＠小竹向原 アトリエ春風舎(2008/4/22-30 11ステージ)
全自由 予約2500円 当日2800円 22〜24 予約2000円 当日2500円
作・演出：岩井秀人 照明：岩城保 当日運営：三好佐智子(quinada)
総合プロデューサー：平田オリザ
企画制作：青年団、（有）アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
主催：（有）アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
出演：
松井周 ：恒松（キャンプリーダ） …オイディプス
木崎友紀子：ミツコ（メンバー 恒松妻 亡き先のリーダ前沢の妻) …イオカステ
秋山建一 ：トオル（メンバー 恒松の弟） …クレオン
、端田新菜 ：あけみ（メンバー）
大久保亜美：きゅーちゃん（メンバー） …羊飼い
金子岳憲[ハイバイ]：のぶお（メンバー）
坂口辰平[ハイバイ]：キャンプの名人 …予言者
2008/4/29(火祝)晴 7:32-8:50PM(1'28) 中段中央 客席超満員(50人)
客層：20-30才代中心、中年層まで幅広く。男性7割。
客入れ：舞台上に桟敷1列、ひな壇に椅子席4列。折り込みチラシそれなり。パンフ
A5 3ページ。挨拶・試みの紆余曲折、配役、スタッフ、予定。ハイバイ次回公演
6/13-23＠駅前劇場。 物販なし。 カーテンコール1回。
換骨奪胎なのかな、古典を現代口語演劇でどう描くかシリーズ第1弾。
舞台。中央に薪、縫いぐるみ、潰れたペットボトルとかごみ。取り囲むように距離を
置いて半畳サイズの小部屋７つ、それぞれに役者。着替え、お茶、ラジカセと生活感
をミニマルに詰め込み。
お話。スライドに原作のあらすじ投影。テーベ王ライオスとイオカステの間に生ま
れるも信託で捨てられ。成長後、知らずに父親を殺し、スフィンクスの謎を解いて
テーベ王となり、実の母イオカステを妻とする。のち、真相を知って絶望し、両目を
えぐり、放浪の旅にでる。
舞台はキャンプ場＝テーベの国。キャップリーダ＝オイディプスは、ろくに準備も
せず、食料難や疫病に困り果てるメンバー＝国民をまとめ上げようとする。メンバー
はキャンプの名人＝予言者に指導を願うが、あろうことか呪いの警告。汚れたものが
いるので追放せよ、それは前リーダーの死に関係ありという。荒唐無稽とリーダーは
聞く耳をもたないが、メンバーは信じ込んでしまう。やがて、リーダーは父殺しと
近親相姦の恐ろしい真相を聴かれもしないのに告白、いばらで見えない眼鏡を掛け、
自省の言葉を口にして去ってしまう。でも、メンバー達は食べ物の心配で、気がつき
もしなかったりして。
情けなくも、同情したくない、自己愛キャラとして潤色。言わずに済むのに告白して
しまう、弱点さらけだしＭ男として、オイディプスを造形。言い訳好き(好きじゃ
ないか)のイライラさせられる有り様が面白いねこ。怖い大人、無責任な子供な仲間
など、困った周囲も周到に描き。なぜか上州屋のルアー見立てで一悶着→父殺しの
突飛さ、妄想大爆発ぶりが愉快。この調子で古典シリーズを続けてほしいねこ。
[月間一覧］