前頁 ] ホーム ] 一覧 ] 次頁 ] 


 シベリア少女鉄道 VOL.3「今、僕たちに出来る事。あと、出来ない事。」

 @中野 テルプシコール(2001/5/11-13 5ステージ)
 全自由前売り1500円 当日1800円

 作・演出:土屋亮一 照明:千葉伸吾 音響・選曲:中村嘉宏
 音声加工:霜月若菜 装置:亀田佳揚子 舞台監督:山下翼
 舞台監督補:三橋良平 宣伝美術:岡屋出海(×2.5)、相澤いさな
 宣伝写真:土屋亮一 制作:柴田なつ
 出演:
 染谷景子 :藤枝井由美(演劇部部長、あきらめない人)
 藤原幹雄 :鳥居一人 (演劇部顧問、妥協してきた人)
 秋津弥里 :相馬恵実 (天才科学者。理想社会創造を企てる人)
 松井 啓 :阿部博士 (その同僚。相馬の計画をくい止めようとする)
 三谷由香 :伊藤夏美、冬美 (演劇部の双子)
 本市暢子 :清水先生、大学時代の友人・ノブチン
 鈴木 芳 :鳥居の大学時代の友人、マネージャー
 土屋亮一 :鳥居の大学時代の友人、学者

 2001/5/12(土)晴 2:01-3:55PM(1'55) 中段より 客席満員(60人)
 客層:20才代中心、男女半々。おじさんもちらほらと。
 客入れ:e-plus(10数名)、×2.5予約の順で整列入場。5分待ちせず、
 定刻に開演。駅から10分弱あるせいか、遅刻する人若干。場内誘導、
 適時あり。折り込みパンフ。シリアス顔のおばか、ごあいさつ。配役、
 スタッフ掲載。次回公演は10/6-8@タイニイアリス(アリスフェス参加)

 愉快な裏切りがお楽しみな若手劇団。e-plusでも大プッシュの三回目公演。
 舞台。グレーが濃淡メッシュした、ハの字壁。上部はギザギザ、切り取られた
 よう。下手と中央にドア。上手に窓。廊下、階段にいる人を覗かせたり。
 箱形の椅子やら、持ち込み式。

 お話。映画監督志望だった鳥居は青春の蹉跌。妥協の末の高校教師で無為の
 日々。欠員の演劇部顧問に。そこで出会った、破天荒発想少女・藤枝。おそれを
 知らず、あきらめない彼女の熱意に、枯れた意欲復活。彼女の悲しい過去を
 知るにつけなおさらにして。そのころ、地球は未曾有の危機に直面中。小惑星直撃、
 それに立ち向かう天才女性科学者・相馬。不可能を可能にと、不屈の彼女。
 しかし、その底にはトラウマと歪んだ復讐心が。ディストピアな企てに気が
 ついた同僚阿部は、阻害せんと時間を遡る。鍵となるのは鳥居と藤枝、怪訝顔な
 2人は驚くべき事実を知らされる。クローンの秘密。阿部と相馬の攻防戦は
 時空を越え、それぞれは過去と未来の自分と肉親に巡り会うことに…。

 演劇なアナーキストの人を食った破壊活動、にやりねこ。前回より、ドラマは複雑、
 緻密にグレードアップ。いい話にうっかり感動もの。仕掛けはワンアイディア。
 調子こいた奇天烈さがエスカレーションするけど、常時シリアス顔なんで、なんか
 見た目地味。くだらなさ群爆発だった前回よか、一般受け度合いは小、通好みな
 印象ねこ。

 できないことを「やってみせる」そのくだらなさ◎。へっぽこの演技、ふざけた
 よな小道具、「クローン」達とか。まじ顔のドラマに対して確信犯、稚拙を逆手に
 とった知能犯ぶりに作家の才能感じるねこ。しかし、裏読みをせずにはおれない
 登場人物達のこだわりには笑い。みな作家の分身かしら。

 役者。作品をどう思って演じてるのか、わかんないとこが面白し。前回、ナイス
 背中演技した藤原さん。真摯な様になんともおかしみな味わいあり。染谷さん。
 浮いてる、はつらつさが○。土屋さん。ややトドな肢体(失礼)を活かして、笑い。

月間一覧