桃唄３０９「五つの果物」
＠下北沢・駅前劇場 (1997/10/30-11/3 8ステージ) 指定前売2700当日3000（自由)
戯曲・演出・舞台美術：長谷基弘 出演：羽田勝博、土方レオーネ、吉原清司
森宮なつめ、森田聖子、板橋美和、橋本健、小早川典子、楠木朝子、坂本絢
木滝和幸、嶋村太一、石井なつき、山本浩司、幸山ひとみ、内田義也
1997/10/31(金)晴れ 7:30-9:10PM 前方から 客席9割(130人)
客層：20-30才代中心。落ち着いた感じの。男女半々？。
客入れ：当日・開演２時間前まで予約可（03-3414-2468）。指定席は選べるので
早めの受付が○。桟敷は両端30程。段つき４枚重ね・お座布席が優しくて○。
携帯注意などアナウンス女性の楷書なしゃべり方が清々しい。
１，２回あけて久々に観たねこ。舞台。こんな広い駅前あまりみたことなし。メ
の字直線版な通路が斜に。紅い側面にロシア文字やら。下手奥まで段つき通路付
加。上手前面にテーブルと椅子。両袖に老酒壺と花残骸？。奥黒壁、上手に窓穴
紅やらくすんだ色の細い柱？がそこここ。中国な路地な雰囲気かもしだし。
お話。大陸満州。日本占領時代。歴史と運命に翻弄される日本人芸術家達。その
ことを記した小説から解きほぐされる、ある事件。
架空のはずの物語と人物が息づき、そこにそうしている。個々と関わる群像の描
き方が精緻。のめり込み、悲しみを身近なものとして、しんみりねこ。女性のモノ
ローグに弱いってのもあるか。長谷さんの作術にやられました。
ある画家が欲望のまま、女性達を蹂躙する。手に入れた記念は果実な絵。画家が
したことは関わるものを修羅に墜としていく。日本が中国になしたこととも重なる
それ。そんな数奇な運命と歴史を描きながら、浮かんでくるのはまったくなんてこと
もない、人の喜怒哀楽。行き交い、積まれる会話と関係性、安定した高水準の役者
が生むリアルさ◎。
多くのエピソード、時間のカットバックや同居を配しながら、ほころびなし。天衣無縫
な展開◎。職人技すね。当社比でちと感傷的、人物が皆物語しすぎって感じある
けど、ねこは好き。感情移入しやすかったから。
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