＠三軒茶屋 シアタートラム(2007/2/13-3/3 17ステージ)
http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/
全指定 一般5000円 TSSS2500円 SePT倶楽部会員割引4500円
世田谷区民割引4800円
＠松本 まつもと市民芸術館 3/9-12
作：テリー・ジョンソン 翻訳：小宮山智津子 演出・上演台本：白井晃
美術：松井るみ 照明：齋藤茂男 音響：市来邦比古 衣装：太田雅公
ヘアメイク：宮内宏明 演出助手：豊田めぐみ 技術監督：眞野純
宣伝美術：近藤一弥 制作：笛田園子、榎本晴美
松本市民芸術館芸術監督：串田和美 プロデューサー：蔭山陽太
出演：
串田和美 ：ジグムント・フロイト
荻野目慶子：ジェシカ
あさひ7オユキ[時々自動]：アブラハム・ヤフダ(フロイトの主治医)
白井 晃 ：サルバドール・ダリ
2007/2/16(金)晴 7:03-9:05PM(2'00) 前方上手 客席ほぼ満員(160人)
客層：大人よりの老若男女、中年層半数。女性7割。
客入れ：当日券開場時もまだあり、後方に補助椅子若干、バー形式のトラムシート
はなし。 折り込みチラシそれなり、折り込みパンフなし。会場・装置が見物なの
で早め入場、後方席の方は前で一見するもよし。
物販。パンフ(B5変形 20ページ 500円）凝ったカバー 対談と出演者コメント、
稽古場写真。 終演後に販売。 カーテンコール2分2回。
串田和美と白井晃のタッグ、年１上演企画第1弾。
舞台。閉所恐怖症の方は嫌や〜んな、間口の狭い舞台。客席も中央ブロック限定＋
間仕切り幕で挟み込み。天井までリアルに造り込まれた古びた洋間。真正面にアーチ
を描く、庭に面した窓。壁にモノクロ・ポートレートと埋め込み書棚。上手にソファ
ベットとスタンド。下手にアンティークな書斎机、卓上と背後の書棚に木彫りの人形
わんさわ。手前に薪ストーブとトイレ設定ドア。
お話。晩年のフロイト、苦悩と悔恨に惑うゆめうつつの一夜。ガンを病むフロイトを
気遣う主治医ヤフダ、その一方でライフワークな著書出版には猛反対。乱入するのは
危険な小娘ジェシカ。フロイトのファン？告発者？、抱えてる問題の全方位でフロイ
トをかき乱す。さらにエキセントリックな、フロイトの信奉者画家ダリがはた迷惑に
ラブコールして、てんやわや。
なにがなんだか曖昧、危うげなフロイトの実像と生涯の俯瞰図。「夢」を透して刺激
的に描き出すありさまは多様で全体不思議。シリアスなストレートプレイかと思えば
、スラップスティック、と思えば論争劇あるいはミステリー。登場人物が絡まる
関係性は「空間まで歪ませ」て、ファンタジー。夢が現実の写し絵、現実がまるで
夢の続き。悲しいのに滑稽、滑稽なのに痛ましい。フロイトを描くに、一意的でない
演劇そのものの面白さがてんこ盛り。美味しく満腹ねこ。
役者。熱心に入り込みながら、客観的なクールさもつ、手練れの4人。難しいつうか
ややこしい戯曲にがぶりよつで楽しんでる感。とぼとぼと味わい深い、串田氏。
「ペギー富岡」系譜で派手も厚情の温かさ、白井氏。生意気＜＞痛々しさ、大胆＜＞
小心のシーソー、難役に挑戦中、荻野目嬢。ほっとさせられる平常人、知らずつっこ
み演技の妙、朝比奈さん。
[月間一覧］