ロリータ男爵「あいつは裸足 その足で逢いに行け」
＠下北沢 駅前劇場(2004/1/22-26 7ステージ)
http://www.honda-geki.com/ekimae.html
指定(前売りのみ)3300円 自由 前売り2800円 当日3000円
作・演出：田辺茂範 舞台監督：海老沢栄 照明：中山仁[(株)ライトスタッフ]
音響：中村嘉宏[at sound] 音楽：佐藤こうじ[現在位置] 映像：河内大佑
舞台美術：青木すみ子、森知行、濱井海 小道具：清水克晋[SEEMS]、山本愛
衣装：小川広野、川島今日子、斎藤美穂、堀内愛、斉藤由香理、大沢ラーク
メイク：斉藤麻耶 レビュー指導：足立雲平 電飾指導：オスメ吉祥寺
宣伝美術：森田涼子 演出助手：加瀬澤拓未、清水俊樹 制作：今井香月
出演：
伊藤修子[拙者ムニエル]：雑用係マスダ
大佐藤崇：チロ／ヴィクトリア
役者松尾マリヲ：アーマンド座長
斉藤麻耶 ：クリスティーナ
大沢ラーク ：調教師
濱井海 森知行：道化師
加瀬澤拓未 ：二人村村長
草野イニ ：二人村婦人会長
丹野晶子 ：レディーハンター
足立雲平 ：シカ、発掘作業員
丹羽純子 ：ウサギ、発掘作業員
清水俊樹 ：クマ、発掘作業員
うらん ：リス
田辺茂範 ：迎えの者、考古学者
西部トシヒロ：特務官
斉藤マリ ：地質調査員
2004/1/24(土)晴 2:07-3:41PM(1'34) 後方より 客席満員(120人)
客層：20才代中心、おじさんおばさん少々。女性過半数。
客入れ：桟敷 花道左右4列と後1列、下手壁際。花道後ろにリザーブシート(指定
椅子席）3列×14。最後尾に招待用ベンチ１。リザーブシート以外は荷物預け必至。
客入れ時に役者松尾マリヲのリトルマジックショーあり。
折り込みパンフ。A5 3ページ。配役、スタッフ、歌詞、予定掲載。次回公演。7/8-12
シアターモリエールにて。物販。カレンダーA3版 300円。歌ものＣＤ 1000円。
愛探偵・天之川学のテーマ曲がないのが解せないねこ。スタンプラリー参加者は
数によりカレンダー、ＣＤがもらえ。
急遽イベント公演となった前回をはさみ、9ヶ月ぶりの本公演。
舞台。森の広場然。客席・道端に花を植えた文字通りの花道〜舞台・中央の円形広場
周囲壁は緑や茶の布を垂らして、森の木々にみなし。中央の入口はなぜかベルベット
の幕付き。木々の下には地層、ラジカセや電化製品がみえ。
お話。古代の遺跡を発掘、それを元に文明を発展させてきた世界。発掘隊は文字の
化石を発見・「この土たべられます」。やがて、土を食用とするレシピができ、世界
の食料は無尽蔵。バラ色の未来が約束されたかに見えたが、さにあらず。人々は土を
もとめるあまり、世界を破壊しつくしてしまう。舞台はその後、土を食用とすること
が禁止され、既にレシピが失われた未来から始まる。
村民2人という極小村。旅回りのサーカス一座、その雑用係は森で奇妙な野生の男と
出会う。何を言っているかわからないが、妙に愛嬌がある男をチロと呼び、連れ帰る
雑用係。しかし、座長は男を動物と一緒に芸をさせることとし、娘のペットとして
しまう。雑用係、しょんぼり。
そんな頃、古代文明を発掘利用する地質調査の役人男女が訪ねてくる。一座のテント
で、禁制の食べられる土を掘っているとの情報が入ったという。実は役人の上司・
特務官はすげえグルメ、食べられる土がほしくてたまらない。今日も、森の狩人・
レディハンターに動物たちを仕留めさせ、足裏の土から在処とレシピを探そうと
やっき。結局、欲が高じすぎて、特務官は壊れてしまう。
さて、一座テントの地下では動物達と野生の男が土掘り作業。踏み込んだ調査員に、
座長は？！顔。実は彼らが掘っていたのは全自動洗濯機。雑用係が楽になるように
との心配り。しょんぼりし続けて半年の雑用係。なんと舞台に出演の許可。でも、
雑用係の責任感から、溜まりにたまった服をそのままにはできず。洗濯機で洗い終わ
ったら、デビューすると宣言。
そこに、いつのまにか大学に行ってた元野生の男が来訪。見違えるような社会人ぶり
自分の出生がわかった、生まれた星に帰る、その前に雑用係にお礼をいいにきたと
いう。自分が見つかったとき、持っていた紙が土のレシピと今気付いたとか。洗濯物
に混じったレシピ奪回のため、洗濯を阻止しようとする地質調査官。紙なのに洗濯し
ちゃダメだよなのに、洗濯機に放り込まれてしまうレシピ。こんなものはないほうが
いいと雑用係。元野生の男は足裏の食べられる土をいまや廃人同然の特務官に食べさ
せる。特務官、幸せ。一同に別れを告げ、降り立った宇宙船に乗り込み、空へと帰っ
ていってしまう。そんなことがありながらも、自動洗濯機は洗濯を続けるのでした。
壮大そうな物語なんに、人物はアパート級日常。確信犯のへっぽこ落差の面白さは
相変わらず。野生男を「あいつは薄着♪」と歌うよな、素っ気なさにくすくす笑い
ねこ。アイディア先行で、ホラの脹らませ方がもひとつなのが△。もっとやりたい
放題にねたを詰め込んでほしかったねこ。演技、ミュージカル場面の歌と踊りとも、
安心感をもって観られ、確実な進歩。へたうまが激しく落差を拡げ、妙な面白みを
醸していた以前がちと懐かしかったりもして。
役者。真面目顔のおばかかわいさ、相変わらず。△とか書きつ、役者芝居は存分に
楽しむねこ。
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