泪目銀座第６回公演「サニー・コースト・セレナーデ〜美鼻島小学校ビッグバンドの復活〜
」
＠新宿 スペースゼロ (1999/3/17-24 11ステージ） 前売り4000 当日4300
脚本・演出：福島三郎 舞台美術：大竹潤一郎 照明：佐藤公穂
音響：青木タクヘイ[ステージオフィス] 衣装：早川奏子 舞台監督：二本松武
宣伝美術：岸下孝司 制作：椎名浩子 製作：えとせとら・eye
出演：
[美鼻島の人々] 役名（愛称）
有馬自由[扉座] ：大西義紀（おおにっくん）（サラリーマン。世事に無頓着）
岡山はじめ[ラッパ屋] ：川上信一（しんくん）（船宿経営。男気で愛されている）
菊池均也 ：久賀健大（が一くん）（小学校教師。体が弱い）
朝倉伸二 ：下田秀樹（しもだ） （駐在警官。ちょっとみそっかす）
谷川清美[演劇集団円]：下田和歌代（ばかよ）（秀樹妻。脳天気亭主といいコンビ）
西田薫 ：河内愛（あいちゃん）（スナック経営。優しいお姉さん）
柴山智加 ：村岡満世（まんせ） （市役所職員。気は廻るが心配性）
桂憲一[花組芝居] ：伊予保正（いよやん）（工事作業。元不良、島を追われた）
[業界の人々]
ピアニカ前田[ピラニアンズ]：湯浅慎介 （MIXエンジニア。一時期島に暮らしてた）
森若香織[元GO-BANG'S]：キャシー竹谷（元アイドル。コーラスとして今回参加）
星野真里 ：星野アカリ （トップアイドル。初ＣＤの収録に島にきた）
林奉文 ：青山健一 （アカリのマネージャー）
佐藤誓[花組芝居] ：厚田弾 （今回ＣＤのプロデューサー）
1999/3/21(日)雨 6:05-8:20PM(2'15) 最前方より 客席満員(550人)
客層：20-30才代中心。女性過半数。お花ファンの方々が一部盛り上がり。
客入れ：ネビュラの前日予約、キャンセルか舞台「桟橋」のすぐ近くでみたねこ。
役者さん達が間近でみられて○。劇中歌と岡山弁講座（客入れ時に放送）を収録した
ＣＤパンフ（布装丁の小手帳付きで1500）はお買い得。手帳は４色（だっけ。ねこは
緑の）あって選択可能。７時開演と勘違いしてか、30分ほどして遅れてくる客多数。
元東京サンシャインボーイズ・福島三郎の作品を上演するユニット。かつてない大
ホール公演な今回。出演者は増えたけど、内容はいつもののハートウォームもの。
舞台。海側からみた小さな浜辺景色。上手に桟橋と高床式船宿、よしずに囲まれた
物置。中央奥に石垣と島を周回する道路、岩肌には洞窟。下手に２Ｆの家裏、側面
にスナック「サニーコースト」（文字が音符）とあり。前方浜辺には岩がごろん。
お話。本土と橋で結ばれた、瀬戸内海に浮かぶ美鼻島。橋が無料化される記念イベ
ントに気合をいれてる市役所女性職員。20年前「全日本小学校合奏コンクール」で
金賞を受賞した美鼻島小学校の卒業生を集めて、と考えるがいまいちモチベーショ
ンは高まらない。そんな折、島に建設されたレコーディングスタジオに１８才のトップ
アイドルが超有名ミュージシャンと来てる、というのにみな舞いあがり。とくに野郎ども
が。そこに、アイドル失踪事件発生。世事に疎い男と遊んじゃってる彼女をよそに
てんやわんや。多忙アイドルな淋しい少女、流されてる私って一体・・な三十路の
同級生たちは本音で衝突したり和解したりして。よかったねと思いきや同級生の
一人の失敗でミュージシャンは総員離島。困った困った。でも、少女が大事に
守ってきた歌への思い、三十路どもの輝く合奏大会の思い出、つうそれぞれの
宝石は音楽（大合奏）の力で再び輝きを取り戻し、星と共に夜に浮かぶのでした。
よかったよかった。
いい人たちのいい話。あまり文句がいえないよな、ウェルメイドもの。お話がなか
なか転がらず、もたもた。これも登場人物の人となり、それぞれのご近所な係わり
合いを丹念に描いてるため。これで客席はすっかり彼らとお友達感覚、それぞれな
りに共感、感情移入しちゃう。こまめに相関関係の伏線をいれて、ちゃんとフォロー
する笑いもまたいつもながら巧みなところ。毒やシニカルな味わいもほしいんだけど、
これはこれで○。会社帰りとか、疲れた体でみると結構きちゃうかもねこ。
役者。愛情感じちゃう熱さ、岡山さん。きっちり一本気な堅い演技、佐藤さん。
存在感ないよな存在感な、林さん。もっと歌ってほしい、森若さん。飄々とした味
素人なとこもよさげな、前田さん。というところが印象に残ったねこ。
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