＠池袋 あうるすぽっと(2008/5/15-25 14ステージ)
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全指定 前売5500円 当日5800円
＠石川 こまつ芸術劇場うらら 5/29
＠神奈川 藤沢市湘南台文化センター 5/31
脚本・演出：倉持裕
美術：中根聡子 舞台監督：幸光順平 照明：清水利恭 音響：高塩顕
衣裳：今村あずさ 演出助手：相田剛志 プロデューサー：大矢亜由美
主催・製作：(株)森崎事務所Ｍ＆Ｏplays 共催：(財)としま未来文化財団
出演：
ともさかりえ：とつみ
近藤公園 ：零児れいじ [大人計画]
村岡希美 ：芽里子めりこ [ナイロン100℃]
玉置孝匡 ：日達ひたち [ペンギンプルペイルパイルズ]
六角精児 ：秀平 [扉座]
2008/5/18(日)曇 2:06-3:57PM(1'50)前方中央 客席8割(250人)
客層：20-30才代中心に幅広く、ご近所の方も多め？。女性過半数。
客入れ：ここはロビーがたっぷりしていて気持ちよし。後方2列空席。
折り込みチラシそれなり。パンフ A4 1枚 配役、スタッフ。
物販。パンフ A6 16ページ 800円。インタビュー、倉持裕×山登敬之(精神科医)
対談。 過去公演DVD。 カーテンコール2回2分。
外部作品提供が続く倉持裕、書き下ろし新作。
舞台。どこか歪んだ、オープンハウス。コンクリート打ちっ放し。中央〜上手に
中庭。手前にわずかの地面と木立以外はコンクリートの床。上手側、簾がかかった
開口が並ぶ玄関廊下から正面側、格子戸がある部屋縁側。転じて中央〜下手半分に
リビング。登り階段の一部がみえ、隣の開口からは台所に至る設定。調度は小物入れ
テーブル、下手壁際に大きな白いソファ。それぞれに丸いライトが点灯。絵画など
装飾なし。
お話。極度の不眠症である作家・零児のもと、見知らぬ女・芽里子が訪ねてくる。
彼女は零児と一夜をともにし、その後音信不通となった彼を探していたという。
零児とともに暮らす、とつみは困惑する。時折不明となると零児の言動、さらに
うり二つの男を零児と共に目撃したことも疑惑に拍車を掛ける。家に転がり込んで
きた、山師の叔父。零児の恋人を名乗る日達という男。訪問者の数だけ謎は増え、
事態はますます混乱。やがて、隠されていた真実？が顕れて…。
込み入った物語に、単純な不明の恐怖がわき上がるサイコサスペンス。現実と妄想が
混在する作家世界をまんま見せられて、くらくら目眩しそうな面白さ。主人公の記憶
喪失なありきたりかと思いきや、どの登場人物の物語かさえわからなくなり、混迷。
不条理な妄想物語かと思いきや、影がない＝実在しない主人公なリアリティと悲惨な
真相が立ち会われ驚愕。パズルな構成、決してすべてをみせないモザイクな展開。
作家の意地悪なイケズぶり＝面白さが遺憾なく発揮され。不条理な物語と人工的な
照明や美術と、感情をむき出しにする人間くさい登場人物、応える役者達という取り
合わせ○。クライマックスでさりげに流血演出をして、いつにないあざとさもまた
よし。
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