＠与野本町 彩の国さいたま劇場大ホール(2005/6/1-19 22ステージ）
http://www.saf.or.jp/index.html
全指定 S席10000円 A席8000円 B席6000円
＠新潟 りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館劇場 6/24-26 3ステージ
＠名古屋 愛知県勤労会館 6/30-7/3 5ステージ
＠大阪 シアターBRAVA! 7/9-7/17 9ステージ
＠ニューヨーク リンカーンセンターローズシアター 7/28-30
作：三島由紀夫 演出：蜷川幸雄 装置原案：金森 馨 装置：中越 司
照明：原田 保 衣裳：小峰リリー ヘアメイク：武田千卷 振付：広崎うらん
音響：井上正弘 技術監督：眞野純 舞台監督：明石伸一
演出助手：井上尊晶、石丸さち子ほか
宣伝美術：タカハシデザイン室＋Studio Gumbo 宣伝写真：おおくぼひさこ他
企画制作：ホリプロ
出演：
・卒塔婆小町（そとばこまち）
壤 晴彦：老婆
高橋 洋：詩人
清家栄一、塚本幸男、新川將人、鈴木豊、田村 真 ：恋人たち(男)
岡田 正、井面猛志、月川勇気、原田琢磨、坪内志郎 ：恋人たち(女)
清水幹生 ：巡査
・弱法師（よろぼし）
藤原竜也：俊徳
夏木マリ：桜間級子
瑳川哲朗 ：川島
鷲尾真知子：川島夫人
清水幹生 ：高安
神保共子 ：高安夫人
2005/06/05（日）曇 2:06-3:54PM(39/休20/44) 2F下手より 客席ほぼ満員（人）
客層：20-30歳代中心にほぼ全員女性。時々カップル、たまに単独男性。
客入れ：当日券あり、詳細不明。折り込みチラシそれなり、パンフなし。相変わらず
2Fの客電が暗くて、席番とか見づらし。物販。パンフ(□25cm 50ページ 1500円)
Ｔシャツ2000円 キーホルダー800円 ほか、たっちゃんグッズ(ポストカードほか)
公演DVDなど。 カーテンコール。卒塔婆小町 2回2分、弱法師2回3分 スタンディ
ングあり。
蜷川「卒塔婆小町」76年初演、90年英国にて今回と同じ壤晴彦配役、91年米国、と
世界の…な上演歴。同「弱法師」客席お姉様の眼目 たっちゃん配役。彼と白蛇女優
・夏木マリのタッグを楽しみに足を運んだねこ。
・「卒塔婆小町」
舞台。夜の公園、森の広場。円弧上に白いベンチ、真っ赤な牡丹の立木、２つの
ガス灯。いずれもきれいなシンメトリイを描き。両袖から天井は牡丹の花枝で
覆われ。劇中、音をたてて真っ赤な花が落下しつづけて、一面。
お話。恋人達がむつみ合う夜の公園。浮浪者な老婆に気が惹かれる詩人。老婆の
追想、華々しい鹿鳴館。詩人は老婆を美しいと思い始めるが。
蜷川演出前面。花と老婆、死とワルツがこわ麗しく。神々しい明かりやフォーレの
レクイエム（男子声）となじみのムーディ。俗っぽい様式なんだけど、圧倒の絵柄で
ほおぉ〜と見せちゃう蜷川の魅力、コンパクトに凝縮。女装の麗人達が眼福とも
ギャグとも、お姉様の趣味趣向に合い。小町役・壤晴彦さん、おばさんおじさんして
猥雑もそこがかわいい、美味しい役所。詩人役・高橋君。シャープ、それだけ？も
颯爽。
・「弱法師」
舞台。家庭裁判所の一室。広いというかでけえ窓枠のある部屋。中央に事務机、
手前に一脚、両脇にハの字にテーブルを挟んで２脚。いずれもカーペットの上に
置かれ。
お話。蒸し暑い夏。この夜の果て、すなわち戦争で視力を奪われた青年。彼の生みと
育ての親たちの権利調停の場。冷徹な目と激しい憎悪が同居した青年への両家の
接し方の違い、やがて来る揺れ動き。沈着な女性調停者は青年と語らい、真意を
探ろうとする。その時、平穏な夕暮れの景色は、渦巻く劫火の世界へと急変する。
藤原竜也と夏木マリ、天使？悪魔？と人間、いや悪魔通し？な出会い。
映画「コンスタンティン」終盤シーンな凄みにぞくぞくきちゃうねこ。壮絶な、あまりの
孤独を抱えた青年役・藤原の熱気。孤高の気高さで不可侵なムードをまとう女性役・
夏木のクール。呼応しあう２人の会話と行く先を、ハラハラドキドキとみるねこ。
２人の知ってしまった孤独の痛み、両親達の無知の愚かしさ。天と地のように、双方
をみせる会話と演技の構図、アンサンブルも○。
［月間一覧］