拙者ムニエル プレゼンツ「猫演劇フェスティバル」
＠三鷹市芸術文化センター・星のホール(2000/2/19-27 7ステージ)2/21,22休演
全指定前売り2,500円 当日2,800円
総合演出:村上大樹[拙者ムニエル] 照明：千田実[CHIDA OFFICE]
音響:尾林真理 舞台監督:小林丈人 舞台：齊田創＋突貫屋
美術：青井花英、斎田創 宣伝美術：青井花英、寺部智英
映像：上田大樹[INSTANT wife] スチール：金丸圭
衣裳：猫拙者ムニエル ＞小林巨和、拙者ムニエル衣裳班
猫のホテル ＞猫のホテル衣裳班
猫ニャー ＞岸田朋子、山家麻子
小道具：猫拙者ムニエル ＞桜井兄妹、森田繋子
猫のホテル ＞奥薗久
猫ニャー ＞：高橋泉、山本浩子
制作：猫のホテル＞那須みちの 猫ニャー＞笠原直樹、磯村文希、梶縄未希、
島崎陽一 総合制作：内藤利恵[拙者ムニエル／ナイロビ]
主催：財団法人 三鷹市芸術文化振興財団
出演：下記
2000/2/20(日)曇り 3:05-5:40PM(2'35) 最前列より 客席超満員(300人？)
客層：20才代中心に幅広く。男女半々？。
客入れ：交通。劇中台詞にもあったように、歩くと20分、帰りはバスに乗ろうな
距離。当日券。開場時では完売。座布団２列、立ち見１０名超（長時間ご苦労様）
ここは小劇場で珍しく、クロークあって便利。折り込みパンフ。挨拶、キャスト、
スタッフ、予定掲載。物販。今公演のはなし。
「笑い」など独特のセンスで語られる劇団合同公演。拙者ムニエルの村上大樹が
好き好き（ハートマーク）な劇団を誘い、自劇団にも「猫」を冠して揃い踏み。
他劇団の希望役者を客演させられる、指名制を導入したとか。
舞台。オレンジやら派手色多用の拙者ムニエル仕様。中央壇上に両側から弧を描く
階段。壁もドーム状。「猫」一杯。中央に「猫」の大文字。頭上に幾層か連ねた
劇画調の絵（一部ブルドック）。袖前方壁にはレリーフ調のでけえ猫の絵。
構成。総員での開会式、選手宣誓付の前夜祭趣向を冒頭。ムニエル＞猫ホテ＞
猫ニャーの順で4,50分ほどの短編をノンストップ上演。また、総員で閉会式。
感動雨あられと友情を確かめあっておしまい。３劇団を知らない、心素直な人が
みたら、誤解しそうなほど「感動」を演出。なんかこまったものなり。
各々、予想よりちゃんと造りこみの手応え。3時間弱と長時間にお尻むずいも、
気分平気はその証。お題「桃太郎」で味わい三者三様の美味しさ。足りなく位の
持ち時間の丁度よさも幸い。好企画と思うねこ、定期化希望。
・拙者ムニエル
お話。いけず姫の元に待望の婿候補来訪。でも偽！？の桃太郎じゃあと疑問疑念。
そのころ宇宙では、艦長として戦いの中も息子（桃太郎）を捜す父親の姿があった
プレゼン効果満点。既存演劇、ＴＶドラマやらのパロ、悪ふざけをやつぎばやに
展開。うそっぽいBOY MEETS GIRL趣向をからめて、ヒーロー伝説をこじつける。
いつもながら、キャラギャグねた中心。コンパクトにテンポよくみせて○。
時間制限あるせいか、加藤＋村上の脱力無駄場面がないのは寂しい。みたまんま
でそのまんまなのは、いつもながら不満ねこ。
・猫のホテル
お話。発展途上国から企業研修生を迎えたとある企業。親しげだけど、どっか見下
してる様子。日本の社員達は、根回しやら妙な理やらに囚われ、醜くておばか。
研修生はそんな彼らにも無為の笑顔。が、ある日、戦士としての彼らは突然に活動
を開始、その黒幕には…。
薄目でラフな本を彩る濃い役者。今回、破綻したり過剰な演出はなく、あっさり。
いやーんな会社の人間や組織関係を劇画に描写。加え、日本に反撃するアジア人と
従者たる「犬、猿、キジ」な元民兵を登場。強引などんでん返しで無理無理「桃太郎」
にもって行く趣向。ちと辛いとこあり。ラストの醒めた、抑制したタッチで描くバイオ
レンス場面は○。もっと、じっくり描いてほしかったねこ。そこではガンツのみならず
、中村、池田にも、もっと狂ってほしいし。
・猫ニャー
お話。鬼の奴隷として暮らす人々。救世主を夢見て忍耐の日々。ついに到来 の
桃太郎一行。これで安心と歓迎もつかの間、彼らは鬼より恐いものを伴なっていた
核物質。それに困惑しながら、受け入れるも、事故？発生。反対運動勃発。
そんなこんなあったけど、みなの願いは一つ「核兵器、２％でいいから削減」。
とまあ熱が入るけど、それだけでいいの？、結局意味ないんじゃない？？。
とぼけ顔のアナーキスト・ブルースカイの面目躍如。一見、社会派。風刺たっぷり
と思わせて、内実ナンセンス。しかも、それっぽくてうそ臭い恋愛ドラマや自分探し
、正面切ってユニゾン台詞など既存旧態「演劇」スタイルへの揶揄を織り込み。
悪びれず役者達に「演劇もどき」であることを感動的に告白させ、まじか？嘘か？
と客を翻弄したり。もう、悪ふざけな毒満載。全体は跳梁跋扈する「もどき」を俯瞰
するメタシアターともとれ。３劇団の内でダントツの面白さなり。
役者。これだけ揃うと、かえって欲求不満。加藤、小村、小手らのとりどり狂気が
◎（小村は眼光のすごさ。出番少なく、演技の印象が薄いのは残念）
出演：
１．猫・拙者ムニエル「生命（いのち）の瞬間（とき）〜maternitque2001〜」
作・演出：村上大樹
加藤 啓 ：桃太郎 （偽物？）
澤田育子 ：ピーチ姫 （求める男のレベル高い）
千代田信一 ：侍従 田中
伊奈恵一 ：ピーターパン （大人になって…）
伊藤修子 ：ウェンディ
岸伸泱 ：ジェニファー （侍女）
成田さほ子 ：ヤマモト （侍女）
佐藤真弓[猫のホテル] ：シンディー（侍女）
小手伸也 [ｉｎｎｅｒ child] ：艦長、どくまむしほか
山岸拓生 ：副艦長
市川訓睦 ：新米市川
中村まこと [猫のホテル] ：老人(1)
市川しんペー[猫のホテル] ：老人(2)
森田ガンツ [猫のホテル] ：老人(3)
池谷のぶえ [猫ニャー] ：ママほか
村上大樹：パパ
寺部智英：桃
２．猫のホテル「くちぐるま」
作・演出：千葉雅子
中村まこと ：船田（警備課）ほか
市川しんペー ：内田（営業課）ほか
池田鉄洋 ：畑中（庶務課）ほか
佐藤真弓 ：入江（庶務課）
村上航 ：戸張（営業課）ほか
岩本靖輝 ：北村（営業課）ほか
戸村麻衣子：中根（庶務課）
光瀬指絵 ：多田（総務課？）
菅原永二 ：大原（総務課）
千葉雅子 ：片岡（総務課）
森田ガンツ ：ペレン（海外研修員）
いけだしん ：パタン（海外研修員）
加藤啓[猫・拙者ムニエル] ：ペクチ（不審者）
小村裕次郎[猫ニャー] ：高杉
３．猫ニャー「Nobody Knows」〜エブリワン〜
作・演出：ブルースカイ
加藤美保 ：桃太郎
西部トシヒロ ：イヌ （桃太郎の従者）
小村裕次郎 ：サル（桃太郎の従者）
立木恭子 ：キジ（桃太郎の従者）
乙井順 ：サエ
池谷のぶえ ：松田 （サエの母親、奴隷村民）
ニコライ ：崎野雅司 （奴隷村民）
マダム ：池田エリコ（奴隷村民）
大口誠 ：村長 （奴隷村民）
島田圭子 ：さつき （奴隷村民）
ブルースカイ ：沢村
伊奈恵一[猫・拙者ムニエル] ：円脇 （新人）
池田鉄洋[猫のホテル] ：教師
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