＠初台 新国立劇場 小劇場(2012/2/8-12 5ステージ)
http://www.nntt.jac.go.jp/
全指定 A席5250円 B席3150円 当日のみZ席1500円
＠兵庫県立芸術文化センター 2/18 1ステージ
演出・振付：小野寺修二 美術：杉山至 照明：磯野眞也
テキスト：小里清[フラジャイル] 衣裳：堂本教子 舞台監督：北林勇人
アーティスティック・コンサルタント：デヴィッド・ビントレー
制作：新国立劇場
出演：
浅野和之 ：父・フョードル
河内大和 ：長男・ドミートリイ(放蕩者)
森川弘和 ：次男・イヴァン(理知的）
川合ロン ：三男・ アレクセイ(敬虔)
大庭裕介[地点] ：老使用人・リゴーリイ
小野寺修二：使用人・スメルジャコフ
江角由加(藤田桃子 怪我降板・代役）：グルーシェンカ？ほか
2012/2/11(土)晴 6:05-7:30PM(1'23)前方下手 客席満員(400人)
客層：20-30歳代中心に幅広く、女性過半数。
客入れ：当日券完売、キャンセル待ち20人ほど。3列(通路)＋12列とバルコニー。
折り込みチラシそれなり。パンフ B5 5ページ。挨拶、プロフィール、スタッフ。
物販なし。カーテンコール3回2分。歓声上がり、ブラボー出ました。
松本清張「点と線」、カミュ「異邦人」に続く原作付きシリーズ。
舞台。古色帯びた床の島舞台。正面にジャンクアート壁と思ったら、窓や生活を
融合、使用する小道具をビルトインの機能あり。調度はシンプルな長テーブル。
窓とドアが宙にしつらえ。
お話。性向行状が異なる3兄弟に大きな父とつれない異性。父親殺しのサスペンスを
山場に、人間関係の諸事を描く。
大長編を凝縮、サンプリングして見通しよく描いた快作。緩急スリリングなマイム
とダンス、ポイントをついた発話と演技を小気味よく繋ぐ。急発進停止、スローと
自在なダンスはいつもながら見事だけど、劇的要素を増して、今回ハードルを上げ。
あらすじはきちんと描くけど、物語より人物と関係性を掘り下げて、身体表現で見せ。
言葉より濃く現して天晴れと思うねこ。前半ほとんどは親子、それと異性関係。
後半で印象的なのは次男・イヴァンと、使用人・スメルジャコフ。クールな次男が
壊れていく、それに怪しく絡む使用人。原作世界を拡張拡大する大胆な演出は
見応えあり。小技、見立ての演出もユニーク。丸テーブルが車椅子、馬車と変容する
のとか、面白し。
次男な元モノクローム・サーカスの森川さんを筆頭にしたダンサーと、地点の大庭
さんら俳優の個性とボーダーレスの混合、雑味な旨みが○。で、身体表現大好きの
役者バカ・浅野さんには思う存分。たいてい適度に封じることで、意地悪な面白さ
をだしたりするけど……。それでも、オンステージにしないさじ加減は○。
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