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 自転車キンクリートSTORE 「蠅取り紙(山田家の5人兄妹)」

 @新宿 SPACE ZERO  (1999/7/20-25 11ステージ) 全指定前売り当日共4300
 ※未就学児童は入場不可 但し7/24(土)2:00PMのみ託児サービスあり。
 スタッフ、出演者は下記。 

 1999/7/24(土)晴れ 2:05-4:55PM(95/休10/65)中段上手より 客席ほぼ満員(450)
 客層:20-30才代・ややおねえさんお兄さんより。女性過半数。
 客入れ:当日券開演1時間前から。両側端と最後尾で30席ほど。開場時で残席あり
 折り込みパンフがちゃんとしてるし、物販のはいつものようになし。本物のはえ取紙を
 希望者に無料配布。久しく、使ってる家をみたことないねこ。

 同世代のあれこれを等身大に描く、じてキンらしい作品。2回目の再演。
 舞台。すごい日常的で生活感ある、リアルな「お茶の間」。いまどきないかもな、
 一家団らんの場。下手に12畳ほどの和室。置物とかぞんざいに置かれ、気にもさ
 れていない掛け軸とかあり。子供の頃からずっとあるみたいな、茶箪笥や長机。
 夏らしくよしずをはめた引き戸(これはちょっと無いかも)。晒したような色合の戸
 を開けると、薄ぐらい廊下と二階への階段一部。そのまま左に玄関、上手奥に離れ
 がある設定。上手半分は洋風ダイニング、和室と続き部屋。窓際には観葉植物、
 正面奧に台所。金比羅掛軸(テナントか)、新潟産の柿の種(おつまみの)四角缶が
 棚の上にあったりと、いかにもあるあるな。

 お話。子供達も三十路でほとんど家を出、父親は定年退職な夫婦。水入らずでハワ
 イに旅行、今日は出発の日というので、子供達は全員集合、珍しく。行き遅れ長女
 彼氏と長い同棲・仕事が忙しくて?結婚は見送り次女。不倫ですったもんだの末、
 結婚。相手は長男の同級生つう三女。エンゲキ人・フリーターの次男。婿養子に後
 ろ髪の長男。とまあ、それぞれのしがらみは周知のはずなのに、なんか今日は変。
 旦那が先妻と未練に?電話してるらしいの、と言う三女の心配顔のせい?。あれこ
 れあって、深夜に電話。母親がハワイで盲腸緊急手術、麻酔から醒めないというの
 で大変!!、大丈夫!?とばたばた。でも、ほんとのびっくりは朝、その母親に
 起こされ、彼女がなにくわ顔で家にいたことで、ぇえ!?。家族と自分のしがらみを
 山田母子と妹夫婦の二つの物語で描いて行く。

 ますます、胸に手を当てちゃうよな、思い当たり再演。年取るほど、増えちゃう家族
 やらのしがらみ、生きる不安つう幽霊。それに後ろ髪引かれな悔恨と痛みを感じる
 やさしい人達の怪談話。は、お客それぞれの物語と共鳴しちゃう。「解決」を舞台で
 描きながら、これからですねと未来も実感させてくれるラストにしみじみねこ。

 私たちの言葉になってる台詞はさすが。なにげな会話で登場人物の心の動きが見え
 心動かされるねこ。演出はじてキン流のばたばた調子、深刻な流れも不必要に重く
 させず○。長男の電話を取る取らないに、決心を伺わせたりと納得できる細やかも
 ○。初演よりテンポ、勢いとも渋め、落ちついた印象。みんな年取ったし、いいんじゃ
 ないかしら。

 役者。ますます普通のおかあさんが板に付いてきた、池田さん。なんか思い出しち
 ゃうよなおばさんぶりが○。不甲斐ないけど、志忘れずな末っ子役、大倉さん。
 そぶりを見せただけで、笑いをとっちゃう得なキャラ。舞台に弾みをあたえる、
 ムードメーカーぶり○。3人姉妹は不甲斐なさ具合を巧みに演じ。新感線・村木さん
 は自然体の演技だと誰かとおもっちゃったりして。久松さん。憔悴な目元と髭が醸す
 ものあって○。川原さん。不器用なお兄さんぶりに妙にかわいげ。

 

           初演      再演(ねこ未見) 今回
           1994/7/27-8/8 1996/7/1-7/15   1999/7/20-25
           15ステージ            11ステージ
           紀伊國屋ホール スペースゼロ   ←
           全指定3800            全指定4300  
  作(原案)・脚本:飯島早苗    ←        ←
  作(原案)・演出:鈴木裕美    ←        ←
        装置:川口夏江             ←
        照明:中川隆一             ←
        音響:井上正弘             ←
     ヘアメイク:?                河村陽子
      舞台監督:岩崎顕ニほか           村田 明
        衣裳:鬼平有子             高仲純子
      演出助手:島田英邦ほか           山田美紀
     大道具制作:C−COM舞台装置          ←
     小道具協力:高津装飾美術           ←
 イラストレーション:深津真也             スージー甘金
      宣伝美術:鳥井和昌             ←
        制作:自転車キンクリーツカンパニー  
野崎茂一(長男)  :阿南健治    川原和久     ←
 (初演は袴田茂一)[元・東京サンシャインボーイズ]
                  [劇団ショーマ]
山田幹子(長女)  :柳岡香里    ←        ←
 (初演は泉山幹子)
山田千枝子(次女) :歌川椎子    ←        ←
 (初演は泉山千枝子)
麻倉こずえ(三女) :吉利治美    村木よし子    ←
                  [劇団☆新感線]
山田陽平(次男)  :清水宏     甲本雅弘     大倉孝二
 (初演は泉山陽平)                  [ナイロン100℃]  
山田水江(母)   :池田貴美子   ←        ←
 (初演は泉山水江)  
麻倉文雄(三女の夫):菅原大吉    久松信美     ←
          [現・星屑の会]  
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