＠下北沢 本多劇場(2005/3/30-4/10 15ステージ)
http://www.honda-geki.com/honda.html
＠福岡 西鉄ホール 4/8-20 3ステージ
＠大阪 シアター・ドラマシティ 4/22-24 4ステージ
作・演出：G2 美術：横田あつみ 照明：倉本泰史 音楽：佐藤史朗
音響：井上正弘 スタイリスト：堀口健一 劇中歌：瓜生明希葉
演出助手：山田美紀 舞台監督：木村力
宣伝美術：東学 宣伝写真：伊東俊介 衣裳協力：OKA MASAKO
ヘアメイク：高野健太郎 制作：千葉博実ほか プロデューサー：大西規世子
製作総指揮：G2
出演：
須藤理沙 ：立花美雪（立花社長の娘）、谷川美千子（過去の立花石鹸社員）
長谷川朝晴：渡部伸一（工員）
久保酎吉 ：柴田新吉（石鹸工場の親方）
竹下宏太郎[Piper] ：松永次郎（現在の工場長）
新谷真弓[ナイロン100℃]：棚田しじみ（工員）
内田滋啓 ：松田伝介（工員）
豊原里美[Hi-Bye] ：李五月（工員）
陰山 泰 ：浜田善吉（工員）
廣川三憲[ナイロン100℃]：横山信夫（工員）
草野 徹[壱組印] ：永井正人（工員 渡部と同期・ライバル）
山西 惇[ダンダンブエノ]：立花新造（向島石鹸社長）
木下政治[劇団M.O.P.] ：君島健史（向島石鹸専務）
菅原永二[猫のホテル] ：菅井輝彦（ラジオ東京の社員）
2005/4/2(土)晴 2:04-4:24PM(2'18) 中段より 客席9割（340人）
客層：20-30歳代善男善女。男女半々。
客入れ：当日券あり。サイド席に空席若干。チラシ束1cmと厚。折り込みパンフ
なし。物販。パンフ(A4 30ページ 1200円)きれいな写真、役者対談、稽古場レポ
収録。陰山さんは頭も石鹸で洗ってるとか、ねこと同じキシキシ好きなり。
「本格食材」にこだわった新メニューらしい今回。
舞台。トタン壁の天井も高い、倉庫然とした工場。中央、煉瓦土台と木組みの櫓に
液だれ跡多数の溶解槽。飛沫は壁にもおよび。下手床にでっかい白ブロック（カッ
ト前の石鹸ブロック）。壁際の棚に道具と木製トレイ。手前に作業机、灰皿なバケ
ツの周りに木製丸椅子。出入り口は下手端、ガラス引き戸も古めかしく、戸外の
板塀もしつらえ。
お話。昭和30年代。向島石鹸も自動化が進み、手作り工程を残すは第三工場のみ。
そんなある日、女子工員のもとへ、友人の女性が訪ねてくる。彼女を遅刻した新入
りと勘違いした職人と売り言葉に買い言葉で大げんか。引っ込みがつかず、女性
（実は社長令嬢）は新入りとして働くことに。さらに、工場閉鎖の反対運動がため
労働組合のリーダーを買ってでることになってしまう。悲喜こもごもの人間関係、
影を落とす過去の事故、そして秘められた恋の思い といつになく湿った人間
ドラマ。チラシなど売りの「ラブストーリー」「キャンディーみたいな石鹸」から受ける
夢のような甘さはほとんどなく、現実の苦みが全編をおおうものとなり。
魅力の役者芝居○、舌足らずで安く見える物語△。衝撃の冒頭にむむむも、なか
なか転がらない前半にむずむず。思わせぶりなんに、20数年を性急に行き交いして
結果興ざめ。ラストも堪え性なく、唐突ハッピー。安手な後味がいやーん。
折々の場面やキャラら食材を吟味してるのは伺えるけど、最後の仕上げ、塩加減が
もひとつ印象。なんか、もったいないと思うねこ。
役者。老若とも気持ちを込めて好演。須藤理彩。すっと癒し系のいい香りがしそう
長谷川君との絡みも切なくて○。手練れの傭兵・久保酎吉、陰山泰、そして中堅・
山西 惇、木下政治。いずれも、気骨ある登場人物を味わい深く演じて、舞台を
引き締め。ほどよく添えられた、男の愛嬌ぶりにも好感ねこ。
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