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 THEATER/TOPS閉館イベント さよならシアタートップス 最後の文化祭
 短編オムニバス公演「劇団一跡二跳/ONEOR8/グリング」

 @新宿 THEATER/TOPS(2009/3/19-29 4〜5ステージ)
 http://theatertops.at.infoseek.co.jp/
 指定(一部整理番号付きベンチ) 前売当日とも3500円

 舞台監督:村岡晋、山本修司 照明:佐藤公穂 音響:早川毅ほか
 舞台美術:大竹潤一郎 映像:奥秀太郎 宣伝美術:鳥井和昌
 企画統括:鈴木聡、福島三郎 制作:浅井美衣ほか
 主催:THEATER/TOPS(菊池摩美、和田憲明)

 1 劇団一跡二跳「誰も見たことのない場所」34分 3/23-26 4ステージ
 作:古城十忍+劇団一跡二跳 演出:古城十忍
 照明プラン:磯野眞也 音響プラン・オペ:黒澤靖博 制作:岸本匡史
 初演 2007/10@シアターサンモール
 出演:
 奥村洋治:郷田(多重債務者救済・NPO法人代表)
 松浦光悦:高田(富士吉田警察署の警官)他
 重藤良紹:向坂(司法書士・NPO法人)
 山下夕佳:?(兄を喪った女性)
 関谷美香子、溝渕隆之介、増田和、日暮一成:多重債務者救済・NPO法人

 2 ONEOR8「バイエル」33分 3/19,21,23,25,26s 5ステージ
 作・演出:田村孝裕(書き下ろし新作)
 照明プラン:伊藤孝(ART CORE design) 音響:長柄篤弘(ステージオフィス)
 舞台監督:村岡晋 制作:椎名浩子
 出演:
 野本光一郎:平泉守 (長男)
 恩田隆一 :平泉祐二(次男)
 冨塚智  :平泉隆介(三男)
 冨田直美 :平泉妙子(次男の妻)
 伊藤俊輔 :平泉一成(次男の息子)
 和田ひろこ:藤沢

 3 グリング「僕の好きな先生」33分 3/25-29 5ステージ
 作・演出:青木豪
 照明プラン:清水利恭 音響プラン:青木タクヘイ
 初演 2008/8「ピース -短編集のような・・・・・」より @ザ・スズナリ
 出演:
 萩原利映:南沢葉子 (元小学校教師)
 中野英樹:秋山昇  (不動産会社社長)
 杉山文雄:安東善人(車椅子の男)
 遠藤隆太:安東豊 (善人の弟)
 青木豪 :寺岡亘 (ガテン系)

 2009/3/25(水)曇 7:00-8:48PM(内訳上記)中段中央 客席ほぼ満員(140人)
 客層:20才代後半〜30才代、中年層まで大人よりに幅広く。男女半々。
 客入れ:ベンチ2、椅子席13列。中段は下手に詰めて空席5,6。結局埋まること
 なし。ほか、フェスティバル共通。チラシは相変わらず極厚。 カーテンコール3回4分。
 舞台客席とも拍手し合い。幕引きも背伸び、再び開けると座して礼、閉じると跳び
 はねと、まあお祭り模様。一本締めを皆でして仕舞い。

 1 劇団一跡二跳「誰も見たことのない場所」
 解散した彼らの再集結、旧作の部分再演。
 舞台。素舞台。テーブルや調度を持ち込み式。上方にビニールひもをクロスして、
 天井とも木々とも。樹海と自殺者をモブのマイムで表現したり。

 お話。インタビュー形式でつづる自殺を取り巻く関係者の証言。富士樹海の管轄
 警察書担当警官の遭難や自殺者対処の日々。多重債務者救済サークルと支援する
 司法書士。訳も知らせず自殺した兄をもつ、妹のその日の回想。
 
 自殺の真相を、生々しい証言から追う試み。孤独の袋小路にはまる悲劇を、飾らぬ
 言葉で描く。なんとかしようと尽力する人々の現実的優しさがそこここ。多重債務
 者の傾向と対策は、生き地獄のすさまじさと知らずにすませたい知識にあふれ。
 淡々と笑いまじりに語り、いっそうすごみ増し。まじ焼肉パーティを延々といい
 匂いをさせ、装置に凝った彼ららしい?趣向。亡き家族を思いだせば会えるという
 妹の言葉が切なく、逝く劇場への思いと連なり、余韻を残し。

 2 ONEOR8「バイエル」
 舞台。正面に枝を広げた立木のシルエット。平床の後方に降りて庭の設定。上手、
 焼香台。中央、座卓。

 お話。母を喪い、一人暮らしの父親。ふがいない長男に代わり。次男夫婦は引き
 取る算段をつけたが、突然父親が反駁。実家は売らない居残ると、3人兄弟を呼び
 集める。離婚の上、リストラで無気力な長男、嫁の尻にしかれる次男、バイト生活
 が長い三男。久々の再会、さっそく口喧嘩。そんなところに若い女性、なんと
 父親のピアノ教師。ははーん、家をでたがらない訳はさては、と勘ぐる一同。
 
 語ることからほどける心、人生の基礎レッスンな家庭会話劇。だめ男としっかり女
 の愛すべき凸凹ぶり、兄弟通しの素また独特の距離感を、フランクな会話から巧み
 に浮かばせ。結構シリアスで暗い状況も、ウェットに沈ませない。シニカルな笑い
 も明るい、案配のよさはもう名人芸。老いても意気盛ん、な見えない父親は演劇と
 自分たちへのエールかも。

 3 グリング「僕の好きな先生」
 短編集からの再演。
 舞台。屋上の喫煙所設定。灰皿を挟んでベンチ2。離れて灰皿とパイプ椅子。
 お話。病院屋上の喫煙室。なんでもない光景も、孤独な人々の屈託が潜んでいる。
 
 日常からすとんと落とし穴、30分も青山作品のエッセンスが詰まった短編。奇行の
 真意や背景はほとんど語られず。とりわけ図りかねる車椅子男。思い出を捨て、
 今の人を大切するとの言葉が腑に落ちず。30分の無理を感じるねこ。

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