劇団ジャブジャブサーキット 第30回公演「非常怪談」
＠池袋シアターグリーン (1998/12/10-14 7ステージ) 全自由前売り2000当日2300
作・演出：はせひろいち 照明：福田晴彦（自由舞台） 音響：松野弘
宣伝美術：奥村良文（ワークス） 舞台美術：ＪＪＣ工房
舞台監督：岡 浩之 制作：咲田とばこ
出演：ダブルキャスト。下記参照。
1998/12/13(日)晴れ 7:00-8:40PM(1'40) 前方より 客席９割(100人？）
客層：20-30才代中心。男女半々。
客入れ：後からくるお客のための気持ち詰めあり。開演前から登場のモスグリーン
男とおばさんで携帯注意関連の世間話し。気の利いた注意アナウンスなり。
昨年、シアグリ大賞を受賞、ネットを初め評価が高い作品、早くも再演。同じ配役
が一日もないというスクランブルなダブルキャスト。偶然とはいえ、初演とほぼ
同じ配役（下記参照）でみたねこ。
舞台。正面ガラス引き戸から居間に通じる台所。中央に椅子とテーブル。下手壁際
にシンク、棚、換気扇。端に冷蔵庫と電子レンジ、何かと思った焼き芋焼き器。
風呂場は下手から先にある設定。なありふりた台所風景。
お話。長らく病床にあり亡くなった父親の通夜。覚悟があったのか、家族達は表向
きは悲嘆もみせず呑気なやりとり。めったに顔を合わせない親戚に?？だったり、
なんか不思議な緑の人にもお気楽挨拶。その緑の不思議人にはお仲間あり。彼らの
姿は家族には見えていない模様?でいよいよアヤシイ。突然現れた悪霊、悪意の正体
をつきとめるって、まあ怖いことをあっさりと。一方、もう１人、縁の女性あり。
父親と懇意どころか、娘（隠し子）であると爆弾発言。てんやわんや。その家の実
娘は娘で、久々にであった初恋の従兄に恨みと嫌悪の気持ちを隠さず。そんなこん
な、いろいろある通夜の出来事。
年の暮れにしみじみといい舞台。シアグリな小劇場でよくできた芝居に出会う幸せ
感じるねこ。丁寧に細かに書かれたホン。役者のアンサンブル、それぞれ板に付い
た演技◎。目があって気持ちが通じ合う、が自然に感じられる高水準。初演より安
心して楽しめたねこ。初演ではすっきり過ぎ?なねこ印象もあった、母親役・咲田
とばこ。あれこれを飲み込んだ様にしみじみねこ。娘役・高庄さん。初演の素朴さ
に繊細で危うい感じが加わって○。親戚のおばさん役・荘加さん。おばさんぶりが
今回もなんともナイス。楽しい。ミステリな筋立ての求心力は、さすが二度見ると
薄れ、その分演技の充実に目が行く今回ねこ。
日常と非日常、悪意と誠意、となんでもある舞台。解りやすげなありきたな説明を
廃して断片提示。それが、日常な私たちの世界そのままのようで、さまざまを想記
させて面白し。単純には割り切れない人の姿もさらっと提示して、頷くねこ。ラス
ト、爆弾発言する女性（一色）は父親の体の一部（指?）が入っていると思われる
小箱を「お父さんじゃあいこうか」の言葉と共にもってでてゆく。行為だけなら、
猟奇な深い情念の恐い話しともとれる。けど、そうせずには居れなかった、ぎりぎ
りの思い、愛情が裏打ちとして感じられ、切なくも暖かな気持ちにさせられたねこ
ほか役者。故人の息子役、疋田さん。呑気な様がいい感じ。岡さん。達郎役・栗木
さん。どこか下司な物言い、いつも不安隠せず、な雰囲気を醸してて○。
出演 というわけで、たまたま初演と近似キャラでみたねこ。
初演 今回
'97/4/25-29
７ステージ
シアターグリーン
恋沼友美（故人の娘） 高庄久美子 ←
恋沼陽子（故人の妻） 咲田とばこ
←
恋沼稔 （故人の息子）岡 浩之
疋田英司（天嶺正喜（ダブルキャスト）
及川節子（故人の姉） 荘加真美
←
及川哲也（節子の夫） 世一嘉津男 ←
高屋房江（陽子の妹） 中杉真弓
←
高屋達郎（房江の夫） 栗木己義
←（、岡 浩之 ダブルキャスト）
三崎千鶴（近所の人） 長尾みゆき ←
大迫伝次郎（葬儀屋） 高野彰秀
←（、みずのいくひこ ダブルキャスト）
こげ茶な男 所 晴巳
←（、栗木己義 ダブルキャスト）
紺色の女 小島好美
←（、千頭麻衣 ダブルキャスト)
モスグリーンの男 小山広明 ←
片岡沙依理 一色 忍 ←
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