白石加代子「百物語 特別公演 第二夜」
＠新宿・紀伊國屋ホール(1997/6/30-7/6 6ステージ） 前売、当日4000
構成・演出：鴨下信一
1997/7/1(火）晴れ 7:00-8:50PM（休憩15） 前方から 客席超満員(500人）
客層：昨日よりやや若返ったは気のせいか。客入れ：とくになし。
特別公演、第二夜。現がごとき怪異の恐さと、常成らざる平常の恐さ。
１泉鏡花「高野聖」７５分
山深い処、場所にそぐわぬ美女。世話を受ける坊さんが出会った怪異とは。白に山
水が淡く描かれた着物。きりりとしまり、済んだ空間での緊張感が◎。妖しい美女
、剛胆な山男と変幻自在な声の魅力。すっかり引き込まれ、時間を感じさせない
７５分に満腹、ごちそうさまねこ。
２半村良「箪笥」１５分
袖と襟に灰の帯が入った着物。家族がぞくぞく箪笥の上に。ちょこらんと座るのは
なぜかしら。１人残った父さん、恐くて逃げ出すも。みるみるしぼみ、老婆となる
白石さん。ほええの変移。大阪弁もしごくまろやか。音なす声がすごい。不条理な
作品の得体の知れなさを倍増して◎。カーテンコールは第一夜と同じ、時が止まっ
た場所な演出。
|