実際は1幕8:05PM、終幕10:15PM。
＠与野本町 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール（2012/5/3-20 21ステージ）
http://www.saf.or.jp/
全指定 S席9800円 A席7000円
＠大阪 イオン化粧品 シアターBRAVA! 6/21-24 5ステージ
原作：村上春樹 脚本：フランク・ギャラティ 演出：蜷川幸雄
美術：中越司 照明：服部基 衣裳：前田文子 音響：高橋克司
ヘアメイク：河村陽子 音楽：阿部海太郎 演出補：井上尊晶
演出助手：大河内直子、塩原由香理 舞台監督：明石信一 技術監督：白石良高
宣伝美術：服部浩臣、村上杏奈
主催：公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団、ホリプロ 企画・製作：ホリプロ
出演：
柳楽優弥 ：田村カフカ
柿澤勇人 ：カラス
長谷川博己：大島（高松の甲村記念図書館の司書）
田中裕子 ：佐伯（高松の甲村記念図書館の管理者）
佐藤江梨子：さくら
高橋努 ：星野
鳥山昌克 ：カーネル・サンダーズ
木場勝己 ：ナカタ
新川將人 ：ジョニー・ウォーカー
妹尾正文 ：中沢重一、NHKニュースキャスター
マメ山田 ：カワムラ
堀文明 ：警官、がっしりした兵隊
TROY ：ジェームズ・P・ウォレン少佐
蜷川みほ ：岡持節子
多岐川装子：田中、NHKテレビアナウンサー
景山仁美 ：曽我
深谷美歩 (さいたまネクスト・シアター) ：少女
浅場万矢（佐々木美奈）（さいたまネクスト・シアター)：ミミ
土井睦月子(さいたまネクスト・シアター)：カーネルが呼び出した女の子
手打隆盛 (さいたまネクスト・シアター)：オオツカ、犬、背の高い兵隊
2012/5/9（水）雨 6:32-10:17PM（1'33/休20/1'50）1F前方下手 客席満員（1300人）
客層：20-30才代女性7，8割。
客入れ：ほぼ定時開演，遅刻注意。折り込みチラシそれなり、パンフなし。
物販。パンフ □28cm 1500円。トートバック1500円。Tシャツ2200円 ブックカバー
700円、栞500円。10:15PM終演。カーテンコール2回2分。
よっぽどのベストセラーも村上春樹作品は読んだことがないねこ。もちろん本作は
あらすじも知らずの未知観劇。
舞台。部屋セットから公園、トラック、バスまですべて巨大な透明ボックスに
入れられ。場面転換で目まぐるしく人力移動。俯瞰、観察な距離感を醸した趣向印象。
お話。父殺しが疑われる15才少年のロードムービー風心理劇。少年と世界の対比が
描かれ。戦争、虐待の歴史と現実の惨劇が勃発して影を落とす。母や姉との道を
外れた行為も匂って（「予言」はもう一つ見えずも）、エディプス王の物語を
思わせるところあり。少年と併行して、戦争犠牲者の無為な中年男・ナカタの旅も
描かれ。少年の父殺しと重層するようにジョニーウォーカーなる身勝手な力を振るう
怪人物を誅して後、急展開したりする。
不可解故に好奇心むくむくと、具現化してくれる演出の種々とも、4時間を集中して
楽しむねこ。前述のガラス箱が縦横無尽でほよよ、美しい時々にほよー。シガーロス
「Von」♪が今回も随所に使われ、青春残酷も美しいムードを支え。猫虐待とか
リアルなこだわりは好き嫌いハッキリしよう。この場面、アイヒマンの冷血ぶりが
伺える本をカフカ君が読む場面と併行してみせて演劇的。こんなシンクロニシティが
他にもあって舞台演出ならでは。
突拍子もない物語展開も、キャラと役者芝居は強烈で堪能させられ。美少年群。
カフカ役・柳楽君は目力の強さを除けば、普通少年。影のカラス役柿澤さんは
ムーディ。図書館司書役・長谷川君は腐女子垂涎な屈折したキャラ、クールビューティ
ぶりで魅了。
それよりやっぱり、中年俳優の活躍。佐伯役・田中裕子さんはもはや時空を超越した
存在感。ジョニーウォーカー役・新川さんはこってりとしたアングラ芝居で◎。
彼と対決する、ナカタ役木場さんが怒りの余り覚醒する場面は水際立つ素晴らしさ。
怒れる木場、健在なり。胡散臭いカーネル・サンダーズ役・鳥山昌克。これもらしい
アングラ芝居で最高。
実際は1幕8:05PM、終幕10:15PM。
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