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 松竹製作 シアターコクーン「コクーン歌舞伎 三人吉三 さんにんきちさ」

 @渋谷 シアターコクーン(2007/6/7-28 33ステージ)
 http://www.bunkamura.co.jp/shokai/cocoon/index.html
 一等平場席13000円 一等椅子席13000円 二等席9000円 三等席5000円
 立ち見A3500円 立ち見B2500円

 作:河竹黙阿弥 演出・美術:串田和美 補綴:竹柴徳太朗
 技術監督:堀内真人 照明:齋藤茂男 衣装:ひびのこづえ 音楽:椎名林檎
 道具幕デザイン:宇野亜喜良 附師:杵屋栄十郎 立師:尾上菊十郎
 舞台監督:藤森篠次 制作:岡崎哲也ほか
 主催:松竹株式会社、Bunkamura 製作:松竹
 出演:
 勘三郎 :和尚吉三、金貸し鷺の首の太郎右衛門
 橋之助 :お坊吉三、海老名軍蔵
 福助  :お嬢吉三

 勘太郎 :木屋の手代十三郎
 七之助 :伝吉娘おとせ

 亀蔵  :研師与九兵衛
 笹野高史:土左衛門伝吉

 小山三 :夜鷹どろ亀おさん
 芝喜松 :夜鷹うで蛸おいぼ
 内田紳一郎:夜鷹婆ァおはぜ
 大月秀幸:夜鷹虎鰒おてふ
 仲二朗 :夜鷹の妓夫けんのみ権次、捕手頭長沼六郎

 山左衛門:堂守源次坊
 芝のぶ :安森の若党弥作
 勘之丞 :八百屋久兵衛
 
 ほか

 2007/6/17(日)晴 5:02-8:24PM(1'04/休15/1'30/休9/18)平場前方下手 客席超満員(760?人)
 客層:20-30歳代女性最多に老若男女、幅広く。女性7割。
 客入れ:当日券あり詳細不明。立ち見は満員のよう。場内飲食自由、東急本店地下
 売り場入口にお弁当販売の呼び込み立ち。でも、休憩15分と短いのが難。ロビーは
 縁日状態。串田さんのサイン会を開催もぽちぽちの客足。折込チラシなし。
 物販。パンフ A4 1800円。オールカラー。Tシャツ2700円(バック付)。クリア
 ファイル1000円。お弁当 海苔巻き寿司1000円 おにぎり700円 カツサンド800円
 団子500円 甘みセット、ラムネほか。アルコール類いろいろ。 カーテンコール
 3回4分。2回目からスタンディング、ノリがいいアンサンブル達がダンシング、
 やんやの拍手。

 6年ぶり再演。劇場でなく芝居小屋雰囲気に、飲食可能な桟敷と出店趣向。
 舞台。大きな宇野亜喜良幕、幕間に定式幕。川堀に橋、周囲は雨ざらしの家壁
 ぐるり。おおよそ闇を演出する場面多く、江戸ムード。花道は通路、通路は客席と
 縦横無尽、お客びっくり大喜び。

 お話。お坊吉三、和尚吉三、お嬢吉三 3人の盗賊を主人公に100両の金と名刀を巡る
 白波物。さらに非道皮肉な血縁を巡る関係も絡ませ、ガツンとくる辛口仕立て。
 
 体温が2℃上がる興奮のグルーブ、そして血が凍る因業模様。冷やされたり、熱せら
 れたり大変ですよな、見せ物のおもしろさ。前半は映像手法が効果的。カメラが
 主人達の廻りを回る=回転対峙のバトルシーン。ズームイン=闇をたたえ、スポット
 に浮かび上がる人物 とか。ノイズ+椎名林檎サウンドだけでなく、猥雑で生っぽい
 演技もあって、昭和な熱気が全体。特に福助、ちょっと年増感あるけど、あだで○。
 勘三郎は理性を保ちつつ、覗く鬼面にぞくり。橋之助、らしくかっちり。笹野さん、
 深く濃くものすごく、修羅場に立ち。

 因業血縁の物語に、共演役者の血の方が濃いという懲りぶり。凝るというか、やり
 過ぎ素敵なのがラスト。白の山津波、平場前方だと圧倒感あり、のグルーブ◎。
 燃え尽きた主人達に、ここまでやったのなら逝ってよし、と笑顔で引導を渡したく
 なったねこ。

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