＠与野本町 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(2012/7/12-29 20ステージ)
http://www.saf.or.jp/
全指定 S席8400円 A席6300円 B席5250円
＠大阪 イオン化粧品シアターBRAVA! 8/2-5 5ステージ
＠新潟公演 新潟市民芸術文化会館りゅーとぴ 8/25-26 2ステージ
作:井上ひさし 演出:蜷川幸雄 音楽:朝比奈尚行[時々自動] 美術:中越司
照明:服部基 音響:井上正弘 衣裳:宮本宣子 ヘアメイク:佐藤裕子
演出補:井上尊晶 舞台監督:濱野貴彦
出演：
風間杜夫：こと(壽號の前足)、陸軍大将乃木希典閣下
吉田鋼太郎：ぷき(壽號の後足)、明治四十四年九月一目朝の乃大将軍
六平直政：たま(瑛號の後足)、村田三介
山崎 一：あら(瑛號の前足)、副官・桂太郎
大石継太：乃の字（乃木號の前足）、玉木正誼、赤胴虻之助、明治大帝
大川ヒロキ：木の字(乃木號の後足)、千田少尉
根岸季衣：くれ(隣邸のメス馬紅號の前足)、乃木大将夫人静子様、皇后
都築香弥子：ない(隣邸のメス馬紅號の後足)
朝海ひかる：はな(近くの馬車屋のメス馬英號の前足)、児玉源太郎
香寿たつき：ぶさ(近くの馬車屋のメス馬英號の後足)。山県有朋
岡部恭子［さいたまネクスト・シアター］：感心な辻占売りの本多武松少年
荻野貴継：馬・給仕
浦野真介［さいたまネクスト・シアター］：馬・給仕
2012/7/14(土)晴 1:31-4:04PM(1'24/休17/49)1F最前下手 客席満員（750人）
客層：中高年最多の大人客席、女性8割。
客入れ：当日券不明。客入れ時のアトラクションなし。Ｂ列最前。折り込みチラシ
厚め。パンフなし。物販。パンフ B5 1500円 48ページ。読み物結構。資料あれこれ
ありがたし。団扇、ハンカチ、お饅頭（4個？） 500円。カーテンコール2回3分。
井上ひさし1979年初演戯曲、21年振り上演とか。初見ねこ。
舞台。歌舞伎な定式幕を開くと厩舎。歌舞伎舞台よろしく、絵背景を入れ替えて
展開。客席に降りる逸脱、客いじりのお楽しみあり。
お話。明治天皇大葬の日、常ならずカステラを給してくれたご主人・乃木陸軍大将に
異変を察知した飼馬達。さては天子様の後を追うに違いない、いやそんなはずが
ないと馬は前足後足で馬体分離をし、検証を始める。
奇想奇態な発想に驚くやら、喜ぶやらねこ。分離するなら、クロスオーバー当然と、
演劇のジャンル、役者の出自を飛び越えて、実に面白い。主役クラスの役者達が
こき使われて、大奮闘。馬と人間のとんでも二役を大回転。遊びもふんだん、
宝塚出身女優にセルフパロディをさせたり、意地の悪さに客席大受け。真顔で演じる
当人達もまんざらでもなさそう。
滑稽な運びに、昭和に鋭い批評性。いかにして天皇至上の型がつくられていった
のか。犠牲をよしとした、純朴なピエロ将軍の運命から、日本のその後を逆照射して
見事。初日あけてまもないミスも笑いに転じてしまうベテラン達、丁々発止の
役者芝居に笑いつ、味わい深く観るねこ。
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