メジャーリーグ制作「マクベス」
＠新宿・紀伊國屋ホール (1997/10/6-25 21ステージ） 全指定前売り当日6300
作：Ｗ.シェイクスピア 訳：松岡和子 演出：アレキサンドル・ダリエ
美術：マリア・ミーウ 出演：段田安則（マクベス）、南果歩（マクベス夫人）
大高洋夫（マクダフ）、木内里美（マクダフ夫人他）、木下彗人？（マクダフの息子）
山崎清介（ダンカン）、吉見一豊（バンクォー）、久松信美（マルカム）
錦部高寿（ロス）、八嶋智人（レノックス）、福士恵二、高田恵篤、中村亮（魔女）
1997/10/18(土)晴れ 2:00-4:20PM 中段より 客席ほぼ満員（430人）
客層：20才代女性中心に幅広く。
客入れ：当日券開演１時間前から。発売時で２０人ほど列。中央通路１列と後方
Ｊ列以降の通路補助椅子。あとは本席若干。４０枚はでていた模様。
舞台。古びた板張りの張り出し（中央座席３列撤去）。全体前傾。前方、中央、
両袖が「堀」を隔てて、桟橋のように配置。
お話。スコットランドの武将マクベス。妻と魔女にそそのかされ、王ダンカンと
宰相バンクォーを殺害、王位に。しかし王の遺児により討たれてしまう。
情感、生理に不安を訴える照明、音やらのお芝居工夫。不安に揺れと、欲望に扇
される人々の血が通った描写。その演出はあれこれ、演劇してるお楽しみあり。
木が鳴る音、なにやら知れぬ叫び、暗闇に浮かぶ人などは、お化け屋敷連想。
わかりやすくも得体のしれない雰囲気をを醸し出して○。エモーショナルな音楽。
感情演出に効果。けど、ちと芝居がかり？とも感じる時も。大鏡の使用。斜め吊
りで上（背面）からの模様を映して、別の視点も同時に見せたり。舞台に立てて
ハーフミラーとして異世界を表したり。異世界といえば、マクベスが亡霊を見始
めるとこで一瞬客電。お客も見えない者；亡霊？。即位式の場面では夫人と２人
、顔だけ出した巨大ローブで舞台を覆う。支配の意味？。魔女役の役者が臣下、
敵側と何役もしたり。ラストは異世界の王ダンカンとマクベスが、鏡を隔てて向かい
合う。その後の平和を人同士の慈しみで表してるかのよう。などいろいろ興味を
そそられる演出多。
演出の凝りように対して、演技はストレート。生身な人の感情がよく感じられるもの。
台詞も部分的にくだけて親しみやすい。宮殿の場面など互いにフレンドリー、食事は
車座でくだけた具合。演技は力のある役者さんがそろい、手応え十分。
段田さん。さすがの集中力、力強くて○。後半、意を決した後のすごみが○。
南さん。声が魅力。大高さん。久松さん。憤りや悲しみが素直に活き活きと伝わる
好演。山崎さん。声と演技の押し出しの強さが魅力。
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