＠高円寺 座・高円寺1(2012/3/22-31 10ステージ)
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全指定 一般4500円 60歳以上4000円 学生2500円 3/22-23プレビュー4000円
作：竹内銃一郎 演出：松本修 美術：島次郎 照明：大野道乃 音響：藤田赤目
衣裳：半田悦子 舞台監督：森下紀彦 宣伝美術：大久保篤 後援：杉並区
提携：座・高円寺、NPO法人劇場創造ネットワーク 企画・製作：MODE
出演：
すまけい：吉田健一(映画監督)
山田キヌヲ：満ちる（脚本家 健一の娘）
若松力 ：青井大地（撮影監督）
小嶋尚樹：持田ノリヲ(俳優)
岡部尚[東京乾電池] ：岡部尚（プロデューサー補佐）
大崎由利子：金子真理（映画制作者）
中田春介：橋本雅史(民宿の主人)
中地美佐子[劇団民藝]：橋本幸恵（雅史の姉）
山田美佳：橋本緑（雅史の妻）
2012/03/29（木）晴 7:03-8:59PM（1'55）中段上手 客席7割（130?人）
客層：中年層中心に女子高生〜じじばばまで幅広く。女性過半数。
客入れ：B席最前の通常客席、舞台前の枠は8番から18番間。上手端は見切れが
あるの、お客おらず。折り込みチラシなし、ロビー置き。パンフ B5 3ページ。
長文の挨拶、写真付き役者プロフィール。次回公演。7月「逃げ去る恋2012」＠
上野ストアハウス。10月、来年3月 カフカ作品。カーテンコール1回1分。
99年「夢の女（松田正隆）」以来の書き下ろし作品上演とか。竹内銃一郎作品は
久々にみるねこ。
舞台。民宿の食堂。暖簾に「はしもと」。上手にカウンター、手前に4人掛け
テーブル２。下手から客室設定。
お話。小島の民宿に映画撮影隊が逗留。鬼才と知られた老映画監督の久々の撮影だが
トラブル続きで中断。あれこれ注文が多い監督に、彼を敬愛するスタッフも疲弊。
さらに主演女優へセクハラ騒動。挽回がため、俊英脚本家である監督の娘が助っ人に
呼ばれるが、勝手きままな父親と対立してしまう。無責任なプロデューサー、真面目
故に板挟みとなる撮影監督、さらに精神不安定な民宿の妻ら、曲者訳ありの周囲は
捲き込まれてり、混乱に拍車をかけたりで。撮影、そして彼らは恩讐の彼方でわかり
あえるのでしょうか。
オールザット映画、映画愛。監督親子を中心に撮影スタッフ、民宿の人達も捲き
込んだ、すったもんだ模様を活写。とりわけて、無頼の監督の堂々たる様、茶目っ気
を魅力的に描き。訳知りの苦楽とも、愛ある大人視点での描写は口当たりよくも、
きれい事ではない現実の苦みも忘れず。人間の表裏に等しく光を当てて、二面性を
重ねて、深い味わいを引き出し。平明で判りやすくも、手練の技が冴え。
スクリーンな枠越しの舞台、場面は時に映画撮影現場、そのドキュメンタリーの
ようになったり、映写場面な照明音響効果添えたり、モノローグで心の内に迫ったり。
舞台上の芝居が映画そのもので、まごうことなく演劇的でもあるという仕掛け。
作家のたくらみを心得て、映画と演劇を案配良く合わせたような演出を施して、
手練の以下同文。
役者。監督役、すまけい健在。身勝手も愛さずにおれない人物をさすがの存在感で
演じ。時折の台詞の怪しさも面白さに転じるから流石。娘役・山田キヌヲ。全然
負けてない毅然とした様、柔らかい心根も忘れずの好演ぶり。
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