＠吉祥寺 吉祥寺シアター(2013/9/5-17 16ステージ)
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/
全指定 失禁アリーナ5,500円（最前列、枚数限定、オリジナル缶バッチ付き）
通常料金4500円 初日割引4000円 平日昼割4000円 敬老（60歳以上）4000円
学生2000円 高校生以下1000円
ガールズナイト（女性は割引料金4000円／男性は全ての券種料金倍額）
乱痴気公演（全キャストシャッフルにて上演4500円）
原作：W.シェイクスピア 脚色・演出：中屋敷法仁 美術：原田 愛
照明：松本大介、鳥海咲 音響：上野 雅 音楽：てらりすと 音楽監督：和田俊輔
歌唱指導：水野里香 衣裳：髙木阿友子 ヘアメイク：梅澤裕子
演出助手：入倉麻美 舞台監督：川除 学 宣伝美術：山下浩介 宣伝写真：引地信彦
宣伝ヘアメイク：梅澤裕子 映像撮影：竹崎博人 プロデューサー：斎藤 努
スーパーバイザー：伊藤達哉 企画：柿喰う客 共催：（公財）武蔵野文化事業団
制作：公益社団法人日本劇団協議会 主催：文化庁、公益社団法人日本劇団協議会
出演：
深谷由梨香 :リア
内田亜希子 :ゴネリル
杉ありさ :リ一ガン
北原沙弥香 :コーディリア
阪田瑞穂 :エドマンド
七味まゆ味 :エドガー
新良エツ子 :道化
伊東沙保 :グロスター伯
岡野真那美 :ケント伯
中林 舞 ：オルバニー公
渡辺早織 :コーンウォール公
葛木 英 :オズワルド、隊長
加藤紗希 :カラン
平田小百合:フランス王、リアの召使、リーガンの召使、ほか
葉丸あすか:バーガンディ公、リアの召使、フランス兵、ほか
2013/09/09(月)晴 7:36-9:06PM(1'30)前方中央 客席ほぼ満員(240人)
客層：20-30才代男女半々、あとおじさん結構。
客入れ：通常客席。バルコニーは目一杯12席ずつで半分埋まり。折り込みチラシ厚め
パンフ A4 1枚。物販。パンフ A4横 1000円 写真集、ポスター500円、あとTシャツ、
ハーフパンツ。次回公演 来年1月「世迷言」＠本多劇場ほか。カーテンコールなし。
オールフィメールでのシェイクスピアシリーズ4作品目。
舞台。渦巻き貝状らせん階段が内外二条、中央にお立ち台。上空に覆うように枠組み
ミラーボール。
お話。三人の娘をもつブリテン王リア。長女と次女の甘言にのり、領地を与えるが
裏切られる。フランス王の后となったコーディリアは父親の救済に出兵するが、
破れて絞殺され。リアは悲嘆の内に死んでしまう。
宝塚してる歌うリア王、まさに悲喜劇。ゴッドファーザーな家長世界をイメージ、
暴君リアの凋落、悪漢娘夫婦の愚行、捲き込まれる周囲の悲劇を疾風怒濤・ノン
ストップ展開。女豹のような女優達がキレる身体を駆使してガンガン迫り。高まると
前代未聞のリア王で歌劇、結構歌詞が酷い、をジャイアン＠ドラえもん歌唱。
ありげなミュージカル化じゃなく、これで酔わせるなど甘味料なし。取り返しが
つかない愚行、醜さと滑稽さをグルーブ感たっぷりと体感させてくれ。
その中、道化を美声の歌姫とし、世界の情けなさ哀しさを切々と伝えてシニカル。
的を射た工夫にはうむむねこ。力こぶの合間に脱力キャラの緩急を散りばめて、
息抜き忘れず。趣向といい、さじ加減といい、よくできてて感心しちゃう。
ぜひ輸出してほしいねこ。
アフタートーク 9:12-9:31PM(19) ほとんど居残り
葉丸あすか、中屋敷法仁
アフタートークの趣旨、今回のシリーズについて。
葉丸 全4回に出演。今回は自由な感じ。ジュリアスシーザーは指名をもっている人
ばかりだったが、今回は皆うへへへうっひゃー！！とやっている。
中屋敷 キャラに抜き役がいない、キャラがみな立っている。だれにも隷属して
なくて好き放題。個性が弾けている。リア王の演出は難しい。それぞれ悲劇が
ある、ストーリーというより、プロット。シェイクスピアは全員殺したがって
いる。シェイクスピアは前もって殺す場合は書いておくのだが、いきなり侍女に
殺されたり。予定調和や矛盾を研究家はギリシャ悲劇のようだというが。
僕はダチョウ倶楽部のコント的で下らないと思う。
葉丸 でもコンウォール公を堪らず刺した召使いだけは頑張ったよね。
中屋敷 それは違う。自分も劇作家だから判るんだけど、コンウォール公を殺す機会
がなかったのだと思う。そこで（あーだこーだ）でしょうがなくて召使いに
殺させている。2013年の本なら相当に下らない。「リア王」のファンキーさを
やり尽くしたい。
質問コーナー
Q1 (カーテンコールがない）拍手して欲しいタイミングは？。
中屋敷 したい人はして、そのままの人はせずに。嫌いなのは貴方たちは頭を下げて
ほしくないのかと言う人がいること。エンタメ、ミュージカルはでて頭を下げると
拍手するがお約束。歌舞伎は幕が引かれると拍手、一体何に拍手をしているのか。
コスプレとかいわれることがあるが、パフォーマンスのままに舞台からいなくなる。
拍手をもらうのは失礼と思っている。
Q2 004は完璧。中屋敷さんにとって女優とはないか。配役はどうやって決めるのか。
中屋敷 女優さんが大好き。なんで彼女たちは芝居をしているのか聞きたい。
美人だしかわいいし、市役所とか会社に普通に努めていれば、もてもてなのに。
普通の人生を送らず芝居をしているから、根性がある、意識が高い。今の美しさが
続かないのを判っている、その上で今を晒しているのは業としかいいようがない。
配役は、役に対する(自分との）距離を楽しんでくれる人をキャスティングしている。
Q3 なぜ歌。
中屋敷 既存の上演でリア王で歌ったことはない。アンチで。実はリア王は汚い言葉
ばかりで名台詞がない。道化の台詞は原語で読むと美しい。リア王の舞台は乱暴で
いこうと、ミュージカルはある意味で乱暴。いきなり歌い出して、お客さんは
聞かされる。運命に翻弄される登場事物の気持ちも同じ。歌われても困る内容を
歌っている。リア王全体の乱暴さを歌でやってみた。
葉丸 キャスト総入れ替えの乱稚気公演のPRを受けて、歌う人が変わると違うし、
わー！となると思うのでぜひ。
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