＠三軒茶屋 シアタートラム(2008/11/11-24 18ステージ)
http://setagaya-pt.jp/
全指定 一般5000円 TSSS2500円 友の会会員割引4500円 世田谷区民割引4700円
トラムシート、立見？円
脚本：安部公房 演出：岡田利規 美術：堀尾幸男
照明：大野道乃 音響：市来邦比古 衣裳：半田悦子 演出助手：大澤遊
「友達のブルース」作詩：安部公房 作曲：猪俣猛 技術監督：熊谷明人
プロダクションマネージャー：山本園子 舞台監督：福田純平
宣伝美術：グッドデザインカンパニー 法務アドバイザー：福井建策
営業：鶴岡智恵子 吉兼恵利 広報：宮村恵子 和久井彩 票券：金子久美子（ぷれ
いす） 制作進行：相見真紀 制作：大下玲美 プロデューサー：楫屋一之
主催：財団法人せたがや文化財団 企画・制作：世田谷パブリックシアター
平成二十年度文化庁芸術拠点形成事業
出演：
小林十市 ：男 （その屋の主）
麿赤兒 ：祖父（痴呆？覚醒？） [大駱駝艦]
若松武史 ：父 （怪しいおじさん）
木野花 ：母 （金庫番）
今井朋彦 ：長男（スリ） [文学座]
剱持たまき；長女（男好き）
加藤啓 ：次男（ギターを弾く） [拙者ムニエル]
ともさと衣：次女（歌う） ［東京乾電池］
柄本時生 ：三男（聡い）
呉キリコ ；末娘（幼気）
塩田倫 ：婚約者
泉陽二 ：婚約者の兄
麻生絵里子：管理人 ［東京乾電池］
有山尚宏 ：警官
2008/11/16(日)曇 2:04-4:20PM(2'15)最前列中央 客席超満員(230人)
客層：20-30才代最多、大人よりに幅広く。女性過半数。
客入れ：立見6人、トラムシート満席。最前B列、舞台を見上げる格好で首にくるもの
あり。美人俳優至近の楽しさはあるけど。折り込みチラシ結構。パンフ 厚手A4
3ページ。挨拶、写真付き役者紹介、配役、スタッフ。物販。原作文庫、岡田利規
著作。カーテンコール1回1分。
安部公房の不条理劇をチェルフィッチュ・岡田利規演出にて。
舞台。板の間を歪んだフレームで囲った、島舞台・アパート部屋装置。下手玄関設定
、靴置き、黒電話。上手奥に机。3方のドアは曇りガラス地で半透明。劇場正面奥の
赤い搬入口は黒く塗られ、舞台との間で演技空間とし。
お話。一人暮らしの男のもと、見知らぬ自称家族が上がり込み「助け合い」と称して
居座ってしまう。好き勝手にふるまい、理屈をこねては煙に巻く「家族」。男は戸惑
い、怒るもなすすべ無く…。安保条約を念頭、日米関係を風刺したと思われる原作を
それに囚われず、展開。
誘惑の甘い罠、攻めの演出が面白いねこ。前半、客席に話しかけるに飽きたらず、
客席におり同席し、取り入ろうとする役者達。美男美女、とりわけ粒ぞろいの女優陣
と野獣どもがとっても魅力的。理不尽な仕打ちをうける主人公より、柔らかい暴力を
ふるう家族に味方したくなるのも致し方なし、という危険な罠。やってくれるじゃん
と苦笑いねこ。
後半、照明ら空間演出に工夫。主人公と恋人の2人だけ世界以外を、漂白のナトリウム
灯で塗りつぶし。主人公の孤独な世界と世間を際立たせ。にもかかわらず、スーツな
外出着で就寝を重ねる主人は、生きてるようで死んでいるな、現代人という表現。か
しらん。不気味な暴力家族と悲惨な主人公な設定も、自由度とおかしみを増して杓子
定規で割り切れず。そこら、現実に近接した不条理ぶりが面白いねこ。
身体ぶりを伴うチェルフィッチュ手法は封じ、替わり、個性の役者達の気ままな動き
をピックアップ。とりわけ、麿赤兒の徘徊ぶりと放言がギャグマンガキャラに愉快。
それぞれにとこどこ出現する不自然な動きとかスパイシー。興味深くみるねこ。
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