流山児★事務所「白鷺城の花嫁 〜麗しの筒美京平サウンドにのせて」
＠新宿 スペースゼロ(2001/1/11ー14 6ステージ）
全指定 一般前売4000円 当日4500円 学生割引3000円 中高生割引2500円
作・演出：ラサール石井 舞台美術：加藤ちか 衣装：わかぎえふ
振付：川崎悦子 殺陣：岡本隆 照明：山上悦男 音楽：本田実、中村信吾
太鼓指導：平野真弓 音響：松本昭[音スタ] 照明操作：ROMI 音響操作：畝部七歩
写真：アライテツヤ 宣伝美術：鈴木祥之
舞台監督：高橋大輔 演出助手：志村祥子 舞監助手：関根靖晃ほか
衣装助手：小森谷環ほか 制作：小松克彦、馬場敦子
出演：
流山児祥 ：檜垣弾正忠虎（裏切りへっちゃらの悪城主）
伊藤弘子 ：葵の方（その正室。妖しい女）
木内 尚 ：妙姫 （残虐大好き姫）
西谷綾子 ：すずめ（葵の腰元）
石黒亜紀子：つばめ（葵の腰元）
中谷政雄 ：靱軍太夫（寝返り軍師）
イワヲ ：犬丸（忍びの者）
甲津拓平 ：軒猿（忍びの者）
谷宗和 ：白虎（忍びの者）
ヒロシ[劇団★新感線]：とび加藤（忍びの者）
若杉宏二 ：秋月左馬之助（檜垣に攻め滅ぼされた都築？家・将軍）
稲増文 ：尾山勘兵衛 （蟄居していた元軍師）
上田和弘 ：信夫一角（都築？家・家臣）
イワヲ ：津月晴信（家臣）
谷宗和 ：津月晴久（家臣）
小森谷環 ：お方様（都築？家・正室）
青木砂織 ：桔梗（都築？家・くのいち）
日高恵 ：あざみ（同上）
小林あや ：楓 （同上）
横須賀智美：小萩 （同上）
佐藤華子 ：あやめ（同上）
風間水希 ：夢若（檜垣が組みする信長に対するサイカ一族・くのいち）
斉藤レイ ：春若（同上とビューティペア）
小川輝晃 ：菊丸（都築？家当主・隠し子。実は雪姫の従者・成田菊之進）
井沢希旨子：小雪（菊丸の世話係。実は当主の隠し子・雪姫）
深沢 敦 ：おまる（小雪の母。実は小雪の従者・男・成田田丸之進）
関根靖晃 ：又七（侍になりたい百姓。太平に裏切られ、殺されかける）
栗原茂 ：太平（侍になりたい百姓）
海津義孝 ：雨宮斬九郎（檜垣家・将軍、後世捨て人、後都築？家に寝返る）
田中利花 ：雑賀マリア（郭・紅館 女主人。実はサイカ一族の統領）
里美和彦、少路勇介、斉藤千晶、竹村絵美、矢吹歩雅、矢野裕美：家来
浅丘めぐみ：歌のゲスト
2001/1/14（日）晴れ 5:05-7:10pm(2'05) 中段より 客席満員(430？人)
客層：老若男女、幅広く庶民的な顔ぶれ。
客入れ：当日券は補助席、だった模様。場内案内常駐、適時案内。折り込みパンフ
写真付きで役者全員の一言掲載。物販なし。
「演劇人」ラサール石井、流山児への「ダフネの嵐」以来、4年ぶり書き下ろし作品
多彩な役者陣に加え、全編・筒美京平音楽つうお楽しみエンタメ舞台。
舞台。定式幕に、両花道？！かとおもったら、こちらはただ通路（ちょっと残念）
襖障子を斜に重ね、桜花をデフォルメに散らした、演歌の花道舞台。両袖にバルコ
ニー、後方中二階。定番のせり出し、舞台割れとあれこれあり。
お話。戦国もおしまいの頃。隣国通し争いが絶えない、都築と桧垣の両家。戦も
渦中に休戦宣言。なんと縁組み、目出度いなあと安堵も、実は桧垣家の陰謀。
都築の城主はじめ毒殺されて、ちょっと人がよすぎないか。リベンジ！と燃える
家臣に主君隠し子の打ち明け話し。お家再興と隠れ里・くいいち忍者村に出向くも
これが馬鹿ものな若者。お家のことより、無事が名馬と遊ぶが肝要。従者な育ての
親も申し訳ない顔。それも、桧垣のあまりの悪辣ぶり、その犠牲を目にして、
殿としてたつも悪くないかな、と心機一転やるきに。桧垣台頭を快く思わぬ、信長
の息がかかった忍者一族も荷担、さあやるまいぞ。
と、まずは情報収集。桧垣城下の郭に潜入、体を捧げて、絵図面入手。好色じじい
な城主が、夜な夜な女を取っ替え引っ替えの奥には手の者。裏切り者の軍師を
ノイノーゼにつけ込んで、亡霊みせ狂わせて、失脚成功。次はいよいよ城主なり。
ところが捕まった家臣が弱気の裏切りでたくらみ露見。刺客のくのいちは寝床で
返り討ち、なぶり殺し。あぶり出された仲間も惨死。残虐好き姫の毒杯選びで
犠牲は無邪気少女にも。多勢に無勢、南無三宝。でも、あきらめない都築残党。
実は、若殿は影武者、従者な少女こそ姫君様と名乗りあげ。彼女の母親は女装趣味
の男だったといらん、タバカリつきにして。忍術の助けと憤怒を助けにして、
急展開に形勢逆転。城主の首を討ち取り。途中、狂人軍師の暴れ刀に元若様が
痛手を受けたりしたけれど。
これで平安と安心する間もつかのま、太鼓、雷鳴とどろき天変地異。桧垣城主の
黒幕、マクベス夫人な奥方、実は土地に住まう主が怨霊登場。我が土地を血で汚す
人間どもの狼藉ゆるさん！！と圧倒。ああ、どうなってしまうのかしら。
どんと銃声、どっと倒れる怨霊。やっぱ西洋の言い伝えどおり、化け物には鉄砲
ですなあ。と、のんき顔で信長配下一族・女頭領。実は（こればっかり）怨霊は
名乗りの姫の実母。ええ？、えらいすまんことしたなあと女頭領。いいんです、
母上の無念をはらすためにも、この地を蘇らせましょうと姫な新城主。きっぱり
決意の大団円。併せて、裏切りコウモリな百姓侍が自分がしてきたように、殺され
る、つう戦の非道を描きつつ。という、硬派な物語に悲恋なしんみり人情芝居、
お茶らけ、歌とダンスシーンとり混ぜて提供のエンタメ・ミュージカル。
サービス精神がうれしいお祭り舞台。戦に勝者なしの無常観を一本通して、よき
時代の時代劇のように志高く。歌と親しみ役者で敷居低く、していい感じ。
ともかく、がんばりのいっぱいいっぱい。筒美・歌謡曲ショー。おじさんたちの
少年隊「仮面舞踏会」に苦笑、「くれないホテル」にしんみり。深沢あっちゃん、
田中さんのたっぷり美声にうっとり。ここぞと桜降らして、演歌なつぼもたまには
○。勧善懲悪に人間味の練り混み人物像。悪辣、されど気の弱い城主とか。
流山児さんの楽しそうな熱演もあって○。翻弄される、海津さんのキャラには
いったい何者？と苦笑ねこ。ほとんどおもちゃ状態でおもしろいけど。懸命の
殺陣。これだけの詰め込みの上だから、たいへん。甘さも適当に目をつぶるねこ。
切れよくて、適度エロのダンス○。
使用曲（登場順。抜けありますけど）
・ツイてるね、ノッてるね（若杉）
・私の彼は左利き （浅岡めぐみ本人）
・日曜日はストレンジャー（斉藤レイ）
・「どうでもいいじゃない〜、の曲名忘れ」（あっちゃん）
・「恋のABC だっけ曲名忘れ」（小川）
・セクシャルバイオレットN0.1（流山児） ここまでメドレー
・仮面舞踏会 （若杉、稲、上田）
・渚のうわさ （あっちゃん）
・恋するインディアン人形 （横須賀ほか）
・「胸から熱い〜、の曲名忘れ」（？）
・スニーカーぶるーす （小川）
・にがい涙（田中、風間、斉藤）
・誘われてフラメンコ（あっちゃん）
・くれないホテル（風間？）
・恋の十字路？（田中？）、Ｅ気持ち（？）とかほか何曲かあり。
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