ナイロン100℃ 21st session 「すべての犬は天国へ行く」
＠下北沢 本多劇場（2001/4/6-22 20ステージ）
全指定前売り4500円 当日4800円
作・演出：ケラリーノ・サンドロヴィッチ 舞台美術：加藤ちか
舞台監督：福澤諭志＋至福団 照明：関口祐二[balance inc.]
音響：水越佳一 衣装：三大寺志保美 映像：上田大樹 照明操作：田中雅子
音響助手：茶木陽子 振付：長田奈麻 演出助手：遠藤貫仁、伊藤弘雄、相田剛志
宣伝美術：常盤響 制作：花澤理恵 製作：（株）シリーウォーク
出演：
犬山犬子 ：エルザ（その町にビリィを訪ねてきたガンマン？）
峯村リエ ：エリセンダ（娼婦 常識家）
松永玲子 ：クレメンタイン（いじわる、冷徹なお嬢様）
今江冬子 ：エバ（クレメンタイン家の家政婦）
長田奈麻 ：マリネ（バーテンダー 性格きつい））
澤田由紀子：メリィ（エバの頭のねじがゆるめの娘）
新谷真弓 ：チビ（天涯孤独の「坊や」）
杉山薫 ：カトリーヌ
村岡希美 ：ガス（気がやさしい、暴れん坊）
安沢千草 ：グルーバッハ夫人（常識家の老女）
明星真由美：カミーラ（暴れん坊・ビリィの妻）
横町慶子［ロマンチカ］：（医者の妻 あまりにも世間知らず）
森野文子 ：クローディア
戸川純 ：デボア（娼婦 歌姫）
植木智美 ：靴屋
尾崎陽子 ：ガスの取り巻き
野原千鶴 ：娼婦
藤原ヨシコ：ステファーニャ
三ッ峰ひかり：娼婦
横山彩 ：娼婦
渡辺麻衣子：ガスの取り巻き
2001/4/8（日）晴れ 2:05-5:05PM(90/休15/75) 後方より 客席満員(400人)
客層：20-30才代中心 女性過半数
客入れ：ほぼおなじみの映画ＣＭ乗り映像で笑い取り。折込パンフ。キャスト、
スタッフ予定。7月青山円形Ｐ、9月自主Ｐ、11月本公演と今年もKERAは多作。
物販。パンフ(B5 1600円)本公演と15周年ものの二冊。懐かしいやら知らないやら
ファンは必見。ほか戯曲(今回のは未発売）とか。
ＫＡＲＡ演劇人生15周年記念作品とか。劇団健康をシアグリでみてから13年、
年を取るわけだわなと、感慨（ってこともないけど）ねこ。
舞台。斜に置かれた木造盛り場、西部劇なまんまセット。上手に二階が娼館寝室
中央に4,5人で一杯のバーカウンター。両開きの扉はその脇。建物壁無くして、
戸外もみな同様に見せていくつくり。
お話。男がなんか一人も居ない町、その盛り場。女達はまるで前のまんまのように
振る舞い、酒を飲んでは帰っていく。娼婦はなおのこと。そんな不自然が長続き
するわけもなく、歪みながら崩壊していく。
終わりきれない後味の悪さ◎、な終末ブラックコメディー。圧倒される洒落に
ならない負の力に、ナンセンスな笑いをまぶしてたまんない味わい。緊張感も
いやだけどいいし。好きねこ。現実、リアルの不条理さ、たとえば殺人が理屈では
なく、衝動故であることを見事に描いて◎。むかつくとか、なんかいやとか、気が
付いたら後の祭りとか。お約束で前半お茶らけ、後半シリアス。この辺に捻りが
ほしい、とも思えど、完成度高い異色作に満足ねこ。
役者◎。美人ぞろいでやりきれなさ一層、すっとこどっこいな笑い一層。松永玲子
ただの意地悪い子、に収まらない孤独な弱さもみせて○。峯村リエ。でかいので
怖い。村岡希美。肩透かしの面白さ。横町慶子。とんちんかんな可愛さ、ちょっと
怖いとこ○。長田奈麻。押し出し強くて○。戸川純。愛らしい、聖母のようで和む
ねこ。
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