＠渋谷 PARCO劇場(2012/6/9-7/8 34ステージ)
http://www.parco-play.com/web/page/
全指定9000円 U-25チケット6000円
＠大阪 森ノ宮ピロティホール 7/12-22 12ステージ
＠神奈川 KAAT神奈川芸術劇場 7/25-29 6ステージ
作：アントン・チェーホフ 青空文庫http://www.aozora.gr.jp/cards/001155/card43598.html
翻案・演出：三谷幸喜 訳：小野理子
音楽・演奏：荻野清子 美術：松井るみ 照明：服部基 音響：井上正弘
衣裳：黒須はな子 ヘアメイク：河村陽子 演出助手：大江祥彦
マジッグ指導：マギー審司 フランス語発音指導：ルミエール兄弟
宣伝美術：加藤賢策、中野由貴 製作：山崎浩一 プロデューサー：毛利美咲
企画・製作：(株)パルコ
出演：
浅丘ルリ子 ：ラネーフスカヤ（女主人）
市川しんぺー：ロパーヒン（商人）
神野三鈴 ：ワーリャ（ラネーフスカヤの養女）
大和田美帆 ：アーニャ（ラネーフスカヤの娘）
藤井隆 ：トロフィーモフ（元・家庭教師）
青木さやか ：シャルロッタ（家庭教師）
瀬戸カトリーヌ：ドゥニャーシャ（小間使い）
高木渉 ：エピホードフ（事務員）
阿南健治 ：ピーシク（地主）
藤木孝 ：ガーエフ（ラネーフスカヤの兄）
江幡高志 ：フィールス（老僕）
2012/6/9(土)雨 7:03-9:18PM(2'11)前方下手 客席満員(450人)
客層：大人よりに幅広く 男女半々。
客入れ：ロビーは花盛り。関根勤、うど大木はオブジェ寄贈。折り込みチラシ
それなり。開演定時5分間から、青木さやかさんの前説と振付きで稽古風景変え歌
(AKB48ヘビーローテーション♪)のミニショー。出演者日替わりかな。10分前には
着席していたほうが○。物販。パンフ 四六判 小説本体裁 213ページ。
役者ほかインタビュー中心。ポスター 1000円、500円。カーテンコール3回4分。
自作オリジナルにこだわる三谷幸喜らしく、自らの名を冠しての名作上演。
舞台。下手、たっぷり円形ドーム窓の白亜リビング、かと思いきや、下手に子供
ソファセット、トイピアノで子供屋へと知られ。隅には不要品が山積みで、
今は昔部屋と匂わせ。とっても明るい屋内、下手壁にはマカロン積みな彩り支柱、
ロシア模様の飾りが一面。
お話。チェーホフ最終喜劇。時代が急転するロシア、斜陽貴族一家と新興商人の
対比を、女地主の桜の園競売を巡り描く。
これ以降これ以外は味気なく感じられるかもな、おいしい仕上がり。活力と光ある
舞台。テキストは原作を大きくは変えず、人物に一言、一癖を加えて豊かに潤色。
女地主様、もう胸が一杯で…、でもコーヒーは頂くわ、とちゃかりしてて笑いを誘う
とか。それぞれの闊達さと、ツッコミ忘れないアンサンブル。基調明るく、陰影も
光の中で描かれて、悲喜劇の日陰に籠もらず。生きている彼らの悲喜こもごもが
くっきりとして、見ている私たちと自然繋げてうまし。しばしば、これまでの舞台
以上に胸の内、本音まで晒し見せ。生きる屍に描かれがちな、老僕・フィールスの
大ラスの仕返しとか、胸がすく思いがするねこ。ムードを醸す、生演奏の劇伴ピアノ
がつき。コーヒーにクリームと和らげて○。
役者。市川しんぺー。成り上がり仕事と女主人家族への義心板挟み、担当者な苦悩が
よく現れて、感情移入ねこ。青木さやか、瀬戸カトリーヌ 懸命で滑稽で切なくて
素敵。大和田美帆、藤井隆 朗らかさが逆にピリ辛な薬味に。藤木孝。拘りの台詞と
仕草の芝居めき感が板について素敵。浅丘ルリ子様。登場で客席のシンパから
拍手沸く、スターぶり。浮世離れも情に長け、実はしっかりものな女地主を気品と
愛嬌をもって演じて魅力的。
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