少年王者舘「絶対・相対 キットアイタイ」 Mentally Shocking Arts Collection'99
＠神楽坂 die pratze (1999/12/2-5 5ステージ）
前売自由2800 当日3300 フェス通し券6800（学生6300）
作・演出：天野天街 映像：浜嶋将裕 舞台美術：田村愛 照明：はたのひろこ
音響：戸崎数子 作曲：珠水 衣装：田村英子 小道具：松田亜美、松宮陽子、
中村榮美子、黒宮万里 舞台監督：篠田エイジ 制作：よろずや猫
出演：
松宮陽子 ：ヨウコ
夕 沈 ：ユウコ
中村榮美子 ：エミル
虎 馬 鯨 ：吉田
水谷ノブ ：一郎
篠田エイジ ：エイジ
寺十 吾 ：タロウ [tumazuki
no ishi]
山本亜手子 ：夕目
ゴ ロ ：次郎
白＊文子 ：ヒトミ ＊「お」區に鳥 
石丸だいこ ：平太
1999/12/2(木）晴れ 7:25-8:25PM(1'00) 前方より 客席満員（90人）
客層：20-3才代中心。男女半々。
客入れ：開場開演３０分押し。初日恒例！？。折り込みパンフに必要十分情報。
出演者の自画像イラスト付。虫の声、一瞬蝉の鳴き声ＳＥ。香りはあったかな。
チラシ予告の２人芝居から、久々・石丸だいこ、客演・寺十吾をいれた集合公演に。
上演１時間と短し。
舞台。真白な雲間、または繭に包まれたよな真白。中央、お茶の間座敷、ちゃぶ台
板戸・障子戸の両隣に小箪笥。繭幕は戸の内にも洞窟状にあり。
お話。あの夏の日に焦土と化し、消失した世界。逝ってしまったことさえ無自覚な
残された少年「一郎」。逆廻しに遡り、蘇る喪失の記憶。醜い「一朗」、優しい「一朗」、
かつてこの地にあったあらゆる人間の名「一朗」。きっとそうだったココロと体、
妹ら家族、山川海空な風景に思念思慕＝キットアイタイ。
近作同様の。死者とその思い漂う世界。すっとこどっこいさに留まる悲しさが裏打ちの
場面反復。夢の夢ななにがほんまやな多層構造。ジグソーパズルを解くようなトリッキー
な場面展開。対のイメージ（２人の妹、じじいほか、あちゃこっちゃする）。短い時間
ゆえか、枝葉は小、ともにイメージ奔流してるグルーブ感もやや小。その分主人公の
？と！やり取りを中心にすっきり、すっと観られた印象。
すっととわいえ、それは従来比。王者館ならでわの雑多なお楽しみはあれこれ。
「文字」遊び。やや多めに（夢という漢字を分解、文字をつくる→キットアイタイ、7月1日
ヒトゴロシー、悪、暮とか。「？」の字を「ら」とさかしま、誤ったならびで台詞に入れこん
だり）。文字の現われとともに展開するイメージはいつもながら素敵（暮＞夕暮れ、
ひぐらしの声とか。サヨナラ、手紙をもつ＞和田あき子のあの歌が鳴り響く、とかね）
踊り場面はきちんと複数回。独特のずんどこしたリズムと振りがラブリー。沢山みられて
嬉しいねこ。ファニーな人物達のわらける芝居の面白さ、は詳細略。という具合。
映画「世界残酷物語」の音楽MOREが全編。人災な戦争・事件を無慈悲に起こす酷さ、
愛することを知る優しさが同居する人間、な内容と重なり。悲しくも美しい。しみじみねこ。
吾ながら大胆、リスキーな初日観劇。結果、さもあり。トチリ停止、多、展開不手際
あれこれ続出。はらはらしつつ、苦笑ねこ。いやホンと、とぎれ勝ちの進行が
まったく惜しい （＞千秋楽は見違えるほどの力強い舞台に。やっぱ初日は博打なり）。
役者。寺十吾。達者なあほう演技がラブリー。石丸だいこ。なり！と得意そうな
仕草に懐かしくも愛情。
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