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 パルコ+サードステージ Presents「お父さんの恋 -Family Tale-」

 @渋谷 PARCO劇場(2005/3/10-27 23ステージ)2/20追加公演
 http://www.parco-play.com/web/page/
 全指定 前売り当日とも7000円
  @福岡 ももちパレス 3/30-31(福岡西方沖地震の影響で変更)>福岡サンパレス 3/30
  @山口 山口情報芸術センター・スタジオA 4/2-3
  @松本 まつもと市民芸術館 4/6
  @新潟 新潟市民芸術文化会館・劇場 4/8
  @仙台 仙台 イズミティ21・大ホール 4/10
  @名古屋 名古屋市民会館・中ホール 4/13
  @大阪 シアター・ドラマシティ 4/16-17
 
 作:中谷まゆみ 演出:板垣恭一
 音楽:北村紀子 美術:小松信雄 照明:倉本泰史 音響:堀江潤
 衣裳:森永幸徳 ヘアメイク:西川直子 インテリア:采澤聰
 演出助手:松倉良子 舞台監督:瀬崎将孝 宣伝美術:鈴木成一デザイン室
 宣伝写真:平間至 プロデューサー:佐藤玄+中嶋隆裕
 制作:高石由紀子+高田雅士 企画・製作:パルコ+サードステージ
 出演:
 堺 雅人 :杉本大樹(長男 独身。大学を中退後、ニート)
 星野真里 :深谷さおり(派遣ホームヘルパー)
 七瀬なつみ:武藤正子 (長女 専業主婦 もろもろ多忙)
 菊池麻衣子:杉本美樹 (次女 独身。通販会社社長)
 池田成志 :藪 一平 (医者。バツ1。長女と同級生)
 前田 吟 :杉本正樹 (父 妻と死別。2年前から寝たきり)

 2005/3/19(土)晴 7:05-9:50PM(1'20/休17/1'06) 中段下手 客席満員(460人)
 客層:20-30歳代中心。カップル、友達通しら二人連れ多し。
 客入れ:当日券不明。物販。パンフ(A4 31ページ 1200円)俳優ページ多め、
 ポスター500円、Tシャツ2500円 グレー地の外でも着られるデザイン。
 カーテンコール3回2分。

 サードステージSHOWCASEシリーズの人気・作演出コンビ最新作。
 
 舞台。開放的な窓が明るいリビング。窓外には満開の桜の木。下手にキッチンと
 ダイニングテーブル。その前に畳とこたつスペース。袖からは玄関設定。脇の壁際
 に暖炉、上方にシャンデリアとなんでもありかい!?なインテリア。正面の窓外に
 庭、隣の医師はここから出入り。上手に介護ベット、小ダンスとか。

 お話。妻と死別、家を新築直後、植物人間となってしまった父親。母親の法事で
 久々に実家に帰ってきた長女次女長男。親のことは一度もあったことがない女性
 介護士にまかせきり。この機会にと意見する介護士に、父親(心の存在)はらはら。
 実のところ若くて優しい彼女と一緒にいらればそれでよいのだ(と心の演技)。
 
 さて、苦労知らずの長女は大人顔だけどいけない浮気中、ネット成金の次女はなに
 やら怪しい行動、末っ子の長男は若くして自己破産で暗夜行路。と、介護士のこと
 をげすの勘ぐりで危ぶんでなぞ、いられん状態で。

 らしい仕上がりの家族問題版。過酷な現実を浮き世離れ芝居で柔軟仕上げ、でも
 ハチの一刺しはチクチク。登場人物それぞれの生き地獄設定や、仕込み(介護所作
 とか)はしゃれならず、リアル。凡百の演出なら重量100トンで沈没、そこをハイ
 テンションまた脱力キャラ芝居で底上げて、ポップに彩り。大人子供達の悪行、
 愚行そのものでなく、底にある孤独、情けなさに視点を注いで、しっとり隠し味。
 総じて、ウェルメイドとして、綱渡りも上手の出来と思うねこ。しかし、自分勝手
 の親不孝、兄弟への不義理がしばし胸にずきずき。旧知の暖かさの追想とも、
 我が身を省みてしまったねこ。

 役者。お騒がせを装いつ、シリアスな胸の内もしっかりという難しい役ばかり。
 七瀬さん、池田さんは地に足がついて、そこらも押さえて○。堺王子は泣き笑い
 な表情に寂しさと優しさが浮かんで、しみじみねこ。

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