＠与野本町 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール（2004/8/6-21 20ステージ）
http://www.saf.or.jp/schedule/nowon.html#01
全指定 前売り当日とも S席9000円 A席7000円 B席5000円 学生B席2000円
作：Ｗ．シェイクスピア 演出・芸術監督：蜷川幸雄 翻訳：松岡和子
芸術総監督：諸井誠（財）埼玉県芸術文化振興財団理事長
装置：中越司 照明：原田保 衣裳：宮本宣子 音響：井上正弘 音楽：笠松泰洋
ヘアメイク：林 裕子 ファイト・コリオグラファー：國井正廣 振付：広崎うらん
演出助手：井上尊晶、矢本翼子、石内詠子、古澤直子 舞台監督：白石英輔
小道具デザイン：福田秋雄、高橋 環[工房ゼペット]
企画：彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会
出演：
・宮廷を追放された人たち
吉田鋼太郎［ＡＵＮ］ ：前公爵
妹尾正文 ：アミアンズ（その廷臣）
高橋 洋 ：ジェイクイズ（その廷臣 鬱ぎ屋）
秋山拓也 ：小姓
笠原織人 ：小姓
妹尾正文、鍛冶直人、清家栄一、塚本幸男、山下禎啓、高山春夫、田村真、杉浦大介
、金子岳憲、加瀬竜美 ：貴族（その廷臣）
成宮寛貴 ：ロザリンド（前公爵の娘 新公爵家に身を寄せている オーランドに恋）
・新公爵一派
外山誠二[文学座] ：フレデリック公爵（前公爵の弟）
清家栄一 ：ル・ボー（その廷臣）
月川勇気 ：シーリア（公爵の娘。ロザリンドといとこ）
大富士 ：チャールズ（お抱えレスラー）
菅野菜保之 ：タッチストーン（道化）
・ド・ボイス家
鈴木豊 ：オリヴァー（長男 オーランドーを憎んでいる）
鍛冶直人[文学座] ：ジェイキス・ド・ボイス（次男）
小栗 旬 ：オーランドー（三男 兄に反発 ロザリンドに恋）
高山春夫 ：デニス（オリヴァーの部下）
岡田 正 ：アダム（オーランドーの老僕）
・森の住人
山下禎啓[花組芝居] ：フィービー（羊飼いの娘）
大石継太 ：シルヴィアス（羊飼い フィービーに片思い）
飯田邦博 ：コリン（老羊飼い ロザリンドとシーシアの召使い）
杉浦大介[扉座] ：オードリー（ブス）
金子岳憲 ：ウィリアム（オードリーに片思い）
塚本幸男 ：サー・オリヴァー・マーテクスト（牧師）
メー子 ：メー子
2004/8/18（水）快晴 2:05-5:29PM(79/休21/100)1階最前方 客席超満員（800?人）
客層：ほぼ全員女性、20才代中心に地元のおばさま少々。男性はとりどり。
客入れ：当日券、昼の部完売。夜の部の待ち列は販売(開演1時間前)４時間前で２０？
人ほど。昼の部をとれなかった人たちと思われ。外は炎天下につき、ホール脇のロビー
内に列をつくり。最後尾に補助椅子1列、通路後方に各2席ずつで30〜40席ほど。立ち見
もあり。下手側から列をつくって入場。カメラチェックなし。大きめの座席図を掲示。
１階トイレはすべて女子用、男子用は2階一カ所。場内はそんな冷えることはなし。
物販。パンフ（□25cm 4mm厚 1500円）人物相関図、インタビュー・大判写真付き
役者インタビュー、対談など。Ｔシャツ1500円は完売。
終演5:25PM。カーテンコール、４．５回４分。２回目から若い女性中心にスタンディング。
知られてる割には上演されないラブコメディ。男子とおじさまな男ばかり演出、
つうか復古形式にて上演。フォーティンブラス＠蜷川演出な二人、成宮君と小栗君
が恋人通しという趣向。
舞台。すべて灰色。屋敷表を幕に描き。上手から上方に十手型の枝振りの大きな
立木。幕があがると、木々が絡まる実物大の森。後方に向かい、高く土手状。
客席側を往来や森にみたてか、出入りや会話の場面多し。舞台の灰、客席の黒
とも、役者を浮き立たせるに効果あり。
お話。オーランドーは兄貴に異常に虐げられ。前公爵の兄も弟を追放、領土奪回。
いずれも弟の方が人徳があり、人気者という共通点あり。さて。公爵主催のレスリ
ング大会でオーランドーは優勝、ついでにロザリンドに一目惚れ。面白くもないの
は公爵。腹いせに、兄の娘であるロザリンドを追放処分。彼女は公爵の娘でお友達
シーリアと森へ逃げてしまう。
家を出たオーランドーは、森で男装のロザリンドと出会う。（お約束に）本人とは
気付かずに、ロザリンドへ告白するための稽古相手になってもらう。そのころ、
公爵から弟の探索を命じられたオリヴァーは森でライオンに襲われそうになる。
が、弟に救われて改心、おまけにシーリアと恋に落ちる。ちょっと恋愛模様が縺れ
てきたので、ロザリンドは元の姿に戻ることとする。めでたく、オーランドーと
結婚。（あろうことか）公爵も改心して修道生活入り。領地を兄の元公爵に返上
して、めでたしめでたし。
女子のツボ。ずっと見ていたい気にさせる、やばい舞台。主役は、キレイでかっこ
よく、どこか抜けていてラブリー、な女子キャラ。美少年が演ずる趣向で火に油を
注ぐよに面白さと愛らしさ爆発。「女を演じる男を演じる女」なんてことをして
くれるロザリンド役・成宮君。クールビューティでも時々天然ぼけするシーリア役
・月川君。見て麗しく、聞いてほほえましい、二人にすっかり和んでしまうねこ。
蜷川演出らしく、総じてビジュアル（今回は人物像）がくっきりと分かり易い。
おじさま達は人情ものキャラ。名台詞がしみじみ沁み。これに対して、厭世家つう
かスナフキン？なジェイクイズや、粗暴な公爵もまた分かり易く置き（公爵のテー
マ音楽にグラムロックとか）。もろもろの感情移入のし易さが、コメディを成功
させていて○。ながら、大団円では巨大福助を背景に登場させ、奇抜な茶目っ気を
振りまき。食えない演出家とも思うねこ。
役者。ほか、若いってすばらしいな、爽やか好青年・オーランドー役・小栗君。
いじましい羊飼い役・大石さん。海老蔵パロも愉快、ブスかわいい役・山下さん。
凛とした声と立ち姿で舞台を締めるジェイクイズ役・高橋さん。やたらとおねだり
すりすりする生ヒツジも登場など、サブキャラも楽しさ連綿。
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