＠渋谷 シアターコクーン(2006/7/6-30 28ステージ)
http://210.150.126.198/shokai/cocoon/index.html
全指定 S席9000円 A席7500円 コクーンシート5000円 中2階立見券3500円
作：ジョン・フォード 翻訳：小田島雄志 演出：蜷川幸雄
美術：中越司 照明：原田保 音響・選曲：井上正弘 衣裳：前田文子
ヘアメイク：佐藤裕子 ファイトコレオグラファー：國井正廣
振付：夏貴陽子 宣伝美術：永石勝[triple-O] プロデューサー：加藤真規
制作：大宮夏子、山下誠治 企画・製作：Bunkamura
出演：
三上博史 ：ジョヴァンニ(フローリオの息子)
深津絵里 ：アナベラ(フローリオの娘)
谷原章介 ：ソランゾ(貴族)
石田太郎 ：ヴァスケス(ソランゾの召使)
立石凉子 ：ヒポリタ(リチャーデットの妻)
梅沢昌代 ：プターナ(アナベラの養育者)
高橋 洋 ：バーゲット(ドナードの甥)
月影 瞳 ：フィロティス(リチャードットの姪)
戸井田稔 ：ポジオ(バーゲットの従者)
妹尾正文 ：枢機卿(ローマ教皇使節)
鍛治直人 ：グリマルディ(ローマ紳士)
たかお鷹 ：リチャーデット(偽医者)
中丸新将 ：フローリオ(パルマ市民)
有川 博 ：ドナード(パルマ市民)
瑳川哲朗 ：ボナヴェンチェラ(修道士)
飯田邦博、塚本幸男、福田潔 ：警吏、パルマ市民
井面猛志、川崎誠一郎、川崎誠司 ：パルマ市民、警吏、悪党
木村裕子、竹村千穂、庄子美紀、小林真梨恵、鈴木綾、市川なつみ
：パルマ市民、パルマの踊り子
市川貴之、宮下泰幸、本山里夢 ：パルマ市民、少年使徒、給仕係
2006/7/22(土)曇 2:06-5:11PM(99/休16/71)1F中段 客席超満員(800人)
客層：20-30歳代女性7,8割、大人よりに幅広い年齢層。
客入れ：当日券詳細不明、立ち見席は満員。折り込みチラシ厚め。
物販。パンフ(A4 50ページ 1800円)まんべんなく。ポスター B全売り切れ
B2 1000円。カーテンコール 3回5分。最後はスタンディング。
シェイクスピアの後(ほぼ同時代）の作家作品とか。ねこ初見。
舞台。円弧を描く、二階建ての門戸と門柱の並び。門をあけると白カーテン一面。
赤い糸をかごのように前面に巡らし。屋内場面では前にもおろして、文字通りかご
状態。お屋敷場面では、客席に設けたキャンドルライトをつけ、場内サロンと化し。
お話。近親相姦に陥った兄と妹が追いつめられ、破滅に至る物語。イノセントな
2人は愛に走り、妹は妊娠。金銭欲に囚われている父親が勧める貴族との縁談に、
やむなく乗る妹。貴族の男は念願の娘を手に入れるも、悪意をもつものの噂に
疑念、不義を知り、かわいさ余って憎さ百倍。家庭内暴力に走るところを、妹の兄
に討たれてしまう。兄は暴走、妹と心中の覚悟をし、2人を追いつめた周囲に
行動を起こす。まるで阿修羅のように。そして悲劇的な最後を遂げてしまう。
ピクチャーショー＜役者のしどころ、な印象。原作にない白馬の傍らで嘆く兄場面
兄妹の揺れる心象＝翻るカーテン、赤いおり、兄の行動場面の赤光 らわかりやすく
効果的なビジュアルはお家芸。なるもイメージの爆発はなく、効果にとどまり。
そういえば、衣装もクラシカルでオーソドックス。品はよけれど、ちと物足りない
とこあるねこ。
カタルシスより悲しみの余韻を重視、猥雑さは大人のずるさに転じ。そこらは役者
に負うところ大。イノセンスでピュアな兄妹を2人好演。気迫ある演技で、孤独の
深さをみせた三上・兄。不可侵の純粋さと強さの深津・妹。ほか、プライド全身
全霊の谷原・貴族。朗らかであるほどに、運命が悲しいピュアな人を好演・高橋・
貴族。大人のずるさとやり手ぶりを嫌みなく演じた、石田、梅沢。らが印象。
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