幹の会＋リリックプロデュース公演・紀伊國屋書店提携
「冬物語 The Winter's Tale」
＠新宿 紀伊國屋サザンシアター(2001/9/1-9 9ステージ)
http://www.kinokuniya.co.jp/05f/d_01/index.html
全指定前売り当日共 一般7000円 学生4500円
作：W・シェイクスピア 訳：小田島雄志 演出：平幹二朗 美術：堀尾幸男
照明：勝柴次朗 衣裳：朝月真次郎 音楽：永田平八 音響：深川定次
振付：相良まみ ヘアメイク：武田千巻 マスク製作：江川悦子 演出補：遠藤吉博
舞台監督：成井正光 宣伝美術：山本利一 写真：落合高仁
衣裳協力：MOOD et MOON MODE et MOON
制作協力：(有)パン・プランニング、dss 制作：彩崎苺
プロデューサー：梶山丈祐、秋山佐和子
企画製作：幹の会、㈱リリック
出演：
平 幹二朗：リオンティーズ（シチリア王）、時
勝部演之 ：カミロー（シチリアの貴族）、貴族
西本裕行 ：アンティゴナス(シチリアの貴族)、紳士３
高橋耕次郎：クリオミニーズ（シチリアの貴族）、召使い
廣田高志 ：ダイオン（シチリアの貴族）、客
鍛治直人 ：兵士、紳士、従者、客
渕野俊太 ：ポリクシニーズ（ボヘミア王）、貴族
大場泰正 ：フロリゼル（ボヘミアの王子）、貴族
坂本長利 ：老羊飼い、アーキデマス（ボヘミアの貴族）
深沢 敦 ：道化（老羊飼いの息子）
松橋 登 ：オートリカス（ごろつき）、役人
前田美波里：ハーマイオニ （リオンティーズの妃）、ジプシー女
麻乃佳世 ：パーディタ（シチリアの王女）、マミリアス（シチリアの王子）、淑女
後藤加代 ：ポーリーナ（アンティゴナスの妻）、客
水戸野雅代：エミリア（ハーマイオニの侍女）、ドーカス（羊飼いの娘）
2001/9/8(土)曇／雨 2:05-4:30PM(75/休15/85) 中段より 客席9割(420人)
客層：中高年のおばさま最多に、幅広く老若男女。中年男性も結構数の大人客席。
客入れ：当日券。開演1時間前から、販売時で10人弱。最後尾の本席と通路補助（中段
通路より後ろのみ販売。前方は後方が埋まった後用。50席はＯＫ、今回は半分未満）
ロビーには花束沢山。おかげで終演後の出口は一カ所のみ、でやや混雑。
物販。パンフ(A4版1000円）役者写真と出演舞台。松岡和子氏ほかの寄稿。平さんの
シェイクスピア上演記録収録。Ｔシャツ(黒 2000円)、トレーナー(黒 5000円）。
いずれも平さんのサイン入りは+500円。
全作品上演をめざす、平幹二郎、11作目。ロマンス劇と称せられる晩年の作品を
取り上げ、今回初演出。
舞台。壁に囲まれて、テーブル状のセンターステージ。壁には瓜のツルのような、
白い細毛が紺色地をうめて一面。センターステージにおろされる幕には、和紙の切り
紙細工のような様式な木立もあり。センターステージ上手前方床に下への引き上げ戸
、中は本水。落ち着いた色調の、すっきりときれいな図案してる舞台なり。
お話。引き留めても、いいよといってくれなかった友人が、妻の一言には了解。なんか
とっても仲良しそうな二人。もしや！？と嫉妬と猜疑心は怪物のように夫な王の心を
支配、やがて大きな邪推となっていく。親友を追放、妻を監禁、そして最愛の王子は
急死。なんでもやりすぎはいけませんなあ。不幸が連鎖する人生の冬と、一転の春を
描く、大人のおとぎ話。
役者、チャーミング。一本気演出の素直さに好感。お芝居の楽しさが舞台と客席にあ
って、心地よいねこ。王・平さん。いつもの剛胆でいて愛嬌あるキャラ、メリハリ
ある台詞回しで魅了。演ずる姿をみるだけで、微笑みねこ。妃・前田美波里さん。
美しくスマートな容姿、堂々の存在感で客席圧倒。別役・ジプシーダンスでみせる
おみ足の美しさなど、は～と嘆息。さすがの舞台女優ぶりを堪能ねこ。
前半悲劇な、後半祝祭喜劇な、わかりやすい構成・演出。わびさびはさておいて、
わかりやすくて○。その分、平板なんらけど、それも平さんらしい素直な感じがして○。
マスクプレイの工夫。挿入歌結構数の楽しさ。こなれた台詞回しでの達者な役者芝居。
いろいろと肩こらず安心して楽しめる、ウェルメイドさが○、次回が待ち遠しいねこ。
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