猫のホテル「二枚目考察」
＠駒場東大前・こまばアゴラ劇場 (1999/1/3-5 6ステージ） 全自由前売り2300当日2500
作･演出：千葉雅子
照明：吉村俊弘 音響：田上篤志 舞台美術：奥薗久
舞台監督：中村裕幸 制作：大橋さつき
出演：
中村まこと、市川しんぺー、森田ガンツ、池田鉄洋、いけだしん、村上航、
菅原永二、佐藤真弓、戸村麻衣子、光瀬指絵、千葉雅子
客演：小野啓明、佐藤拓之、今林久弥(1/2のみ） [双数姉妹]
人見英伸(1/2以外)[iOJO!] 小林健一[動物電気]
1999/1/4(月)晴れ 7:10-8:50PM(1'40) 前方より 客席超満員(130人)
客層：20才代中心。双数姉妹ゲストなこともあり一層若くなった感じ。女性過半数
客入れ：荷物預かりきちんと。２カ所でしたの○。どんどん入場、桟敷の詰め（３
列設定）はゆるめなれど、前後の空間ないのでちと辛いかも。２Ｆバルコニー？ま
でお客８人ほど入れる盛況なり。開演前注意はいい男のいい声（今林?）で(1)レス
トルームにいくなら今の内。苦労ばかりかけてごめんよ・・編。(2)寒い中ありがと
う。携帯ポケベルはoffにしてほしいんだ。わがままでごめんよ・・編。客入れ音楽
はバカラックの映画音楽とか、もうソフトムードで。
舞台。小張りだしステージに花道をつなげ。舞台後方は茶の鉄製シャッター裏側を
表に向けて、中央を開けた壁。
お話。白い巨塔やら昔の邦画をパロしたらしい、オムニバス４話。いままで舞台に
掛けてきた、日活不良映画路線と同等の悪意と悪ふざけてんこ盛りのピカレスク物
１「やりすぎ」筑豊炭田。組通しのいがみあいもあり、やくざな賭場に遊びに行った
男達は慰み者。それを救ったのは男気な多々村（佐藤）。やくざ頭（中村）のじゃ
じゃ馬な妹（佐藤真弓）もすっかり先生に惚れての祝言の夜。やくざ頭の組で炭鉱
事故発生。止める周囲を振り切り、男気に救出に向かう多々村。救出成功なるも、
自ら帰らぬ人に。
２「二枚目燃ゆ」大学医学部。医局を牛耳る教授（市川）と、次期教授候補の若き天
才医師（小野）の確執も選挙戦を前に爆発。技術に絶対の自信をもつ若い医師も汚
い教授の罠に貶められてしまう。虐げられた過去から這い上がりながら、負け犬の
哀しい医師に叩きつけられる薔薇の花束。途中から、つかパロ入り。
３「西洋のエロ 二枚目バカづくし」戦時下のドイツ。退廃な悦楽をむさぼる連中を
浄化せんと、ナチスSSの将校は今夜も狩りを行っていた。しかし当夜の獲物には趣
向を凝らすことを思いついて・・。
４「そして人生は続く」ご近所商店街のテニス同好会。紳士なスポーツとは裏腹に、
親子、隣人らは愛憎ぐるぐるの酷い世界でいがみ合い。
お馴染みの生活どころか、通常芝居にも必要がないテンションと濃さの演技続出。
やりすぎ芝居。表立たずとも常に小技忘れず、死んだ役者は一人もなし。捻ってい
そうでお話は単純、これでもかと色づけした役者演技がなによりのお楽しみ。ゲス
トも加わって増した彩もまた楽しい。今回、中村まことの爆発不全はちと残念ねこ。
毎回観てると、過剰演技もパターンが見えて食傷気味、そろそろ飽きがきかけ。役
者芝居で?、ホンと演出を立ち上げて?、これからどうするのか期待したいねこ。
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