＠渋谷 シアターコクーン(2006/6/5-30 27ステージ)
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/
全指定 特設S席、S席9000円 A席7000円 コクーンシート5000円
中2階立見3000円 2階立見2000円
作：エドワード・オルビー
演出：ケラリーノ・サンドロヴィッチ[ナイロン100℃]
翻訳：徐賀世子
美術：金井勇一郎 照明：小川幾雄 衣装：前田文子 音響：水越佳一
美粧：柘植伊佐夫 映像：奥秀太郎 ヘアメイク：外丸 愛ほか
演出助手・振付：坂本聖子 舞台監督：瀧原寿子 宣伝美術：平田 好
プロデューサー：北村明子 提携：Bunkamura 企画･製作：シス・カンパ二―
出演：
大竹しのぶ：マーサ
段田安則 ：ジョージ
稲垣吾郎 ：ニック
ともさかりえ：ハネー
2006/6/11(日)雨 1:33-4:25PM(42/休17/58/休10/44)特設最前列 客席満員(850?人)
客層：20-30歳代最多、大人よりに幅広く。女性7、8割
客入れ：センターステージ。直近に1〜3列の特設席と、手前と奥の雛壇に12列ずつ
M2,2の立ち見は満員。ほぼ定刻に開演するので遅刻注意。折り込みチラシ折り込み
パンフ A4 1枚。配役、スタッフの必要最小限。 物販。パンフ(B5 30ページ
1000円) 鈴木裕美×KERA対談収録ほか。 カーテンコール1回1分。
KERAの初海外長編演出。しかも大御所・オルビー作(1962年初演）。
舞台。四方オープンなリビング。ゴミやら衣服やら、かなり雑然。でも調度は落ち
着いたアンティークをバランスよく配置。机と本の小山、その反対側にソファセット
その外周に、レコードプレイヤー、トランク、バーワゴン、玄関のベルなど。
リビング中央は時折まるごと回転、まんべんなくお客は観ることができ、親切。
お話。アメリカ小都市。週末深夜。中年の大学教授夫婦宅には、招かれた若い講師
夫婦。泥沼万歳状態の中年夫婦は、激突また空振りの舌戦ノンストップ。振り回され
る若い夫婦は、どんどん消耗。崖っぷちのつばぜり合い、言ったらお終いの奈落が
感ぜられるサスペンス・ミステリー（でもあり）。
ボードゲームな面白さ。思考と思惑が交錯するスリリングな会話。できる役者の
好演。生理的に合いの手をいれる巧みな演出。バッシングも優しさの裏返し(愛の鞭）
な滋味も秘めて、味わい。うーん、多彩に美味しい舞台と思うねこ。
行き場ない登場人物をオープンスペースに置き。悪戯に圧迫、閉塞感を与えず、
感情と想いを赤裸々に、それ故笑いを伴って描くに貢献。まるでボードゲーム感覚で
会話バトルを種々興味深くみせ。
小気味よいテンポはそのまま、手練れの役者は厚みも付加。大竹〜段田は、早間の
展開もがぶりよつ、ガツンと来る大相撲演技。とりわけ、大竹しのぶさん。逞しくも
儚い、起伏に富んだ登場人物を大胆かつ細心に演じて◎。若い夫婦もついていくわと
健闘。意外と筋肉質でセクシーな稲垣君、八頭身に天然ぶりがラリホーなともさか
さんとも○。
KERA演出は裏方でバックアップ。明滅など変化する明かり、重低音やノイズで、登場
人物の心象を生理的に表出。天野天街ばりの塗り潰されていく暗転には、ほよーねこ。
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