＠新宿 紀伊國屋サザンシアター（2012/01/10-31 28ステージ）
http://www.kinokuniya.co.jp/store/theatre.html
全指定 一般7800円 学生(高校生以上)5800円 子供(小･中学生)4800円
＠山形 川西町フレンドリープラザ 2/5 1ステージ
＠大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2/11-12 4ステージ
作: 井上ひさし 演出: 長塚圭史[阿佐ヶ谷スパイダース]
音楽: 宇野誠一郎、荻野清子 美術: 二村周作 照明: 小川幾雄 音響: 加藤温
衣裳: 十川ヒロコ 美粧: 柘植伊佐夫 振付: 森下真樹 歌唱指導: 満田恵子
宣伝美術: 和田誠 演出助手: 山田美紀 舞台監督: 福澤諭志
制作：こまつ座、ホリプロ
出演：
北村有起哉 ：天晴れ指導者のにゃん太郎
中村まこと [猫のホテル]：穏健温和仏のにゃん次
市川しんぺー[猫のホテル]：旅廻りのにゃん蔵
粟根まこと[劇団☆新感線]：徴兵のがれのにゃん四郎
蟹江一平 [劇団青年座]：軍隊嫌いのにゃん吾
福田転球 [転球劇場] ：]木天蓼のにゃん六
大堀こういち ：逆恨みのにゃん七
木村靖司 [ラッパ屋] ：猫撫で声のにゃん八
辰巳智秋 [ブラジル] ：猫舌のにゃん九
田鍋謙一郎 ：紙袋のにゃん十
山内圭哉 [Piper] ：猫糞のにゃん十一:
勝部演之 [演劇集団円]：鼠殺しのにゃん作老人
2012/1/11（水）曇 7:05-9:25PM（69/休17/53）前方中央 客席ゆる満員？（450?人）
客層：20-30代中心に女性8割、あと中年層。
客入れ：まんべんなく埋まり。開演10分位前から、ネコがロビー、客席をうろうろ
し始め。折り込みチラシ厚め、捨て場完備。井上ひさし生誕77フェス第一弾、
4/8作品の半券でチケットホルダープレ。物販。パンフ B5 40ページ 1200円。
ビニール袋付き。ネコ縫いぐるみ各種、肉球マシュマロ500円。作家戯曲本。
カーテンコール1回1分。
ねこ初見。原作は馬場のぼるの絵本（1967）。井上がHNKで人形劇化（1969）し、
テアトルエコーがミュージカル仕立てで上演（1971）、その後決定版として、
こまつ座で上演（1989）とか。今回、辛辣なラストとなったらしいこまつ座版では
なく、テアトルエコー版で上演。
舞台。黒く広い八百屋舞台の抽象、シンプル。押し絵のような、背景美術を
吊りおろし、町の様子をパッチワーク絵でみせ。
お話。お腹を空かせた猫達の食べ物を求める旅へでる。それぞれの運命を戦後日本の
復興、富を得て、精神の自由を失った国民に当てはめた、辛口のお伽話。
曲者なおじさん役者がぞろぞろと、とりどりの芝居が楽しいねこ。中村まことと
市川しんぺーの剛柔対比、山内圭哉の道化役な力が抜けた剽悍さ、木村靖司の我が
強い女形ぶり、福田転球の熱血テンション、粟根まことのクール、大堀こういちの
変な顔とかとか。
北村有起哉は一見して、宮沢賢治モデル。自由、豊かな精神を尊び、共和の世界を
求める。飄々と演じて魅了。日本の顛末、現実突きつけるラストに、この原理主義者
の悲劇は痛ましすぎ。昭和中期の剛なる社会風刺、批判精神に触れ、ガツンとくるねこ。
演出は、役者個性、11匹を対等に素のまま活かして面白く。繰り出す歌と振付とも
風刺の毒を過度ならず、ビター・スイートな味わいにして好感。
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