＠中野 ザ・ポケット(2009/10/1-11 15ステージ)
http://www005.upp.so-net.ne.jp/thepocket/shisetsu/pocket/pocket.html
前売3800円 当日4000円 学生3500円
作・演出：田村孝裕[ONEOR8] プロデューサー：三田村周三
美術：香坂奈奈 照明：和田典夫（満平舎） 音響：小沢高史 舞台監督：古屋治男
宣伝美術：由比まゆみ（eggdesign） 制作：上田郁子(オフィス・ムベ)
助成：芸術文化振興基金
出演：
三田村周三 ：阿部(不良おじさん)
松永玲子[ナイロン100℃] ：霞（阿部と縁を切った娘）
坂本あきら ：小山内（落ち着きがない）
大西多摩恵 ：清江（阿部の恋人）
水野あや ：絹子（新入所。服がポップ）
ヒロ植吉[植吉劇場]：宮下（新入所。絹子の夫。真面目）
桜井昭子 ：末子（マイペース）
土井道肇[元祖演劇乃素いき座] ：熊野（末子の話友達）
大崎由利子 ：清江（新入所。阿部と訳あり）
西條義将[モダンスイマーズ]：鵜沢（ヘルパー ドライ）
中島愛子 ：桃代（若手ヘルパー 自信がない）
2009/10/2(金)曇 7:05-8:44PM(1'35)最前方中央 客席6割(90人)
客層：中年層中心に幅広く、女性7割。
客入れ：前方、平床に椅子席3列。以降ひな壇に椅子席10列。サイドと最後部が空席
でもったいない状態。入口のチラシ配りともぎりが兼務で大変そう。場内誘導常駐。
折り込みチラシ多め、袋入り。アンケートは鉛筆と下敷付きで親切。折り込みパンフ
A5 3ページ。挨拶、配役、予定。次回次々回まで役者とも確定。17回 高橋いさを
作演出 5/21-30「父との庭」＠サンモールスタジオ。18回 11/26-12/5 蓬莱竜太
作演出「男の一生」＠ザ・ポケット 物販なし。
カーテンコール4分1回。役者紹介と、住宅街なので外では無言喫煙願いなど、終演後
の諸注意。
小劇場界の長老三田村が若手演劇人と組む、老若タッグ企画最新。今回はスペシャル
な組み合わせ。ねこが大好きだったアングラ劇団・中村座の団員、三田村、大崎、
桜井、ヒロ氏が久々協演。主宰だった故金杉忠男は、作演出・田村の元先生という
縁がり。さらに手練の土井、大西、水野、坂本。この座組じゃ若手な松永、西條、
そして唯一の20代中嶋。好きな役者と作家がそろってて、嬉しいねこ。
舞台。老人ホーム、ヨーロッパリゾート気分なテラス。正面奥に補助手すりのある
廊下。食堂、管理事務所の案内、掲示物。外にでて、上手に灰皿とベンチ、下手に
テーブル。周囲には花の鉢植え。
お話。まったく健常も余生いくばくもな老人達。は、まったく枯れておらず。ボケ
寸前の可憐な老婆に純愛を注ぐ老人。若い女性の尻を触るのが挨拶代わりのじじい
覗きばれて離婚騒ぎの夫婦。そして、偶然ホームで居合わせた新旧愛人と三角関係
の老人。とある日、放蕩老人が引き起こしたトラブルから、縁を自ら切った娘が
呼び出されてくる。それにはもう一つの理由があって。
愉快痛快、滋味滋養隠し味な娯楽作。万人にオススメしたいねこ。自由でエネルギ
ッシュな初老世代、懲りない面々のすったもんだ人生を、若くして老練な田村孝裕が
存分に描き出す。役者陣は個性と手練の演技力を発揮、言葉に実感・台詞に魂を
宿して素敵。終始笑い絶えず、老いと家族を巡り、しみじみと感じさせもし。負ける
気なんてさらさらなく、反逆の気構え溢れるラストは痛快。へたれ気味の30代には
カンフルの一剤とも。
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