ロリータ男爵「恋は日直 ときめき編･ナゾめき編」
＠下北沢 北沢タウンホール 全指定前売り1800当日1998（1編のみ999）
作・演出：田辺茂範 照明：神保保ほか 音響：堀川恭子 舞台美術：山崎由歩ほか
音楽：中林ヒサカズ 映像：米津真 衣装：土井順子ほか 振り付け：中島万紀
宣伝美術：森田涼子 ヘアメイク：麻有美 制作：豊島英理子ほか
出演：斎藤マリ（分校生徒・美白ヒメ子）、松永雄太（本校生徒・オールマイティ
モテ男先輩）、中西恵子（分校・キャミソール先生）、大佐藤崇（本校・マッチョ
先生）、本山みどり（その子校長）、松尾マリヲ（本校生徒・オトナ）、
田中大作戦（本校生徒・委員長）、タタララタタ（本校生徒・レイカン）、
今井香月（本校生徒・ケニア）、赤間祐一（非生徒・貧乏番長）、
大佐藤剛（ヒメ子父・美白肌艶）、高澤優也（心中した男・カンジ）、
森田涼子（心中した女・ミヤ子）、一角二郎（演歌歌手・一角二郎）
1998/10/4(日)晴れ 6:05-8:20PM 前方から 客席満員(200人）
客層：いかにも学生かその付近な若い客層。女性過半数。
客入れ：受付の子がもたもた、学生ぽくてこれはこれでいいかも。座席が３列Ｇな
通常と違う番号で！？なとこあり。前方の補助椅子席だけ？。前編後編の２部構成
で片側だけでも見られる趣向。もしかすると幕間の数人客はそうか？。でもほとん
どはそのまま着席、通し観劇。そりゃそうでしょ。
これまでミステリー、ギリシャ神話、ＳＦ？などをモチーフにした演劇ミュージカ
ルをへっぽこにかけてきたロリダン。待望のラブリー学園ものな今回。歌謡ショー
を挟んだ２部構成で上演。
舞台。パステル配色の教室。下手黒板、上手に引き戸入り口。今月の目標「賑やか
なクラスつくり」（分校）「保湿効果で美肌つくり」（本校）の標語。本校では、
校長・鈴木そ○子の写真な肖像画掲示。舞台は上部にもつくり、上下で展開。
お話。聖エステ学園中等部、分校のヒメ子はキャミソール先生とふたりきり。恋を
したいけど、アクセサリーに長い尻尾（10ｍ位？）つけてる私はだめかなと弱気な
ヒメ子。そんな彼女が２泊３日、本校に泊り込みで修学旅行へ。そこでモテ男先輩
学業スポーツ万能の美少年・おまけにハーフに一目ぼれ。恋のライバル、コギャル
な日焼け過多なケニアと先輩を巡り、エステ２級試験で決闘することに。日直な二
人は結ばれる伝説に黒板の名を先輩と自分に書き換えるヒメ子。それがのろいの封
印をとくとは知らず。こうもり男な父親、被害妄想のがり勉委員長、かわいすぎて
抱きつきたくなる（江戸村の、かぶりものの）ニャンマゲ教頭の邪魔にもめげず、
目隠ししてメイク完成。でたらめビジュアル系メイクがその子校長に評価されて、
逆転勝ち。絶対有利とするため、ヒメ子の論文を隠したと告白するケニア。とそれ
に激怒したか、日本刀でケニアに切りつけるニャンマゲ、庇ったヒメ子は切られて
しまう。でも、大丈夫っ。友情を誓う二人、でもケニアは旅に、ニャンマゲは警察
へ。晴れてモテ男先輩と思いきや、彼の心はなんとキャミソール先生にあった。こ
れも日直の呪い！？。
ここで一角二郎の歌謡ショー。プレゼントをなんか突然に、かと思うとサインボー
ルを客席へ、７個そろえると願いがかなうのさって。アシスタントの子は無神経。
ヒメ子、モテ男先輩の学園風景ビデオの間にｘ-japanのコンサートビデオをいれて
ビジュアル系メイクに張りぼて楽器のメンバーをバックに歌い上げ、楽器壊してお
しまい。後編へ。
モテ男はキャミソール先生を慕って、分校へ無断転校。勘違いのヒメ子はときめき
そのころ本校では正式の生徒がモテ男先輩だけとわかって混乱中。脱走してきた狂
暴だけど、かわいいニャンマゲ教頭はキャミソール先生を人質にして登場。絶対絶
命。キャミソール先生から天変地異と大掃除を同時やるのよ、日直のモテ男とヒメ
子へ命令が（このへん前後あやふやねこ）。起こった天変地異で、分校と本校の壁
がつながり。それ以前、その子校長から告げられた、学園の真相もあってますます
混乱。昔、日直に結ばれた生徒達に子供にでき、仲を引き裂かれ、オトナになって
再開心中。それ以来日直は禁止、封印。できないよう、男子と女子・モテ男とヒメ
子は別々に、おまけにモテ男以外の生徒は彼の影武者だというのだ。なんじゃそり
ゃ。モテ男とヒメ子にのりうつる心中な二人。中略。心中した二人の子供は、実は
キャミソール先生。最後の日直だった彼女は無事結ばれていた、その相手はニャン
マゲ教頭こと一角二郎でした〜。心中した女はなんとヒメ子の母親。そうだったん
だあ。いろいろあったけど、よかったね、恋はこれからさ、とおしまい。
正々堂々のおばかさが◎。アイドルな男の子と普通の子の恋物語な王道モチーフ。
しりあがり寿が書きそうな、すっとこどっこいな学園物。勘違いしてる少女漫画な
ひたりきりキャラ。ずれてておまぬけな会話。なりゆきおもしろまかせな、阿呆な
展開。忘れたころに現れて、笑いをとるどうでもよさそうな複線。お約束のような
ミュージカルシーン。しょうもない面白さ、いちいち琴線にふれるずっこけぶりに
幸せ状態ねこ。後半、台詞中心場面が多く、ゆるくなるのが惜しいところ。公演ご
とに巧くなってゆくおばかな芝居つくり（なんかへん？、言い様）に次回も期待し
たいねこ。
期待のペルー帰り・タタララタタはもひとつ。怪しさより、脱力感を前面にだした
ほうがキャラにあってると思うねこ。（ホンをよませながらの）超長台詞も彼女に
させなくてもいいのに。
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