蜷川幸雄演出「リチャード三世」
＠日比谷 日生劇場（2003/12/5-28 28ステージ）
13mは全館貸切公演 18s、25s 16：30〜プレトーク
http://www.nissaytheatre.or.jp/
全指定 前売り当日とも Ｓ席10000円 Ａ席8000円 Ｂ席5000円 学生席4800円
作：Ｗ・シェイクスピア 演出：蜷川幸雄 翻訳：松岡和子
芸術総監督：諸井誠（財）埼玉県芸術文化振興財団理事長 音楽：宇崎竜童
美術：堀尾幸男 照明：原田 保 衣裳：小峰リリー 音響：井上正弘
ヘアメイク：武田千卷 ファイト・コリオグラファー：國井正廣
演出助手：井上尊晶、大河内なおこ 舞台監督：白石英輔
企画：彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会
制作：ホリプロ 主催：朝日新聞社、テレビ朝日、ホリプロ
後援：サンケイリビング新聞社
出演：
市村正親 ：グロスター公リチャード、後にリチャード三世
香寿たつき ：アン
瑳川哲朗 ：バッキンガム公
高橋長英 ：次兄クラレンス公
松下砂稚子 ：マーガレット
東 恵美子 ：ヨーク公爵婦人
夏木マリ ：エリザベス
仲 恭司 ：リーヴァース卿
菅生隆之 ：ヘイスティング卿
手塚秀彰 ：ラトクリフ
青山達三 ：ブラッケンベリー、ヘンリー六世の亡霊
妹尾正文 ：スタンリー
大川浩樹 ：ケイツビー
その他出演者
2003/12/6(土)曇 1:06-4:08PM(1'34/休21/1'02) 1F中段より 客席満員（1300人）
客層：おばさん最多の大人客席。ほとんど女性。お父さんちらほら。
客入れ：当日券あり、詳細不明。1Fと高額エリアに座ったので、周りはいい年の人
ばかり。最前アリーナ３列の後、Ａ席〜。折り込みパンフなし。物販。パンフ(□25cm
43ページ 1500円）写真、読み物がほどよく多数。ほか、市村正親グッズ。
カーテンコール５分、市村リチャード 愛嬌たっぷりに拍手に応え。
99年彩の国シェイクスピアシリーズ第三弾として上演された舞台、再演。市村・
リチャード以外を刷新したとか。
舞台。格子壁、中央の三階建てはロンドン塔や城塞とし、立体的に人員配置。
お話。兄エドワードの死後、その子をロンドン塔へ幽閉し即位。ヘンリー7世と
争い戦死し、それとともに薔薇戦争終結。イギリス人には常識かもしれないけど、
ねこはいつも名前と家が混乱しちゃう、二大勢力の抗争を背景とした物語。
殴られても好き、と観客を味方にする悪漢の離れ業。を進化する俳優・市村正親が
小憎らしいほどの魅力を発揮し、演じ見せ。狡猾な悪人というより、明晰な策士。
冷血漢というより、愛に飢えたいじましい男。けっして怪物ではない、頷ける
人間性がキャラづけられていて、お見事な工夫と思うねこ。冒頭、赤マントを
羽織った白塗り骸骨の登場でぐっと引きつけ。アンを言葉巧みに凋落。戴冠式では
、市民に見立てた観客から満場の拍手を自然と引き出す。熱狂へと導く、役者と
演出のグルーブもまた見事。
蜷川ピクチャーショー。装置は見た目シンプルの見立てもの。宮廷場面ではお家芸
の鏡で空間創出、観客も映して舞台取り込み。さらに客席にはしばし役者が下り、
おれら市民？と錯覚もさせ。有名らしい冒頭とラストの演出は確かにびっくり効果
いつものヘリコプターやラジオ音を聴かせられるよりは、興があって○。淡い色の
ローブを羽織った上に、いぶし銀つうか地道に徹する演技をする脇役達は、リチャ
ード引き立て役を徹頭徹尾。演出の仕事を感じるねこ。
役者。夏木マリ・エリザベス。筋張り具合、声の凄み、よれば切れそうな佇まい。
市村・リチャードとの息詰まる舌戦。うーむと圧倒されねこ。
その他出演者
清家栄一 ：暗殺者、ティレル
高橋広司 ：グレイ卿
飯田邦博 ：イーリーの司教
大富士 ：ラヴェル、市民
塚本幸男 ：王エドワード、公証人、ノーフォーク
今村俊一 ：ロンドン市長、市民
鈴木 豊 ：リッチモンド
篠原正志 ：使者、エドワード王子の亡霊
福田 潔 ：ヨークの大司教
井面 猛 ：小姓
廣 哲也 ：市民
木村 準 ：使者
堀 文明 ：暗殺者
鍛冶直人 ：ドーセット候
高山春夫 ：使者
加瀬竜美 ：護衛、馬
神保良介 ：護衛、馬
柳沢太介、梅村拓未 ：王子エドワード
笠原織人、上村祐翔 ：幼いヨーク公
西本健太郎、石渡幸児 ：クラレンス公の幼い息子
野村涼乃、山城みなみ ：クラレンス公の幼い娘マーガレット
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