今日は、終演21:56。
＠与野本町 彩の国さいたま芸術劇場 インサイド・シアター（大ホール内）
(2012/2/20‐3/1 13ステージ) http://www.saf.or.jp/
全自由 一般4000円 メンバーズ3600円 未就学児童は入場不可
演出:蜷川幸雄 作:W.シェイクスピア 翻訳:河合祥一郎 演出補:井上尊晶
[黙劇]振付:浅場万矢、佐々木美奈、周本絵梨香
美術:中西紀恵 照明:藤田隆広 音響:高橋克司 衣裳:紅林美帆、田遷千尋
擬闘フェンシング:栗原直樹 ヘアメイク:梅澤裕子 演出助手:藤田俊太郎、塩原由香理
舞台監督:平井徹 舞台監督助手:足立充章、山松由美子、スズキサオリ、田中政秀、
八木香、大畑豪次郎、久保大輔、生地貢、野村久美子、岩本三玲、明石伸一
照明操作:由本真弓、大内圭司、田中徹、若狭裕美子、霜山明久
擬闘フェンシング助手:水谷悟 衣裳製作:及川千春、笹木明日香、羽尻真季、
中西亜希子、山岸祐子 小道具製作:清水克晋、藤井純子 ヘアメイク協力:鎌田直樹
大道具:金井大道具(矢田英孝、小林等、平井康将、長船浩二) 小道具:東宝舞台(布田栄一)
電飾:イルミ力東京(柳田奈緒) 衣裳:東京衣裳 履物:神田屋
宣伝美術:柳沼博雅 宣伝写真:宮川舞子
宣伝美術協力:宇佐美斉(アルチュール・ランボー「見者の手紙」翻訳)
制作統括:渡辺弘、関根章雄 技術統括:山海隆弘
営業宣伝:近藤一幸、鶴貝典久、小林辰郎、瀧澤晶子 票券:古出敬子、松井哲
インターン:木田早苗、長島朝花 制作助手:赤羽ひろみ 制作:松野創、石井おり絵
助成:財団法人地域創造 平成23年度優れた劇場・音楽堂からの創造発信事業
主催・企画・製作:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団
出演：
浅場万矢 :毒殺者(黙劇)、重臣、役者、フォーティンブラス軍、群衆、掃除婦
浦野真介 :オズリック、重臣、役者、フォーティンブラス軍、紳士
大橋一輝 :マーセラス、重臣、フォーティンブラス軍、群衆、従者
川口覚 :ハムレット
熊澤さえか:重臣、役者、フォーティンブラス軍、群衆
小久保寿人:ホレイシオ
佐々木美奈:王(黙劇)、重臣、役者、フォーティンブラス軍、群衆
周本絵梨香:王妃(黙劇)、重臣、役者、フォーティンブラス軍、群衆
鈴木彰紀 :フランシスコ、ヴォルティマンド、重臣、役者、劇中の王妃、フォーティンブラス軍、司祭
朕紗友 :重臣、役者、フォーティンブラス軍、群衆
手打隆盛 :ポローニアス、墓掘り、群衆
土井睦月子:ガートルード
隼太 :ギルデンスターン、重臣
深谷美歩 :オフィーリア
堀源起 :レアーティーズ
松田慎也 :亡霊、クローディアス
露敏 :バナードー、座長、劇中の王、フォーティンブラス軍、船乗、重臣
内田健司 :ルシエーナス、重臣、役者、フォーティンブラス軍、群衆
内田真莉奈:重臣、役者、フォーティンブラス軍、群衆
岡部恭子 :前ロ上役、重臣、フォーティンブラス軍、群衆、掃除婦
長内映里香:フォーティンブラス軍隊長、重臣、役者
河内耕史 :重臣、フォーティンブラス軍、群衆、従者
白川美波 :重臣、役者、フォーティンブラス軍、群衆
高橋エクレア：コーネリアス、重臣、役者、フォーティンブラス軍、従者
高山皓伍 :ローゼンクランツ、重臣
平山遼 :使者、重臣、役者、従者、フォーティンブラス軍
何嘉晃 :重臣、役者、フォーティンブラス軍、群衆
吉武遥 :重臣、役者、フォーティンブラス軍、群衆
中西晶 :フォーティンブラス、重臣、役者
こまどり姉妹:こまどり姉妹 、
*出演を予定していた茂手木桜子は、怪我のため出演を見送り。
2012/02/22(水)曇 6:32-9:58PM(99/休15/90)正面中段 客席ほぼ満員(200人)
客層：老若男女。20歳代が半数、中年層結構、子供つれも。女性過半数。
客入れ：通常立禁のドアからステージ上舞台へ。囲われているので客席は見えず。
三方囲み ひな壇5列ずつ。奥行きを活かした演出が数カ所あるので、1回だけみる
なら正面が○。折り込みチラシそれなり。パンフ 折りたたみ10ページ。挨拶、
寄稿、顔写真付き役者プロフィール。本日の配役表1枚。 物販。関連書籍、
チケットなど。 カーテンコール1回2分。
若手役者を集めてのネクストシアター第三弾。今回からスタッフともすべて若手で
まかなうという冒険最前線。
舞台。いつもの三方囲みスタジアム客席。床一面が透明アクリル、地下スペースも
舞台としてみせる2層構造。上下を役者が行き来、重ねてみせたりの立体的な舞台で
迫力ある演出をし。見る方のテンションも自然上がり。
お話。デンマーク王子ハムレットは、父親を毒殺、母を寝取った叔父に復讐を誓う。
悩みがちな性格が災いし、恋人オフィーリアを狂死に追いやってしまう。後悔先に
立たず。苦悩の果てに復讐を遂げるが、自らも逝ってしまう。
ハムレットを感じる時。私たちとともにある苦難の物語と感じさせる、若手役者の
獅子奮迅の活躍、飛び道具・こまどり姉妹の親和効果に拍手。蜷川幸雄、仕掛けて
し損じなし。タイトルロール役の川口覚君がかっこいい。若くして老いたな諦観の
佇まい。理屈っぽい非日常の長台詞も自然に、ぐずぐずなハムレットの今時の若者の
言葉として放って○。大人世代〜老け役も若手が健闘。先王ハムレット、叔父役とも
違和感なし。ポローニアス役手打さんなんて、蜷川上演のベテランと比べて遜色なし。
母親ガートルード役土井さんは若さを艶めきに変え、母であり女でもあるキャラと
して新鮮。ハムレットとの絡みはちょっと危険。
危険といえば、男子どおしの絡みも、友情以上恋人未満な薫を醸し。ハムレットと
ホレイシオのストイックな交感。ラストでは若くてパンクなフォーティンブラスが
加わって、むむむな三角関係がフラッシュ。
こまどり姉妹は3箇所で登場。ハムレットとオフィーリアの愁嘆場が最高になった
とたん、後方からでて歌って一巡り。ハムレットの慟哭で地下から見上げ。ラストは
フォーティンブラスがハムレットの亡骸を抱え上げ退場するのと入れ替わりにでて
また一巡り。幸せになりたい、私は私を信じたい♪と歌う、人生ベテランの心情と
物語りが合致、拍手が沸く客席に快く受け容れられ。まさかの演劇桃源郷の出現に
驚き、嬉しく思うねこ。舞台嵐が吹いたにも係わらず、役者はすぱっと物語りに帰り
観客も同様と、三者ともまあ凄いこと。
蜷川演出は横溢、ベテラン勢の本公演と同様。フォーティンブラスの入退場は、
赤ん坊の泣き声、銃声とスモーク。貴族はおろか、ホレイシオも射殺してリリカルな
音楽の鳴る中行き去るとか、蜷川美学かっちり。
今日は、終演21:56。
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