劇団猫ニャー「ファーブル-南フランスが生んだこの地味な偉人のすべてを
誰が知りたい?」
＠新井薬師・ウエストエンドスタジオ (1996/9/19-22 6ステージ） 前売り1500当日1800
作・演出：田中ブルースカイ
出演：池田エリコ、中野浩二、池谷のぶえ、小村裕次郎、島田圭子、大口誠
加藤美保、各務孔望、川上冠仁、木之内裕也、常楽奈緒子、西部俊宏
南真弘、村野ミワヲ、渡辺義之
1996/9/20(金)雨 7:00-10:35PM（休憩10） 前方より（全階段状席） 客席９割（80人）
客層：20才代中心。学生率高そ。会社員２割？。女性過半数。
客入れ：終電に障りがある人が途中退場できるよう、席替えの配慮あり。（ただ
出口が舞台脇の階段登ったとこだから、目立つ^^;）公演日の振り替えも
サービスしてたのかしら。座布団は３枚重ねで○。
舞台。お屋敷の玄関ホールな設定。下手にバルコニー。テーブルと椅子。その下
は布が掛かりスライド投影。上手、小階段登って別部屋。舞台脇、ホール入口と
階段も利用。壁はモスグリーン、白、ブルーを四角に塗り分け。気持ち洒落てる
お話。ファーブルに関心を持とうとしてる女。訪ねてきた昔恋人に聞かせる偉人
の一生。なぜにファーブル、昆虫好きのといぶかる男。と、謎の夢売り女登場。
彼女の深層心理を探る内、見つける秘密。彼女の息子はなぜか昆虫。関心が
愛がとうてい持ち得ない。息子なのに。苦悩する女。と、ファーブルがいまわの際に
時空を越えて登場。昆虫フリークのカリスマなファーブル。なぜかサイキック。
関心は昆虫採集。殺されかける昆虫息子。に怒り爆発の女。壮絶バトル。それは
愛を越えた、生命の尊厳みたいのを賭けた戦い。やりー、勝ったよ。なんか関心
もてたよ、いろいろに。世界が開けたって感じ。よかったね。
なんですけど、本筋が展開するまでで全体の２／３。それまでは（それ以降もだ
けど）、ファーブルの伝記設定を借りただけのナンセンスシーンが延々。でも、
貧乏だった、孤独だったなどポイントはおさえてて○。ギャグ、つうか会話構成
の脈絡なさ、突拍子なさはすさまじい。作者は頭おかしいじゃないかと思うほど。
予測がつかず、わくわくしちゃうねこ。これも常道外してそうで、筋道がなにか
しらきちんとある。終盤の真相もそうだけど、きっかりした話が書ける人なのね。
シニカルだったり、毒があるとこも一筋縄じゃない。くだらなそうでいてシリアス。
とぼけた顔してババババーン。スチャダラパーみたい。改めて大好きといいたい
ねこ。
場面や人の展開の間、一拍多い。なんか弛緩しちゃう。モブシーンとか高じると
テンポ○だけど、全体はだらだら気味。惜しいと思うねこ。ラストのコントは△
意気込みは買うけど、すっきり短めにしてほしいなあ。
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