＠小竹向原 アトリエ春風舎(2007/10/31-11/6 9ステージ)
http://www.komaba-agora.com/access.html
予約・当日共 一般2000円 学生1500円
作：鈴木大介 構成・演出：西村和宏
照明：岩城保 舞台美術：濱崎賢二 衣装：兼松光 制作：西村企画
当日運営：佐藤誠 総合プロデューサー：平田オリザ
企画制作：青年団、（有）アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
主催：（有）アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 http://saladball.org
アフタートーク
10/31s 多田淳之介(東京デスロック／二騎の会)
11/4m 山田裕幸（ユニークポイント）
オープニングパフォーマンス
11/3s 11/4s OSFP'07参加作品「shut in」作：鈴木大介 演出：西村和宏
出演：
鈴木智香子 村井まどか 宇田川千珠子 近藤強 伊澤勉（客演）
2007/11/1(木)曇 7:37-9:08PM（1'31）中段中央 客席満員(30人)
客層：20-30歳代最多、男性過半数。遅刻7名、平日じゃしょうがないか。
客入れ：整理番号付チケ、ひな壇にパイプ椅子4列。後からくるお客のため増席。
折り込みチラシそれなり、折り込みパンフ A4 2つ折 3ページ。レシピ付き挨拶、
出演、スタッフ、作品名、予定掲載。物販なし。カーテンコール1回。
第三エロチカ俳優を経て、サラダボール旗揚げ。青年団演出部所属後の自主企画
第3弾とか。
舞台。斜におかれた平台。四辺上に長短銀棒、すだれ上につるされ壁代わり。外に
調度、小道具が置かれ。下手からテーブル、車いす、自転車、ソファなど。
お話。ドストエフスキー「罪と罰」の名場面を挟みながら、罪悪や倫理観に多少欠け
た変わり者達の出来事を綴るオムニバス集。潰れそうな電気店から善行としてエア
コン盗を企んだり、タイムマシンで好きな人に告白を成功しようとする女子中学生、
バスジャックして逃亡を図ろうとする老人ホームの老人達とか。個別には下記。
捻った設定と演劇的演出、自由になった演劇なお楽しみ。バラエティに富んだ現代
口語会話劇。日常顔でとんでもなく、恐ろしいというより面白しろピカレスクもの
（死なない大臣、老人ホーム、放課後）。もうどうでもよさそうに食べ物の話等、
しかも会話になってない（囚人）、かと思うとトリッキーでコミカルなタイムスリッ
プもの（タイムマシーン）、多数1役〜1人2役をリレーしながら「罪と罰」名場面を
リピート（ソーニャほか）。あれこれしながらも、「罪と罰」モチーフで筋を通して
破綻無く。なにより演劇大好きな舞台になってて、楽しいねこ。 役者達はくるくる
くりんと役代わり、大変そうも個々にこなして○。
作品名
・「囚人」
パン食べたい、隣の囚人のことなどどうでも話、全然聞いていない同房のもう1人。
・「タイムマシーン」
±1分5秒しか時間旅行できないマシン、女子中学生は好きな男子への告白に使おう
とするが。
・「ソーニャ」
「罪と罰」ソーニャ多数1役。
・「死なない大臣」
自殺に見せかけ「大臣」を殺そうとする2人の主婦。ところが死なず困惑、もっと
困っているのは訳がわからない1人の夫。しかも、胡散臭い募金活動家がなぜか
いるし。
・「スヴィドリガイロフ」
「罪と罰」多数1役、加えてリレー。
・「老人ホーム」
車いすの老人男女、人の良さそうな仲間を誘ってバスジャック計画。悪びれた風も
なく、超能者を自称し、法律を守るのは凡人と超然。
・「ポルフィーリィ」
相手役に早くタッチした者が出演権獲得、椅子取りゲームな趣向に役者息を切らし
つ挑戦。
・「放課後」
女子中学生2人、見知らぬ中学生に自転車盗をやらせようとするも、サボタージュ
ばかり。寂れた電気店より、近所の受験生の家にエアコンをと善意から強奪企み。
・「兄弟」
兄を見張っている姉妹、どうも大病を患いながら殺人衝動に駆られているらしい。
そこに兄の元会社同僚がなにも知らず、届け物をしにやってくる。
・「ラスコーリコニフ」
大地にキスの場面。3人1役のソーニャ。
・「囚人２」
ぼっさりと1人、パンを食べ、それだけ。
参考文献
「罪と罰」作：ドフトエフスキー 訳：工藤精一郎
「謎解き「罪と罰」」 江川卓
「ドフトエフスキー父殺しの文学」 亀山郁夫
ほか
[月間一覧］