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 マームとジプシー「カタチノチガウ Malformed」

 @みなとみらい 横浜美術館レクチャーホール(2015/2/9-13 5ステージ)休演12
 http://yokohama.art.museum/visit/lecture_hall/
 全自由 予約3500円 当日4000円
  @原宿 VACANT 1/15-18 5ステージ 18公演中止
  @原宿 VACANT 2/19-20 3ステージ

 作・演出:藤田貴大 衣装:スズキタカユキ(suzuki takayuki)
 映像(文字デザイン):名久井直子 舞台監督:森山香緒梨 音響:角田里枝
 映像:召田実子 翻訳:ウィリアム・アンドリューズ チラシデザイン:吉田聡子
 制作:林香菜、植松侑子、門田美和
 出演:
 青柳いづみ(長女)
 吉田聡子(次女)
 川崎ゆり子(三女)

 2015/02/11(祝水)晴 6:34-8:14PM(1'40)前方中央 客席8割(160?人)
 客層:20-30才代中心。女性過半数。
 客入れ:開演1時間ちょっと前に受付、整理券配布。まだ15:30の回トークが継続中。
 30人ほど。開場時で80人位かな。通常客席、中央が観やすいと誘導。
 折り込みチラシ数枚。パンフ。封蝋(といっても形だけ)便せんにシート6枚。
 字幕アナウンスと同様に日英表記。次回公演。4/3-12「ヒダリメノヒダ」@KAAT
 大スタジオ。物販 いろいろ。カーテンコール1回。

 海外ツアーを経ての新作公演。
 舞台。三姉妹の秘やかな部屋。上手、大型鞄上に箱庭、調理器具と水栽培、ドライ
 フラワー、傍らに椅子。後方に脚立。下手奥にテーブルと椅子3。卓上にリンゴら。
 傍らにドミノを並べたラグを敷き、トイピアノ、脚立置き。壁一面にアンバー色の
 布を渡し、天井から逆さまの乾燥観葉植物、裸電球と気球。衣装は生成りの
 ルームウェア(簡素なワンピース)でお揃い。

 お話。親が異なる3人姉妹、演じる俳優は実名呼称、三女役はみそっかすと姉達に
 悪態をつかれるも、負けず嫌い。長女は心の空洞を埋められないのに、嫌いな母親の
 記憶が捨てられず、悶悶。やがて家を出て、母になって還ってくる。不在の間、
 姉妹は父親や家族外との様々な出来事の渦中でふと姉を、カタチが違う世界を思う。

 実家の追想を離れて、世界に想を拡げた新作。描かれるのは懸命な生、カタチが違う
 世界での自らの行方探し。日本だけどヨーロッパかもしれない、村と丘のうえの
 お屋敷。長編小説の一部を見ているような不思議な感触がして、今までに無く。
 閉じこもっている三姉妹は実名で呼び、言葉と体でぶつかりあう。上下で体を
 合わせ、アクロバチックに支えあい、カタチを確かめ合う等。執拗なリフレインで
 その深度を増す感。振付が入った手振りら一層ダンスパフォーマンスめき、
 生の行方ら重い題材を扱うも悪戯に沈下させず、楽しみながら観られたねこ。

 アフタートーク 8:20-8:37PM(17)ほとんど居残り
 穂村弘(歌人)、藤田貴大

 穂村 VACANTと今日で2回目。結構違う。(冷蔵庫のくだりとか)片足立ちの時間が
  長くなった(ペットボトルが倒れるとか、穂村さんは細かいところを何故か
  見ている)
 藤田 (ずっと立っていないと怒るでしょう)今回は怒りっぽい。ドミノとか先に
  倒れちゃたり、残ったりすると怒る。
 藤田(穂村 僕は怒らないので。厳密に作りこんでいく。自分はあやふや。厳密に
  創りたいものがあるのが不思議)昔は感覚で作っていた時代があった。年をとって
  厳密さがエスカレートしている。(穂村 それが本当ならば、自分はクリエイター
  ではない)穂村さんは稽古場に見に来たとき、チェコを食べただけで何も言わずに
  帰ってしまい、不思議だった。実はチョコを食べることがダメだしだったのかなど
  当て推量した。

 穂村 演劇はみんな違うがそれでも「演劇」で括られている。ダンスのようだし、
  長い作品の一部をようだったり。タイトルについて、助詞のノが入って何かが
  書かれていないので不安定な感じを受ける。不安定なそこに引き込まれる。
  未来への疑問。形が違う子供は生きていくためのバージョンかと思われるけど、
  どんな形か見えない。

 藤田(これまでの作品との違い)次の作品は実家の記憶の繰り返しでないものに
  したいと。子供がいてもいい年齢になったが、子供を持つことは恐い。ここで
  実家が離れてみないといけないと思った。
 藤田(日本のようでもありイタリアのようでもあるが、どこの設定か)海外公演で
  いったイタリアで観た風景。牧草地から離れた荒野。
 藤田(生きていく本当はの疑問=死ぬしかないのかということか)答えはない、
  考え中のこと。生きていくことが難しいことについて。
 穂村 でも、振付は可愛い。手の仕草は原宿より揃っていた。
 藤田 あれは家政婦は見たという。ムーミンに嵌まっていて、劇場のエピソードは
  そこから。
 穂村 青柳さんがドラゴンボールというときだけ、訛るのが不思議。可愛いので
  いつまでも聞いていられる(藤田さん兄弟の会話のこととか)。
 藤田(僕は一人っ子、藤田さんは弟さんと2人。3人姉妹はどこから描いたか)
  想像でしかない。母が2人姉妹でどちらも正直者、これが3人ならと想像して。

(時間ですの声)
 穂村 素晴らしかったです。
 藤田 穂村さんとHUNTER×HUNTERの話をしたくて。

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