＠両国 シアターX(2007/7/17-22 7ステージ)
http://www.theaterx.jp/
全自由 前売・当日3000円 「カナダ現代演劇祭2007」4本通しチケット10000円
作・演出協力：ダニエル・マカイバー 翻訳：吉原豊司 演出：木村健三
美術：シドニー・カバナー 照明：倉本泰史 音楽：竹久圏 音響：水谷仁美
衣裳：深瀬元喜 ヘアメイク：増田阿貴子 演出助手：中村友紀、矢本翼子
舞台監督：小野八着 宣伝美術：石曽根有也
主催・企画・制作：マシュマロ・ウェーブ 平成19年芸術文化文化振興基金助成事業
出演：
松本紀保 ：アリスン（雑誌記者）
久松信美 ：リチャード（学生時代の友人）
由地慶伍 ：テッド・スティーブス（大学教授）、医師、ジャスティン（ジゴロ）
坪井美奈子：コニー・ホイ（学生時代の恋敵）、第一助監督
古川悦史 ：ジェリー（精神科医・アリスンの夫）
片岡正二郎：フィリップ（アーティスト）、ポール（俳優）、ウェイター
小林麻子 ：ダイアン・ドレーク（ハリウッド女優）
小橋豊 ：トーマス・ローマン（映画監督）
2007/7/21(土)曇 2:00-4:17PM(64/休10/63) 最前方より 客席4割(80人？)
客層：とりどりの幅広い客層、女性過半数。
客入れ：自由席、前方中央が見やすいと誘導。舞台が高めなのでどこでもいいかも。
折り込みチラシ少々。折り込みパンフB5 三つ折り。挨拶、顔写真付き配役、
スタッフ、予定。次回公演。9/26-10/3「HOME」再演。10/23-25「マシュマロウェー
ブ2007」。カーテンコール1回。
あまり日本で知られていないカナダ演劇を紹介しよう（かな）フェス参加。同地に
活動拠点を移したマシュマロウェーブ・キムケン演出にて。昨年から会話劇主体で
活動再開のマシュマロウェーブ、今年も活動継続で喜ばしいところ。
舞台。素舞台の壁に黒幕、調度は2脚の椅子、小道具はワイングラスとか最小限。
お話。カナダ・トロント。忙しい毎日を送る女性雑誌記者。学生時代からのさまざま
な出会いを追想。友情、仕事、恋と結婚。人生の転機で向き合った自身と、その様を
みている自分（と観客）。ウィットに富んだ台詞で語られる自分探しの物語。
松本紀保、しゃべってしゃべってしゃべりまくりん。前半とかギネス・自分探し演劇
部門で掲載されそうに長大なモノローグ。機知に富み、人生の示唆をかんで含む、
笑い顔もシリアスな会話が海外作品らしい。
だらけたところがない前向きさに置いてきぼり感あるも、後半主人公がぼろぼろと
哀しくなるにつれ、引き込まれ。懸命、けなげも巧くいかない＝人生そのものに、
「あなた」＝観客の物語として親近。松本さん、久松さんの役柄に寄り添った、優し
い心配りある演技が胸にしみるねこ。
ストレートプレイ一に一工夫。主人公らの異なる時空・あの頃といま、あの世とこの
世が同居する、マジックリアリズム。不在の椅子＝逝ってしまった、または過去を
みつめた後、すっと座って時空移動、会話継続とか。主人公がしばし観客に語りかけ
る演出もまた面白し。
役者。松本さん。素直でかわいらしく、それ故に墜ちて悲しい役柄に親近。久松さん
主人公を秘めやかに恋する男友達役、見つめるプードルな目が優しく切ない。
小橋さん。若干やせたよな、独特の愛嬌健在。
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