＠三軒茶屋 シアタートラム(2012/9/21-23 3ステージ)
http://setagaya-pt.jp/
全自由 一般3500円 当日3800円 U24 3000円
＠神戸 Art Theater dB Kobe 9/25 1ステージ
振付・演出:北村明子 ドラマトゥルグ：石川慶、Slamet Gundono
音楽＆音楽監修：森永泰弘（CONCRETE）
音楽提供：Slamet Gundono、山根ミチル、近藤信幸、横山裕章、波多野敦子
映像監督、制作・フライヤーデザイン：兼古昭彦 映像制作：石川慶、松崎希光子
照明・美術・テクニカルディレクター：関口裕二（balance,inc.DESIGN）
音響：金子伸也 衣裳デザイン・制作：堂本教子
ヘヤ＆メーク：渋沢知美、藤岡幹也(SHISEIDO) 制作：Office A/LB、小山遥子
主催：北村明子、Office A/LB 助成：公益財団法人 セゾン文化財団、
アーツカウンシル東京準備機構（公益財団法人 東京都歴史文化財団）
協賛：資生堂 提携：公益財団法人 せたがや文化財団 世田谷パブリックシアター
後援：世田谷区
出演：
Martinus Miroto
今津雅晴
Rianto
三東瑠璃
西山友貴
北村明子
2012/09/21(金)曇 7:38-8:49PM(1'10)前方中央 客席満員(180人)
客層：大人よりに幅広く。男女半々。
客入れ：開場時30人ほど。整理番号50番より以前はほとんどおらず。最前Ｄ列。
折り込みチラシそれなり。パンフ A4 3ページ。挨拶、予備知識メモ、スタッフ。
物販なし。カーテンコール3回1分。
インドネシアのアーティストとの出会いから立ち上げた作品。ワークインプログレス、
ジャカルタ公演を経ての今回。
舞台。短冊状の幕が三方、スクリーンと兼用。
構成。インドネシアのアーティスト・スラマット・グンドノのアニメと歌唱映像。
組み体操のようなフォーメーション。インドネシアと日本男性の対話しながらの
コンタクトダンス。ワヤンの初歩的な動き。影絵を背景に物語り。マーシャルアーツ
のような動きのデュオとフォーメーション。
連綿と有機的に連なるダンスと語り、映像と明かりを、陶然としてみるねこ。
物語りめく断片、折折の感情が現れ、行きかい、観る者の心に響き。多彩な表現が
ガチャガチャとはならず、呼吸するように自然に連なり展開。不思議な物語性を
もって補完する映像や、森、街の音ら空間演出が凝って効果的。総員、タメや止まる
ことない流れるようなダンスが見事。とりわけて、しなやかで力強いアジアダンサー
がすばらしい。後半はマーシャルアーツめいた高速コンタクト、胸がすくねこ。
構成覚え書き
・Mirotoと北村デュオ。Mirotoの示すイメージを追う北村。離れてソロ。（映像は
スラマット・グンドノのアニメ、頭のチャックを開くと無数の蝶が飛び出す。
戸外、グンドノの母を待つ男の歌）北村の？モノローグ。
・（インドネシアの街角ら横分割された映像に続々）3人。ゆったりと細やかな所作、
絡まり、ほどける。散開とユニゾン。ビデオにテキスト、歌うMiroto。床座りで
ポーズをとる2人。デュオのフォーメーション。（映像 沢山の鳥。歌うグンドノ
結んで解けて。北村＋4人。コンタクトダンス、しだい加速。手を組んで◇型、
頭から乗り出して、ほどける。（映像 ワヤン・クリの影絵）西山？のソロ。
広がり、加速する動き。
・（映像 ゴミの中に蝶が舞う）今津、Riantoのデュオ。日本語とインドネシア語で
Ｑ＆Ａ問答をしながらコンタクト。Riantoのソロ。またデュオ。マーシャルのように
対峙。
・今津、Rianto？、離れて西山？。西山ソロ、くねくねし。人形めいて、今津と
Riantoがちょっかいをだし。Mirotoと三東が入り、西山とトリオダンスしばし。
・Mirotoのモノローグ。手振りの実演、ガイダンス風にデモ。四兄弟の話(映像
三カ国語テキスト）4人が立ち、バランスを取る所作。Mirotoのソロ。マーシャル
アーツの所作。西山、三東が加わり。シンメトリな構図。カクカクとした仕草。
逆光でシルエットが浮かばせ、デュオ。
・北村入り。なにかを置く仕草。ソロダンス。（映像 これまでの画像を高速で展開）
・北村、はじきれるようにスピン。西山？を抱えたMirotoのシルエット。Mirotoは
不安定にしている他の者の間を歩き、正していく。Riantoも加わり。
ユニゾンとデュオのフォーメーション。暗転を繰り返しながら短いシーンを連ねる。
デュオ、トリオでのマーシャルアーツのように。
・チェロ音楽。ゆったりデュオ2組。溜めて、はじ切れてる。4人でユニゾン、
床ダンス。くねくねし。
・(映像 ライブの記録）1人の回りで結んでほどける。Mirotoと北村が出逢う。
北村が1人残り、シルエット。門型の映像に向かい背を向けて歩む。
アフタートーク 9:01-9:31PM(30)
近藤良平[コンドルズ]、北村明子、今津雅晴、司会
北村 (近藤さんと長いつきあい)早大の院生の時、石渕先輩通じてプロデューサーを
通して知り合った。いつも元気をもらっている。
近藤 (感想)むちゃくちゃ良かった。あれだけ動かれると、明日から大丈夫かと。
なんであんなもつの？。コンソルズの初期ではレニバッソごっこをしていた話。
北村 インドネシアに嵌まり、どんどんと〜経緯話。
近藤 インドネシア前と後みたいな。映像が不思議だった。
北村 非現実世界を…。
近藤 でも、あのおじさん（グンドノ）が好き。
北村 空間演出に拘っている。ハエは飛ぶしニワトリは鳴く。電子音楽ばっかり
だったのが、自然の音をダンスに使ったらとぐちぐちと言われて、考えさせられて
使ってみた。
近藤 Mirotoさんのあれも（手振り）もいい。
北村 子供にワヤンを教えるときの一般的な仕草、教えるときの振り。
（流れは）グンドノ・語り部にインスピレーションを得た。母を亡くしたシェア
できる悲しみをダンスにしようと。でも、自分の美意識と違っていて、できずに
喧嘩となったり。ワークインプログレスでは壊れかけていた。ずらしていこうかな
と思いつつ、紆余曲折があり。年齢の近いダンサーとか〜、広がりを持たせられ
ないかなと。話し合いから改訂、かなり変えた。
(経過）9月にトラムで上演するので、帰国したばかりの今津さんを捕獲した。
今津 もっともっと良くなっていくと思う。
近藤 メンツは最高、凄い（どうですかに客席も拍手で同意）そのままでとお願い
したい、気持ちいい。(振りを真似てやってみる）動きそのものが以前から
豹変して見えた。
北村 ベースをつくって、あとはそれぞれにつくってもらう。これまでにない
くらい、信頼して、あとは自由にしてと投げた。
近藤 今津はまだできるなと、他の人はいいね。
北村 （アジア人の体について）ヨーロッパに憧れながら、独特。Mirotoは相容れ
ないくらい強い。スムースにいかないともあるが、それでいいのかなと。
引き分けがないし、引きずられることも楽しんでいる。時間をかけて慣れていく。
近藤 Riantoは足を伸ばした、指が動いているとか凄い。
北村 神経のつくりが違うのかなと思うことがある。
近藤 Mirotoは全方位で隙が無くて怖い。
北村 決め事をしなくともできてしまう。（しぶとくしつこく）変えていく、この後
神戸でもやる。(ジャカルタ公演）まず。グンドノさんのことをよく知っている
ので、冒頭のアニメで笑う。ここが日本と違う反応。伝統の動きをいれている
インドネシアダンサーに比べて、日本人ダンサーの動きがわからないといわれた。
近藤 (自分も）インドネシアとのつきあいは長い。
北村 雑然としながらも静か、どこかに連れて行かれそうになる。
近藤 （効果音の鈴とか） ニューな感じ、気負いでなく、実際そんな音が
聞こえる。
北村 Mirotoはラブな感じでパフォーマンスをしている。話しかけられると応えたり。
蜂の飛ぶ音が印象に残っている、なぜかは分析できていないけど。
近藤 照明が凝っていた。関口さんへだいぶ注文したんだって？。
北村 つくる方は大変だった。細かい返しはせず、ざっくり決めて任せた。
近藤 北村らしい。
北村 今津とRiantoのデュオは稽古沢山していた。
近藤 ああいうのは稽古場が盛り上がる、でも再現できないだよな。
北村 (ブンチャック・シラット）ファイティングで、攻撃もあるがよけていく
動き。東京に道場があって、60才過ぎなのに目に見えない位動きが速い。
インプロで型を入れていくがリズミカル、ダンスよりダンス。面白い瞬間がある、
舞踏の要素が強い。
(ダイアローグ）ブンチャック〜で近しい人が亡くなった体験を語ってくれた。
死者との対話、闘う時に心身の対話ができなのかと。 最初は取っていくのは
決めないでMirotoがどう動くか。
今津 グンドノが座って語ったり歌ったり。インドネシアのダンサーは地べたから
エネルギーを流している。Riantoは小学生になるまで裸足で凄していて、力の源は
そこにあるのかも。
近藤（課題があれば）宿題は僕の方がもらった。コンドルズのツアーでTo Belong
ごっこを入れようかなと。
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