スクエア 第12回公演「つるつる」
＠下北沢 駅前劇場(2002/12/21-23 5ステージ)
http://www.honda-geki.com/ekimae.html
＠大阪 扇町ミュージアムスクエア12/13-15 6ステージ
全自由（整理番号付）前売2500円 当日2800円 高校生以下1500円
作・森澤匡晴 演出：上田一軒 舞台監督：葛西健一[劇団クセノス]
舞台美術：柴田隆弘 照明：池田哲朗 音響：三好里美[Studio SHIN co.,ltd]
宣伝美術：米田あかり イラスト：チャンキー松本 音楽：はじめにきよし
制作：伊藤恭子 企画・製作：スクエア
出演：
上田一軒 ：島田三郎（探偵事務所 所長）
森澤匡晴 ：野口武光（同上 共同経営者）
奈須 崇 ：福井礼司（同上 経理担当）
北村 守 ：上野慎平
角ひろみ[芝居屋坂道ストア] ：上野尚子
2002/12/22(日）曇 7:05-8:53PM(1'43) 最前列より 客席9割（80人）
客層：20歳代中心に幅広く。男女半々。お友達関係が多め？。
客入れ：階段での整列、開場案内など誘導なし。通常の本劇場方式ではないので注意
もしか受付順に入場？、整理番号付チケットなのに…。荷物預かりは不明。素朴な
大阪女性の開演前お願いあり。カーテンコールと併せて、やや長めにアナウンス。
全椅子席、前になるほど足が短い劇場備え付け。前で役者の表情をみるもよし、後ろ
で手の込んだ舞台美術を俯瞰するもよし。場内は、かなり暑くなるので各自調整要。
折り込みパンフ。B5 4ページ。イラスト、あいさつ、配役、スタッフ。次回公演。
5月大阪にて新作、東京は11月とのこと。物販。台本「だし」「俺の優しさ」
「けーさつ」3本収録(2000円 役者プロフィール付）。コント月組ＣＤ(1500円）
昨年に続き、2回目の東京公演。２年ぶりにみたねこ。
舞台。ものすごいリアルな造り込み。みごとな職人仕事なり。古びた、かつてはモダ
ンな木造事務所一室。ブルーと城のストライプ壁、ニス塗りの柱、すすけたガラス窓
ほこりぽくて、ごみごみした調度。中央、チョコレート色のソファと妙に瀟洒な
椅子、長机。上手に窓、共同経営者の机、壁際にＴＶとビデオ、キャビネットの
テープは録画した映画とか。上手奥の壁際に経理担当の机、上に予定黒板、脇の棚に
色々カツラ。中央に柱、窓から廊下が伺える入り口ドア。探偵事務所の一部文字は
消え。下手、手前に社長椅子とやや大きめの机。背後のコルクボードにチラシ、
スナップ写真とかごちゃごちゃ。奥に流し台、冷蔵庫、換気扇。湯沸かし器は×が
張られて故障中、布巾かけには雑巾？とチャッカマン、流しの上にチオビタの空き瓶
いくつか。
お話。小さな探偵事務所。ホテル街の中にあるせいか、仕事は浮気調査ばかり。所長
の方針は成果がでたら料金請求。人情家というか無鉄砲というか。おかげで実入りは
もうひとつ。謹厳実直な共同経営者とは経営方針で対立。一緒に仕事をやりたがら
ない二人の間で、経理兼新米探偵の青年はもう泣きそう。そんなところに、役者を
してる夫の浮気調査をと女性が来所。覚悟のほどを確かめてから、所長引き受け、
早速新米探偵をつかって囮調査。
一方、共同経営者のもと、件の役者夫が妻の浮気調査を依頼。貧乏故に料金、むろん
前金も払えず。最小限で行きましょうと、新米探偵をつかって期間限定の尾行調査。
はてさて、依頼主が調査相手、その調査相手が依頼主！？。所長と共同経営者は
互いにそのことを知らず、知っていても告げられない新米探偵はその場しごぎで
七転八倒となりまして…。
よくできましたな桜印。海外コメディみたい、くっきりとわかりやすい設定。勘違い
と行き違いから、期待通りに混線する展開。つぼを押さえた、コントな会話。執拗に
細けえ役作りで、言外のおかしみ付加。リアルでありつ、マンガなはっちゃけも
忘れず。教訓めいた湿り気最小に、とほほなおかしさを前面。ちとばた臭い、でも
種々美味しい、後味のよいチャーハン風味や良し。毎度、東京にきてほしいと思う
ねこ。
役者。まだ若いのに、中年おじさんがうまいのはなぜ？。所長役・上田さん。油っ
ぽい、だけど熱血漢、でもちょっといい加減なおじさん。臭うように子細に演技して
○。共同経営者役、森澤さん。イヤだけど憎めないおじさん、好演。奈須さん。こま
った顔に愛嬌あり、妙に細かい手の仕草○。北村さん。ハンサムなのにおばかな役、
好演。角さん。ぶっきらぼうそうで、よぎる喜怒哀楽に味わいあり。
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