＠下北沢ザ･スズナリ(2004/7/17-8/4 10ステージ)
http://www.honda-geki.com/suzunari.html
全自由 前売3300円 当日3600円 ペア券6000円 大学･専門学校生3000円
高校生以下2000円 『私たちの戦争』『だるまさんがころんだ』通し券5500円
＠岡谷 カノラホール「演劇大学 in 岡谷」8/7-8 ステージ
＠伊丹 AI・HALL 8/12-15 ステージ
＠名古屋 天白文化小劇場 8/18-19 ステージ
＠浜松 Uホール（浜松市勤労会館）8/21 ステージ
＠足利 足利市民プラザ 演劇祭2004 8/27 ステージ
＠仙台 仙台市青年文化センター 劇都仙台2004 8/31 ステージ
作・演出：坂手洋二
照明：竹林功[龍前正夫舞台照明研究所] 音響：島猛[ステージオフィス]
舞台監督：海老澤栄 美術：じょん万次郎 衣裳：大野典子
演出助手：吉田智久、鈴木章友 翻訳（「セントラルパークの地雷」）：志磨真実
翻訳協力：JOHN OGLEVEE
宣伝意匠：高崎勝也 美術協力：加藤ちか 制作：古元道広、国光千世
平成16年度文化庁芸術団体重点支援事業
出演：
中山マリ ：母、トッケイの女
川中健次郎：組長、村長、クリントン、役人
猪熊恒和 ：ヒラオカ
下総源太朗：記者、アロハの男、警察官２、商人２、ディマイナー２
大西孝洋 ：タカ
鴨川てんし：父、男
江口敦子 ：妹、縄の女
宮島千栄 ：女
Kameron Steele：ジョン、テレビ局員、警察官１、商人１、ディマイナー１
Ivana Catanese：ボディガード、家族４、女役人
樋尾麻衣子：姐さん、少女、タップダンサー
宇賀神範子：子分、女性記者、カップルの女、家族２
内海常葉 ：子分、会社の人、ローラーブレードの若者、家族１、犬
向井孝成 ：子分１、空港職員、弟、兵士
瀧口修央 ：ハセガワ、浮浪者
工藤清美 ：姉、家族３
裴優宇 ：子分、兄、カップルの男
桐畑理佳 ：子分、タップダンサー
久保島隆 ：若頭、曹長、若者
杉山英之 ：子分３、空港職員、若者頭
小金井篤 ：子分２、兵士、キノシタ、見張り、影の若者
亀ヶ谷美也子：子分、少年、子供
塚田菜津子：幼女
2004/7/31(土)晴 4:10-6:24PM(2'13) 中段より 客席超満員（150人)
客層：男女半々。女性は20才代、男性はおじさん中心。
客入れ：当日券客？20-30人の客入れのため、開演やや遅れ（理解と協力のお願い
あり）。舞台周りベンチシート前に1列追加、下手通路を利用、誘導はてきぱき的確
に行われ。折り込みパンフ。B5 7ページ。挨拶、4ページにわたる地雷など用語解説。
２−３月に上演、高い評価を得ての再演（読売演劇大賞 中間ノミネート）
舞台。「私たちの戦争」と同様（こっちが先か）、潔いくらいなんもない「道路」
な八百屋舞台。客席側の壁には髑髏マークとdanger!!Mines!の文字。
構成。世界に蔓延する悪意「地雷」問題。その多量の情報を世界共通の遊び「だる
まさんが転んだ」と重ねながら、兵器と人間の関係をあぶり出す。主な挿話。武器
を奪われた上、地雷原に彷徨う自衛隊員。親分の自宅防衛がため、地雷を集める
ちんぴら。地雷撤去活動に命を賭ける義足の女性。地雷原に囲まれ暮らす貧村の
人々、爆死した兄を幻視する弟。セントラルパークに埋められた地雷。地雷を
売る、のりの良い二人組の武器商人。国産地雷を製造する会社の職人とその家族。
惨禍の現実をしかし、エンタメに仕上げ。坂手洋二、円熟への過程か。地雷＞だるま
に象徴される戦争の陰惨さを、事実に基づいた挿話でコラージュする。言葉を
なくすような絶望的な現実。売価３ドル、撤去費用千ドル、世界に１億以上埋められ、
20分に１人死傷、処理に千年…。それら生々しく暗い告発をしかし悪戯に沈ませない
添えられた希望とつなげる「笑い」には心が込められる。ラップのノリの武器商人の
生きていく人の逞しさ、肢体を地雷に奪われていく女性に「だるまのように転がしたい」
と愛を告白するちんぴらの真情、とか。戦士も子どもも各国の言葉で「だるまさん…」
に興じる、辛い現実と夢の演劇的なラスト。坂手氏の願いがみてとれ、胸に迫る
ものありねこ。
［月間一覧］