＠吉祥寺 吉祥寺シアター(2008/2/19-3/2 15ステージ)
http://www.musashino-culture.or.jp/k_theatre/
全指定 一般5000円 学生4000円 アルテ友の会会員4500円
＠長野 まつもと市民芸術館小ホール 3/6-9 5ステージ
作：ミラン・クンデラ 翻訳：近藤真理 上演台本・演出：串田和美
美術：松井るみ アソシエイト・デザイナー：伊藤雅子
衣裳：ひびのこづえ トルソーデザイン：宇野亜喜良
照明：齋藤茂男
音楽：荻野清子 音響：市来邦比古 ヘアメイク：宮内宏明
演出助手：神野真理亜 舞台監督：田中直明 技術監督：眞野純
宣伝美術：近藤一弥 宣伝写真：明緒 制作：笛木園子
まつもと市民芸術館芸術監督：串田和美 プロデューサー：
主催：財団法人武蔵野文化事業団 財団法人松本市教育文化振興財団
企画制作：まつもと市民芸術館
出演：
串田和美：ジャック
白井晃 ：ジャックの主人
内田有紀：ジェスチーヌ、娘(デ・ノンもしくはデュケノワ嬢)、アガット
宮島千栄 ：宿屋の女主人
古川悦史 ：サン＝トゥワンの騎士、アルシ侯爵
内田紳一郎：ビーグルの父、アガットの父、宿屋の女主人の旦那
田岡美也子：母(デ・ノン夫人）、アガットの母
佐藤卓 ：ビーグルの息子
近藤隼 ：ジャン(宿屋の給仕)
細川貴司：宿屋の給仕
2008/2/22(金)晴 7:05-8:55PM(1'48)下手前方 客席ほぼ満員(200人)
客層：中高年も結構数の大人客席、地元の方々かしらん。男女半々。
客入れ：当日券あり、バルコニー席20満員、最後尾に補助椅子。場内案内適時あり。
折り込みチラシそれなり。パンフなし。物販。パンフ A5縦長 19ページ 500円。
「ヒステリア」の続きです。お話の続きでなく、…気分の続きでもないかな？ と
挨拶。プロフィール、対談など充実。ポスター500円。原作本。次回公演。来年2月
「ピランデッロのヘンリー四世」白井晃演出 串田和美主演 シアタートラム
カーテンコール1回2分。
知覚と知性に刺激の大人演劇、串田和美＋白井晃Ｐ第二弾。7年ぶりの舞台という、
内田有紀出演も話題。「存在の耐えられない軽さ」のチェコスロバキア出身作家、
ミラン・クンデラの唯一戯曲とか。
舞台。撤収中？な素舞台または舞台裏。照明器具をつけたバトンは下げられ。中央
後方にほぼ書き割り緞帳の小舞台(山車)。周囲に小道具、調度。逆さまのテーブル、
照明器具、ロープ、角材、段ボール、布袋が雑然。
お話。旅を続ける主人と従者の恋を巡るとりとめのない艶笑話。立ち寄った宿屋では
女主人の色恋沙汰で盛り上がる。
自由闊達な話術、破天荒な展開の楽しさ。楽観の中に毅然とした意志を感じさせ、
尾を引く味わいも○。ぶらり素振りな恋愛問答はふむむと哲学的。感情に溺れず、
濡れずに男女の恋の混沌を語って、しごく軽やか。ビクトリア時代の艶笑小話みてい
なんといってもとりとめのなさが楽しいねこ。
追想の劇中劇と盛んに交流。段取りが至らなかったり、茶々を入れたりでぎゃふんだ
なてんてこ舞いぶりが愉快。ひびのこづえのふんわりパステル衣装(きれいにお話毎
三色)も、恋めき春めきのリズム添え。
自由さの背後に反骨の精神を感じさせもし、ふみふみねこ。主人を導く従者の逆転、
体制に反逆する混沌とか。不幸な展開に過敏、とたんに真顔な登場人物には残忍酷薄
な現実が透けてみえそう。そんなことを踏まえつすぐ脇に置き、苦く甘く、軽く酔う
ように楽しむねこ。
役者。愛らしいおじさん達とお姉さんが素敵。挿話の登場人物はみな白塗。内田有紀
ほっそりとシャープにお人形なきれいさ、かわいさ。宿屋女主人・宮島千栄のやり手
ぶりなどと好対照。
[月間一覧］