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 白石加代子「百物語  特別公演 第四夜」

  @新宿・紀伊國屋ホール(1997/6/30-7/6 6ステージ) 前売、当日4000
  構成・演出:鴨下信一

  1997/7/4(金)晴れ 7:00-9:05PM(休憩15) 前方から 客席超満員(500人)
 客層:老若男女。おばさまとねえさま中心。客入れ:全日完売。今日は早々に当日
 券完売だったよう。
 
 恐い話朗読1人芝居。通し券購入も思うよう行けないねこ。三夜と五夜は欠席。な
 んか、空席で申し訳ないっス。

・江戸川乱歩「押絵と旅する男」60分
 汽車で乗り合わせた男。なにやら絵を傍らに。その押絵の男女は生きているようで
 前説でかつてあった祭の見せ物のことなど(演出鴨下さんの子ども時代回想)。着
 物は黒に赤の襟と帯、千代紙柄のよう。岩波公演時より、演出いろいろな今回。絵
 柄を思わせる彩り照明とか印象ねこ。年齢不詳な男?老人?の声が秀逸。つぶやく
 ように、しわがれた、得体知れない深みにぞくりねこ。

・三遊亭円朝「江島屋奇談」40分
 婚礼の夜、満座を前に晴れ着がいか物故に破れ、その屈辱に投身自殺した娘。恨み
 は親をして、いか物を売りつけた江島屋に向けられる。15夜に及ぶという噺の抜
 き読み版。着物、灰色の襟にあさぎ色の襟元がさわやか。写実な作風が白石さんの
 ミラクルボイスで活写。いなかばばあ、可憐な少女、おやじ・・と多彩。いまさら
 の見事さ。凄みと間が抜けたおかしみのバランスも絶妙で○。一瞬間のしぐさや表
 情の変化は、前方席ならでわのお楽しみねこ。