reset-N ver15.0 ' DUST '
＠中野 ザ・ポケット(2002/6/11-16 8ステージ)
全指定 前売り2700円 当日3200円
作・演出：夏井孝裕 舞台監督：小野八着[Jet Stream]
舞台美術：齋田創[Co-ART's突貫屋] 照明：高山隆夫 音響：尾林真理
演出助手：河合亮三、大槻周太郎 Photo：御嶽亜由美 AD：篠永洋[taketomo]
制作：秋本独人 協力：山本尚明 製作：reset-N
出演：
町田カナ ：キョウコ（クラブ従業員のような）
鶴牧万里 ：ヨコシバ（クラブD.J.）
杉山冴子 ：ユカリ（客）
坂本弓子 ：モモ （クラブ従業員見習いのような）
水野美穂 ：ハルカ（クラブ従業員）
落合浩紀 ：ヤシロ（元客、代打D.J.とか）
原田紀行 ：ワダ（客。ユカリの彼氏？）
奥瀬繁[幻の劇団見て見て]：セイジ（店長）
久保田芳之：男 （「無口なナイスガイ」）
2002/6/16(日）曇 3:06-4:37PM（1'30) 前方より 客席7割（100人）
客層：20歳代中心に年輩者ちらほら。男女半々。Ｔシャツ多め、男のおしゃれ率高め。
客入れ：客入れからD.J.タイム。スモークと赤い明かりで薄暗い場内に大きめ音響。
ペンライトで適時足下誘導（こける人若干あり）。前方4列、平床に千鳥配意椅子。
カウチや床での低空会話では、前列の人でよく見えず。悲しいところあり。前後間隔も
余裕があると○。折り込みパンフ。A4 4ページ。花をバックに挨拶文。配役、スタ
ッフ、予定掲載。10月新人公演にて「COVER」再演。物販。台本(A4 1000円)。
舞台。地下クラブ設定。劇場そのものの地下構造を活かして、それぽく空間造り。
上手ドリンクカウンター、下手一段高く、剥きだしＤＪブースと背後レコードラック
正面上手奥と下手壁際に二人掛けカウチ。モノクローム壁に映画やアルバムジャケが
最小限に貼られ。最奥、階上からの階段、壁に空調コントローラも設え。対面側は
トイレ設定。
お話。小さなクラブ、閑古鳥。むしろそのほど良さを好んでか、常連客はぽちぽち。
飄々とした店長にしっかり者の女性店員、優しい物腰のＤＪと、程よく親しみ。
いつしか、怪しいの男客がいつくようになる。じっとうずくまって、ジャンキー？。
好奇心で話しかけた女性と帰り、決まってその子は行方不明。ついには謎の電車事故
死。あなたは一体何者？、逝った子（恋のため性転換した、元男）をかつて愛した女性は
詰問、そして…。
孤独な、それ故の結びつき。言葉を越え描いて美しい。大音響に交わす言葉も不明な
クラブにいる人々。ディス・コミュニケーション言わずもがなの安堵感、孤独を共有
することでの一体感。どこか満足していることに不満足、逃げたい女性店員とＤＪの
相哀れむ愛情の不器用な行き交い。聴覚を奪われた女と女性店員の不通に伝えあおう
とする姿勢。など、哀傷と慈しみの結びつきが優しく、沁みるねこ。これまでの傷つ
け合うことで繋がる、ささくれ立った関係性とは異なる和らぎ。突き放したような
スタイリッシュさから、人肌の感触への変化にふーむねこ。より日常感覚に胸に
響いて、アドバンスドreset-N、印象ねこ。犯罪者・聴覚と平衡感覚に障害を与える
男とその憎悪が、これら逆説として、物語に深みを与え。ありげな青春残酷物語もの
と一線を画して、さすが。
役者。いつも負けてる男優、健闘。ナイスなとんでもない男役・久保田さん。
超然とした様がクール。ＤＪ役・鶴牧さん。細やかな及び腰演技に好感。聴覚を
奪われる女役・町田さん。力強く語る、明晰な視線が印象ねこ。
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