＠日本大通り〜関内 横浜創造界隈ZAIM(2008/11/19-24 9ステージ)
http://za-im.jp/php/
全自由 前売3000円 当日3200円 学生2500円
振付・演出：矢内原美邦 映像：高橋啓祐 衣装：矢内原充志 音楽：スカンク
照明：滝之入 海 美術：久野啓太郎 制作：伊藤剛
出演：
カスヤマリコ、黒田杏菜、橋本規靖、福島彩子、藤原治、
ボディポエット・カズマ・グレン
2008/11/23(日)快晴 7:30-9:04PM(1'34)あちこち 客席満員(60人)
客層：20-30才代中心、女性7割。オシャレ、アートとカジュアル系とりどり。
客入れ：受付時にシステム説明。前半30分は展示場でのパフォーマンスを自由観劇、
30分後集合の呼びかけにより整理番号順でダンス会場へ入場。ダンサーは会場を渡り
歩くのでほどよいところで移動が良。最後は402照明展示に集まる形となり。
立つか床座りになるので、ミニスカートやロングブーツはやめて方が無難。
折り込みチラシ少々。パンフ A4 3ページ。挨拶、プラン、ダンサー・プロフィール
、予定。次回公演。2/21-22 NHKシアターコレクション「青ノ鳥」、6/25-28
「五人姉妹」本公演＠吉祥寺シアター。物販。DVD、衣服・帽子とかポシェットとか
いろいろ。 カーテンコール2回。
メンバースタッフ個々の展示＋パフォーマンスの挑戦的イベント公演。横浜の
ムーディな煉瓦館にて。
・展示
前半30分、フリータイム。5つの展示空間の内、4つ間をダンサーが巡回、独特の
がちゃがちゃしたソロや関係性ダンスを展開。
照明402号 互い違いに組んだ井形を積んだオブジェが広め会場の3カ所におき。
蛍光灯スリット明かりで一片ごと自照。加え、部屋全体は単色明かりで染め上げ
られ。終盤頃は、追従と依存の役割を変える男２+女１のダンス展開。
映像404号 長手壁に映像４。ギター部活風景、矢内原ソロ、老人（盲人）の追想、
バレエレッスン。床に上向きのモニタに、パフォーマをデジタイズした映像を
投影（ちょっと見にくい）
音楽405号 ダンサーの動きをストロボ分割したよな映像。つるされたり、柱に
置かれたたくさんのヘッドフォンで音を聞く。スカンクのギター、ミニマルな曲
にのり、主にソロダンス。
衣装406号 広めの会場、床一面にパッチワークキルト。男女の関係性あるデュオ
展開。隅ではなにやら衣装を整えている女性１。
ほか、ラウンジ403号は床3台+中型1台にそれぞれ異なる過去公演ビデオを流し。
ダンス会場401号は、ステージ外にビデオ展示、多量のスナップ写真フレーム、
２つの物語テキスト(持ち帰り可）を展示。
・本公演
後半、60分ダンス本公演。広め会場の中央から上手を使用。床に一畳大の白スクエ
アがダンサー分７つ。天井からびしり並んだ布がゆるく垂れ下がり。上手にソファ
とTVモニタ、虎のメリーゴーラウンドの映像。
構成。・女性達が一つの間に集い、仲間の取り合いなれ合い。楽しむ、悲しむ、
やがて散会。男性が別のグループ。それぞれにめまぐるしい関係。
・ギター伴奏でみな歌う。
・矢内原と男性１のびんたと包容、すったもんだ関係。
・「いつか帰る道」をそれぞれモノローグ。盲人は道のりを確かめる、お客を
道なりに見たててふれ歩いたり。
・２×２、４、また２×２を入れ替えながら、互いを確かめ、慈しみあるいは拒絶
する関係。曲は激しさを増し、麻痺〜大騒ぎ。時折、とどまりながらも上り詰め。
絶叫、ヘッド・シェイク。彼らをよそに矢内原は端でメリーゴーランド・ビデオを
じっと見ている。
・原色の彩り照明。転がる、ふるえる、止まりカウンティング、暑いといいながら
重ね着しては脱ぎ。こんなのイヤと大声。置いてきぼりの１。服を投げ合う。
とりどりの中、女子１が麻痺、倒れてケアを繰り返し。こんなのイヤだが幾人か。
それぞれのスクエアに靴を脱いで入る。そのまま寝てしまうもの、動き続けるもの。
展示とも小空間、眼前のダンスはライブ感たっぷり、存分に堪能ねこ。繋がりたくて
走りたくて、ままならず、躓き、痛み、慈しむ。空間ビジュアル＋ダンスが見事だっ
たパブリック公演から、より裸の心を晒してズキズキな今回。
歌、言葉まじりに種々身体言語を繰り出す、高速コンタクトダンス。手をつなぎ、
遊び、突き放し、立ちすくみ、転がり、絶叫し、抱き留める。同時多発の振付は
多彩、しかしその枠、視覚にとどまらない力あり。追い込まれ、追い込んでの有様や
言葉「こんなのイヤ」を、それぞれに生々しく息づかせ、胸を刺す。身を削るように
真摯に向き合う姿勢から、ビンタが痛みでなく、愛情でできていることが知られ、
痛くも暖かい。前半の展示は部屋毎の趣向とも楽しみ、後半ダンスは振付構成とダン
サー個々のありさまに感じ入るねこ。
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