流山児★事務所〈佃典彦作品連続上演〉「煙の向うのもう一つのエントツ」
＠三軒茶屋・シアタートラム(1998/8/26-30 6ステージ)
全指定 前売り3200当日3500 (学生2500･高中2000･通し券6000)
作：佃典彦 演出：塩野谷正幸、流山児祥 美術：加藤ちか 音楽：本田実
出演：若杉宏二、山中聡、きだつよし（TEAM発砲B･ZIN）、藤田洋（グローシャ）
中谷政雄、ラビオリ土屋、松村冬風、ますだいっこう、中田春介（11月の人）
小林桂太（万有引力）、青井洋一郎、関根靖晃、本田実、神田剛、上田和弘、
谷宗和、松尾尚司、甲津拓平
1998/8/30(土)曇り｜雨 2:05-3:35PM 中段より 客席８割(200人)
客層：老若男女。通常より幅広い年齢層。男女半々。
客入れ：当日券開演１時間前から。両サイド各列３、全50,60席ほどあり。受付の
黒ずくめ女性はあちこちの劇団で見かけるけど、どこの人じゃろ。
らしい風味にプラスアルファの趣。お芝居な演出に微笑みねこ。
Ｂ級遊撃隊＠名古屋の佃典彦２作品(9/2-6「カレー屋の女」)、連続上演。本作は、
タランティーノ「レザボアドックス」にインスパイアされたものとのこと。
イントレで囲んだ現場雰囲気。中央にさびた鉄扉、上方、「三星油脂ジャパン」の
かすれた大看板。下手「火気厳禁」とあるでかいドラム缶と小さいの。上手に場違
いなソファとテーブル（古タイヤ載ってますけど）。そんなタイヤはそこここ。ゴ
ミ状態のTVやらジャンク品もここかしこ。中央看板上には仕切り壁だけおいたアパ
ート部屋あり。
互いの素性もしらず、暴力団絡みの金強奪を狙う怪しい男達。がなぜか返り討ちで
さんざんな目。必死の逃走した先は、リサイクル事業の一環、石鹸工場。そこに働
いてる、というかたむろしてるのは得体のしれない連中。暴力団の追っ手、工場の
連中と強奪金を巡り、泥沼な争いの果てには、、。満たされない人達がどうしよう
もない状況に悪戦苦闘する様を、シニカルにエンゲキな胡散臭さをもって描く。
流山児らしい、Ｂ級アクション、ミステリ、アングラエンゲキのごった煮。男気に
決めるハードボイルドの臭さ、芝居でござると遊ぶ楽しい怪しさ（飄々と煙草くゆ
らし座禅する死体とか白塗りの工員とか）あり。アクションとして見ると、ちと緩
さが気になるとこも。それもとほほなおかしみには合って○。まったりとして観る
ねこ。
客演、きだつよしが美味しい。ちと決めすぎな臭さに微笑みねこ。
［月間一覧］
|