＠渋谷 シアターコクーン(2005/6/5-26 35ステージ)
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/
全指定 一等平場席12600円 一等椅子席12600円 二等席8400円 三等席4200円
当日立見A（中2階）3500円 立見B（2階）2500円
作：四世 鶴屋南北(桜姫東文章 さくらひめあずまぶんしょう）
演出・美術：串田和美 絵師：宇野亜喜良 補綴：竹柴聡
技術監督：眞野純 照明：齋藤茂男 演出助手：田中麻衣子
舞台監督：藤森篠次 制作：我孫子正 岡崎哲也 船越直人
主催：松竹株式会社、Bunkamura 製作：松竹
出演：
福助 ：桜姫
橋之助 ：清玄、釣鐘権助 実は信夫の惣太
勘太郎 ：入間悪五郎、葛飾のお十
七之助 ：粟津七郎
弥十郎 ：役僧残月
扇雀 ：局長浦
源左衛門：松井源吾
芝のぶ ：松若
四郎五郎：金貸し 網右衛門
勘之丞 ：家主 金兵衛
あさひ7オユキ［時々自動］：口上役
ほか
2005/6/25（土）晴 12:00-3:35PM(1'26/休15/1'49)平場前方 客席満員（850?人）
客層：20-30歳代中心、幅広い年齢層で女性9割超。意外と和服女性少、猛暑のせい？。
客入れ：当日券。キャンセルありとのことで、3階席以外あり。立ち見は数人のみ。
夜の部の待ち列は10数人、楽勝？。1階前方の平場・座布団桟敷、12列。靴を脱いで
ビニールにいれる小劇場方式。荷物預かり。いつものクロークなし、パンフ売場脇
で受け付け。前方(Ａ列前後）は客席内を役者が通るので預けた方が○。
クーラーの効きはそこそこ。折り込みパンフなし、チラシは「天保」1枚のみと
すっきりとしてありがたし。
物販。場内売りなし。パンフ(A4 50ページ 1500円) 役者ページ中心。寄稿いくつ
か。Ｔシャツ売り切れ。食べ物関係。縁日のりでいくつか。寿司弁当800円 焼き
そば500円 みたらし団子300円 桜吹雪饅頭400円 ほか。アルコール類とも場内
飲食可。 カーテンコール3回5分。弥十郎×朝比奈さん、のりのり。
昨年７月玉三郎・桜姫にて昼夜通し上演された「桜姫東文章」を大刈り込みしての
上演。六度目のコクーン歌舞伎、勘三郎不在は初めてとか。
舞台。裸電球が下げられた素の劇場。御簾ならぬ、よしずを巡らし。正面上方の
幅一杯に橋の欄干。高低平台に役者は乗り、非人や妖怪が引き回して場面展開。
清玄殺害の岩淵庵室の場では、家丸ごと回転、早〜いの声が上がるスピーディさ。
清玄＋白菊丸の因縁やら、カットされた場面は垂れ幕に絵＋口上説明に替える工夫
あり。花道は座布団桟敷の通路、スッポンは床の開口など、すぐ側に役者がいる
ワクワク・ワンダーランド趣向。
お話。ならず者の権助と深い仲となった桜姫。女郎にまで凋落、最後は人殺しに
手を染めてしまう。一方、高僧の清玄も桜姫に翻弄され、凋落、最後は殺されて
しまう。 家宝紛失に関わる一連、桜姫＝白菊丸の転生とか因縁話は、口上で省略。
略しすぎて、パラシュート降下（傘で宙乗り）する桜姫兄弟が、結局何者なんか、
わかんなかったりと難もあり。兎にも角にも、桜姫と関わる男達との有為転変を
メインにした印象。
小気味よいちゃきり進行、人間味あるドラマ立てに好感ねこ。見得もそこそこにして
どんどこ進行。まったりがよいわいなと思う向き多かろうけど、快速快適なんは○。
かわり、男女のムーディぶりはじっくり。男盛りの橋之助・権助、思いの外可憐な
桜姫＋生っぽい風鈴お姫・福助の絡み○。罪作りな因縁話を染みつくりな（下品？）
濡れたメロドラマに変え。濡れ場など、ほへーんと酔い心持ちでみるねこ。
お家再興、桜姫の免罪でおしまいの原作を変調。お家再興の場の後方に、仇の恋人
殺し＋さらに子を手に掛けるか否かで苦しみ悶える・狂女桜姫を重ねみせ。桜姫の
心情に寄り添った、人間味あるラストが胸に直接響いて、ほろほろするねこ。
正統骨太ドラマの脇では、脇役達が楽しそうに遊び。とりわけ、扇雀・長浦がやり
たい放題に弾けまくり。おば桜満開の体。相手役の弥十郎・残月は負けじと茶目っ気
を発揮して絡み。勘太郎・悪五郎、七之助・粟津七郎のお約束キャラ芝居も楽しい
ところ。
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